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福島「競走馬リハビリテーションセンター」馬だって温泉で療養&リフレッシュする!いわき湯本『馬の温泉』【動画入りレポ】

福島県の浜通りに位置するいわき湯本温泉。硫黄、ナトリウム、塩化物を含む低張性弱アルカリ性高温泉(硫黄泉)で湯量豊富なこの温泉がお気に入りなのは人間だけではありません。実はここには世界的にも珍しい『馬の温泉療養所』があるのです!

通称『馬の温泉』と呼ばれるこの施設では、骨折したり屈腱炎などを発症してしまった競走馬たちが、温泉を利用したリハビリテーションを行って、レース復帰を目指しています。注意事項を守れば一般の人も見学することができる馬の温泉を訪れてみました。

福島県 いわき湯本温泉 馬の温泉療養所 日本中央競馬会 競走馬リハビリテーションセンター

写真:「馬の温泉」のパンフレット

競走馬リハビリテーションセンターって?

いわき湯本温泉の中心部から車で約10分。緑あふれる山あいにJRA 競走馬リハビリテーションセンターがあります。駐車場からは施設は全く見えないのでちょっと不安になりますが、どんどん坂を下っていくと受付棟に到着です。

見学希望者は受付で名前を書いた後、施設の説明と見学に際しての注意を聞きます。

ここは観光施設ではなく、競走馬たちの療養施設。馬たちが驚いたり緊張したりしてリハビリテーションに支障をきたすことのないよう、見学エリア以外のところに入ることはもちろん、走ったり、大きな声をだしたり、カメラのフラッシュを光らせたりは厳禁です。 

福島県 いわき湯本温泉 馬の温泉療養所 日本中央競馬会 競走馬リハビリテーションセンター

写真:受付棟外観

受付のところには、現在ここで療養中の馬たちの名前が書かれたボードが。オグリキャップなどGI競走で活躍した有名馬の多くもここでリハビリを受けて復帰、素晴らしい成績を残しているのです。

マスクに温泉マークをつけたサラブレッドと対面

受付でちょうど今、温泉療法を受けている馬がいる聞き、急いで温浴棟方面に行ってみると、いましたいました! 温浴場からお馬さんがでてきました。

やっぱり大きいし、綺麗。そしてとてもおとなしいのです。頭に注目!マスクに温泉マークが入ってますよ。こちらは撮影用におしゃれするときにかぶるマスクだそう。

福島県 いわき湯本温泉 馬の温泉療養所 日本中央競馬会 競走馬リハビリテーションセンター

写真:湯治中のお馬さん

残念ながら温浴しているところは見られなかったのですが、建物の中をのぞくと、いろいろな設備があり、洗ってもらうのを待っているのかな?と思われるお馬さんもいました。

福島県 いわき湯本温泉 馬の温泉療養所 日本中央競馬会 競走馬リハビリテーションセンター

職員さんに「馬は温泉に入るのを嫌がったりしませんか?」と尋ねてみたところ、

最初は怖がったり、乗り気じゃない馬もいますけど、慣れてくると気持良いことがわかるようで喜んで入ります
とのこと。

説明看板には

入浴中の馬は非常におとなしく、気持ち良さそうに目を細めたり、あくびをしています。

と書いてありました。

温泉は筋肉疲労の回復を促進し、リラックス効果もあるとのこと。人間と同じですね。競走馬の入浴シーン、見たかったなぁ。

別の棟の中をのぞくと、今度はお風呂みたいな水槽の中でじゃぶじゃぶしてる馬が!

福島県 いわき湯本温泉 馬の温泉療養所 日本中央競馬会 競走馬リハビリテーションセンター

写真:ウォータートレッドミル。水中での馬の歩行訓練の様子

これはウォータートレッドミルという設備で、水深120㎝の水槽の底にベルトコンベアが設置され、これを動かして歩行訓練を行っているのです。

ここでも職員さんに質問してみましたが、水の中だと浮力によって普通に歩くより関節や腱への負担が40%も軽減されるので、それを活かした訓練だとのこと。

馬も嫌がったりはしないそうです。職員さんがすぐ傍について、馬の状態をしっかり観察しながら行われています。

動画:ウォータートレッドミルでしぶきをあげての馬の歩行訓練の様子

駿馬として甦るための多彩なリハビリ施設が用意

ほかにも、ウォーターウォーキングマシン、高速トレッドミル、調教馬場、スイミングプールなどがあり、それぞれの馬の状態に合わせて毎日様々なリハビリプログラムが行われています。

中でも馬用のスイミングプールは日本初のもので、水深3m、一周約40m。基礎体力の向上や筋肉を鍛えるために使われます。プールが運用される5月~9月は平日13時30分からプールを泳ぐ馬の様子を見ることができますよ。(※2022年のプール調教は5月26日に開始予定)

写真:泳いでる馬……子供のような純真な目で喜んでる!?

■見学の方法■
※リハビリの様子がいつも見学できるわけではありません※

個人の場合は特に申し込みは必要ありませんが、団体の場合は問い合わせてください。

見学可能時間 
午前8時から午後5時まで。(日曜日はお休みです)

 ・月曜日~金曜日
   午前 8時から11時頃まで(馬場およびウォータートレッドミル調教)
   午後 1時半から2時頃まで(夏季平日のみプール調教・温泉)

 ・土曜日、祝日
   午前 8時から11時頃まで(馬場およびウォータートレッドミル調教)
   午後 お休み

見学できる場所
・馬の温泉(主に午前中やプール調教後に入浴)
・緑のトンガリ厩舎
・ウォータートレッドミル(主に午前中に実施)
・プール(平日午後1時半から。※2022年のプール調教は5月26日に開始)
・馬場(午前8時から9時半頃までの間、月曜日と木曜日は馬場入りする馬が少ないです)

入所している馬の状態でリハビリメニューが決まるため、見学可能時間内に訪れても必ずしも馬に会えるとは限りません。また天候によってリハビリの予定が変更になることもあります。

競馬ファンや馬好きな人はもちろん、誰が訪れても競走馬の魅力にふれることができる『馬の温泉』。

いわき湯本温泉を訪れたら、療養中の競走馬たちの早期復帰とさらなる活躍を願って見学――というより、お見舞い&応援に行ってみませんか?

(取材・文:まつもとようこ 情報更新 hotspring727:2020年5月)


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競走馬リハビリテーションセンター

https://company.jra.jp/equinst/rehabilitation/index.html

福島県いわき市常磐白鳥町上ノ原71 GoogleMAP
TEL:0246-43-3185

馬の温泉だより(馬の温泉ブログ)
http://blog.jra.jp/onsen/

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