温泉で温まったら、水分補給を兼ねて、どこかでゆっくりお茶したい♪……てごく自然な欲求ですよね。
さて「おんせんニュース」では、不定期連載で、温泉めぐりの際にぜひ立ち寄りたいカフェやスイーツのお店を取り上げたいと思います。
できるだけ個性的だったり、地域性があるところを選びたいと思います。
しばらくは中の人の近くの九州近辺が多いと思いますが、取材次第でほかのエリアにも広げていきたいと思います。
記念すべき第1回は、佐賀県嬉野温泉(うれしのおんせん)にある「KiHaKo(きはこ)」。
嬉野川ぞいの桜の並木道を西に向かって歩いていると、ジャズが聞こえてきます。その音源をたどれば、見つかるのがこの「KiHaKo」です。
湯めぐり散策の際に立ち寄るのにはまさにうってつけ、人気旅館吉田屋(よしだや)がプロデュースするお洒落で可愛いカフェレストランです。
店内はガラス張りに白を基調としたモダンなインテリアが、気持ちを明るくさせてくれます。
席はすべて桜並木に向かってしつらえられています。
春にはお花見しながらお食事したりくつろぎのひとときを過ごしたり。
カフェの奥は雑貨がセレクトされているショップで、センスと機能美を備えたグッズを見るのも楽しい。
デザイナーズのようにモダンで機能的に見える雑貨達、実は佐賀の作家によるもの。
お隣の旅館吉田屋は、佐賀の工芸品をちりばめた美しいインテリア、調度、グッズが特徴的なのですが、その一部がまた違った形でここに並んでいるかのようです。
佐賀の地元工芸品の機能美は、ギャラリーとして鑑賞するだけでも楽しいですが、お手頃なものもあるので、ぜひ思い出に買って帰りたいですね。嬉野フレーバーティや香りグッズなどもそそられます。
さらに奥へ行くと、足湯を挟んで吉田屋のBAR「クロニクルテラス」に接続しています。
お酒がほしければこちらのバーも雰囲気いいのですが、今日はカフェのお話。
さて、「KiHaKo」のメニューですが、こちらもお洒落ながら、地元色が色濃いものとなっています。
日本茶や和紅茶の名産地である嬉野らしく、お茶の種類が多くて嬉しい!
こちらは珍しい「利き茶セット」。「利き酒セット」なら旅館などで見かけますが、お茶は珍しいですよね。
嬉野茶より「やぶきた」「さえみどり」「あさつゆ」の3種類を飲み比べできます。
「やぶきた」は旅館などでも出されている定番のお茶。「あさつゆ」は低温で飲む高級茶・玉露。
「さえみどり」はその中間だそうです。60℃のお湯で淹れられています。
カウンターで外を眺めながら味わってみます。
こうしてみると、それぞれ色からして違うのがわかりますね。
やぶきたから飲み比べていくと、「あさつゆ」のうまみは、まるで昆布茶のように濃厚に感じます。
(やぶきたは高温で淹れるほうが、もっと個性が出るかなと個人的には思い)
茶葉は最後にポン酢で味わえるそうです。
こちらは期間限定の嬉野紅茶「きんもくせいの和紅茶(550円)」。砂時計で時間をはかりながら、白山陶器のかわいい器で淹れます。
お湯を注ぐ瞬間と、カップを傾けたきんもくせいの香りがほんのり漂います。
カフェレストランなので、しっかりとお食事をしたい人にも対応しています。
イタリアンメインで彩りも美しいコース料理に、アラカルト、佐賀のご当地グルメ「シシリアンライス」も味わえます。
すべてに佐賀や嬉野の食材がちりばめられています。
こちらは人気の豆腐と湯葉のピザ。嬉野近郊はお茶と大豆の産地ということで、美味しいお豆腐が名物。
そのお豆腐と温泉を使ったのが嬉野名物の「温泉湯豆腐」なのですが、KiHaKoではその美味しいお豆腐と湯葉をピザにしてしまいました!モッツァレラ感覚でお豆腐と湯葉がトッピングされています。
1100円ですが、二人で食べておなか一杯になるほどの大きさです。
湯葉といえば、女子の好きな和食材ナンバー1(たぶん)!これは人気が出るのも納得ですね。
ピザをシェアして、それぞれ好きなスイーツを味わうスタイルをとるのが人気ということで、スイーツを紹介しましょう。
季節のフルーツを使ったスイーツや嬉野豆乳のレアチーズケーキなど、カワイイメニュー写真に心おどり、迷います。
今回は嬉野抹茶のロールケーキをチョイスしてみました。
ストライプの地が入った地元陶芸の四角いお皿に乗って嬉野抹茶のロールケーキが登場!
有田焼の地元だけあって、お皿がもうね、いちいちカワイイんですよ~♪
器好き・磁器が好きな人には、ぜひ!立ち寄ってほしいカフェでもあります。
さて、嬉野抹茶のロールケーキ、苔盆栽を思わせる色合い。食べるのがもったいない、飾っておきたいような佇まい。
意を決してこの美しさを崩します。……生地の抹茶感がかなりすごい。
抹茶で練ったケーキという雰囲気で、風味がチョコクリームに負けてない。
配合聞いたら、そんなにパーセント多くなかったけれど、本当に生茶葉ペーストでも入っていそう、と思わせるほどのしっとりお茶味の生地でした。
時間帯やお腹の状態がどんな感じでも。また誰と一緒でも、おひとりさまでも。
おしゃべりに興じたい人たちも、静かにくつろぎたい人にも。
どんな人でも受け入れながら、窓の外には、移ろいゆく季節の中の嬉野温泉の桜並木と空の色があります。
そんな素敵なカフェ@温泉です。
http://www.yoshidaya-web.com/kihako/
佐賀県嬉野市嬉野町岩屋川内甲382
TEL 0954-42-0178
営業時間
月・木~日
9:30~21:00
ランチ 11:30~14:00(LO)
ディナー 18:00~20:30(LO)
※火・水はドリンクのみ
9:30~20:00
不定休あり