御宿 竹林亭
http://www.chikurintei.jp/住所:佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100 GoogleMAP
TEL:0954-23-0210
EMAIL:info@chikurintei.jp
春は桜、秋は紅葉……と鍋島の殿様がまさに季節の花鳥風月を愛でるために作った名園・御船山楽園。15万坪を誇るその広大な敷地内に泊まるかのような宿が「御宿 竹林亭」。天皇皇后両陛下のご宿泊所に選ばれたこともある由緒ある旅館で、2014年にはミシュランで最高評価の「5レッドパビリオン」も獲得している。
この宿の客室露天のいくつかは見事な桜露天となる。桜の見頃は例年3月下旬〜4月上旬。
竹林亭の離れ客室は、全11室すべてに展望露天がついている。美しい庭を堪能しながら湯に憩えるわけだが、もちろん美しい桜も眺められるという。
客室の専用庭には必ず桜の木があるからなのだが、種類もソメイヨシノをはじめ、山桜・八重桜・しだれ桜と花の色や佇まいも違った桜を愛でられる。見ごろの時期が少しずつ違うのもありがたい。
中でも素晴らしいのは『山桜』と『梧竹』だ。
「山桜」は湯船のわきに大きな桜の樹がたたずみ、花見気分が楽しめる。
「梧竹」はテラスのような広い縁側に囲まれた開放的な空間に囲まれた和洋室。
竹を敷き詰めた中にある湯殿の中に「舞台袖の桜招き湯」として桜の枝がひとさし、入り込んできている。
それが本当に、桜へと招かれるような風情がある枝ぶりなのだ。
建坪450坪・数奇屋造りの11客室は、専用の門扉からすべて御船山楽園へと通じている、というより、そもそも園内にあるので、それぞれの客室の専用庭は四季の風情もここに極まれりといっても過言ではない。
その春の風景は、梅から桜、つつじに藤、さつきへと移ろいゆく。庭で咲き誇る花々に対し、館内でも桜材・松・檜・桐など、40種にもおよぶ建材が和の建築の粋でゲストを出迎える。
また、佐賀は藩主の鍋島氏の元で伝統文化がはぐくまれた地であるが、中林梧竹の書に、足元には鍋島緞通、飾られる古伊万里など、時間軸の広がりある伝統美が、知の興味をもかきたてる。
(まとめ・文:やまめタグ、編集:Vermiliおん)