コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって、温泉旅館・ホテルなどに大きな影響が出ています。北海道、宮城、和歌山などの温泉地でもリゾートホテルを運営しているカラカミ観光株式会社(https://www.karakami-kankou.co.jp/)の唐神耶真人代表取締役社長に、全4回にわたってお話を伺いました。
第1回は、カラカミ観光の運営するリゾートホテルについてご紹介頂いてから、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によってどの様な影響が出ているのか伺います。
ザ・レイクスイート 湖の栖 空に浮かぶ露天風呂「湖上の湯」
カラカミ観光のリゾートホテル事業について
Q.カラカミ観光は、リゾートホテル事業として、北海道各地、宮城県秋保温泉、和歌山県南紀白浜温泉でホテルを経営されてますね?
A.北海道で4館、宮城県で3館、和歌山県で2館、計9館のリゾートホテルを経営、および東京都と大阪において研修特化型ホテルを各1館、総計11館のホテル経営を行っております。
ザ・レイクスイート 湖の栖 渡り廊下
Q.カラカミ観光の温泉リゾートの特色などあれば教えてください。
A.私たちは「もっと楽しくおいしく心地よく」をコンセプトに、ご来館いただく皆様の旅の思い出に残るサービスをご提供しております。
子どもも大人も楽しめる魅力のある空間設計やコンテンツ、料理長の厳しいこだわりで吟味された食事など、お客様にとって「本当に良いサービス」とは何かを日々検討を重ねながら、お客様が訪れる全ての場所で期待を超える感動を提供し続けることを目標にしております。
ザ・レイクスイート 湖の栖 客室
当面の事業環境について
Q.こういった温泉地のリゾートホテルについて、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、どの様な影響が出ていますか?
A.新型コロナウイルスにより世界経済は大きな打撃を受けました。もちろん、日本も例外はなく、中でも我々が身を置いている観光産業、ホテル業界はその中でも特段大きな打撃を受けた業界の一つだと思います。弊社に関しても全くの例外ではございません。
11ホテル全体の平均客室稼働率は新型コロナウイルスの流行前はいずれのホテルも80~100%でしたが、流行後は約30~50%に低下しました。しかしながら、当社ではコロナ禍においてもご来館していただけるお客様のため、万全のコロナ対策を関係保健所・省庁と確認の上で実施し、全てのホテルを原則、自主休館することなく営業を継続しております(自治体から直接要請のあった一部ホテル除く)。
ザ・レイクスイート 湖の栖 レストランThe洞爺
営業をし続ける中でWithコロナ・ポストコロナに適応したホテル運営を全社として模索、柔軟を遂げながら実現してまいりました。
Q.やはりインバウンド需要の低下の影響が大きく出ているのでしょうか?
A.インバウンド数が前年同月比‐90%超している今の日本においては、当然、インバウンド需要の低下による影響が出ています。
しかし、私たちのホテルグループにおいては当初から年間インバウンド率を10~20%未満に留める施策を打っておりましたので、インバウンド需要の低下による壊滅的な打撃には至っておりません。
ザ・レイクスイート 湖の栖 レストランThe洞爺
Q.地域差あるいは温泉地ごとの差があれば教えてください。
A.私たちのホテルグループの中では特に北海道のホテルへの影響が大きかったです。理由としましては、古くから営業している大型のリゾートホテルを多く保有しているため、海外の団体顧客・ツアー顧客のご来館が弊社の他地域に比べて多かったことから、当該お客様が減少したことによる影響が他館に比べ大きなものとなりました。
しかしながら、コロナだけを言い訳にすることはできず、そもそもインバウンドのトレンドが団体客から個人客へと移行している中で、そこに対するキャッチアップを進め切れていなかった反省点も否めません。
ザ・レイクスイート 湖の栖 客室テラス
Q.現在の営業状況について教えてください。
A.先述の通り、弊社においては全ホテルを原則、自粛休館することなく営業しておりますが、コロナウイルス蔓延の当初からポストコロナを見据え、ポストコロナ時代における新しいホテル様式定着のため今までのホテルオペレーションを根本から一新し、現在では、全く新しいオペレーションのもとで営業を継続しております。
ザ・レイクスイート 湖の栖 客室テラス
Q.新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策として、どの様な取り組みをしていますか?
A.カラカミ観光では、《WithコロナからAfterコロナをみすえ、Karakamiの安全・安心推進宣言》を掲げ、お客様来館時の手指の消毒や除菌・検温、フロントカウンター等への感染防止のアクリル板の設置、館内でのマスク着用など、3「密」の回避とソーシャルディスタンスの取り組みをさらに強化しています。
また、「履物消毒マッドやクリーンルームなどを備えた“Karakamiクリーンゲート”の設置」や「共用トングの廃止」、「間仕切りの設置」などを用いたビュッフェの新スタイルも順次導入していきます。
ただ、これらの取り組みはある種、お客様をお迎えするホテルとして当たり前の対応と考えており、数ある対策の中でも我が社が特に力を入れているのは「非接触型次世代ホテルオペレーションシステム」の開発です。
ザ・レイクスイート 湖の栖 外観(薄暮)
その先駆けとしてチェックイン・チェックアウト・精算などをスマートフォンで完結できるシステムや、高効率なホテルオペレーションを研究・開発し、実装準備を進めております。
第2回では、カラカミ観光が先日販売を開始した「未来宿泊券」についてお話を伺います。
(取材・執筆・制作:Vermiliおん)
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