おとまり忠左衛門 吉野
https://www.inoueseikoen.co.jp/lp/chuzaemon/otomari/index.php所在地
香川県小豆郡小豆島町吉野379-2 GoogleMAP
TEL:0879-62-8889
●宿泊について
宿泊料金例)1棟貸し(4ベットルーム最大8名)
1泊1名33000円~(税込)
香川県の小豆島にある「井上誠耕園」。オリーブと柑橘の農園です。始まりは、1940年に初めて1本の密柑の木を植えたことから。その後、オリーブの加工品などを多数手がけるようになりました。この農園が2021年1月にオープンした、新たな人的交流を創ることを目指したお宿「おとまり忠左衛門 吉野」をご紹介します。
小豆島は、瀬戸内海の播磨灘にあり、瀬戸内海では淡路島に次いで2番目の面積で、日本の島においては19番目の大きさです。残念ながら、近年は人口が減少の一途をたどっており、2013年に隣接する沖之島とあわせて、国土交通省より離島振興法の指定を受けています。
島の南側には池田湾、内海湾があり、温暖な瀬戸内海式気候を活かし、オリーブやミカンなどの栽培が行なわれ、素麺やしょう油、佃煮、胡麻油などの加工品の生産が盛んです。
特にオリーブは国内栽培の発祥地として広く知られています。
「自然と大地の恵みに感謝を込めて誠意を持って大地を耕す園でありたい」という願いを込めて名づけた園地では、現在、約5000本のオリーブと14種類の柑橘を育てています。
この小豆島で1940(昭和15)年、現在の園主の祖父である井上太子治氏がどんぐり林の開墾を始め、1本の蜜柑の苗木を、そして1921年に小さなオリーブの木を植えたのが「井上誠耕園」の始まりです。
その後、昭和30年代に初めてオリーブの収穫を迎え、2代目の勝由氏がオリーブ加工の研究を始めました。そうして出来上がったのがオリーブのピクルスでした。
試行錯誤の末にでき上ったのが、後の新漬けオリーブ。今や、島の名産のひとつとなっています。
昭和40年代後半頃から料理用オリーブオイルの製品化、昭和50年代には厳選したオリーブの実を使った美容オリーブオイルの製品化に成功しました。
また、柑橘畑では昭和30年代から本格的な増産を開始、40年代に入って成木となった蜜柑が多くの実を実らせ始めました。
小豆島には昔から島遍路の文化が根付いており、かつては遍路宿が点在していました。そうして島内外の人の交流が生まれることで、それぞれの村の経済が回っていました。しかし、今は各集落の衰退とともに空き家が増え始め、当時の活気が失われつつあります。
そんな中、「かつての活気を取り戻したい」「小豆島に新たな人の流れを創りたい」という長年の想いを形にしたのが、お宿「おとまり忠左衛門 吉野」です。小豆島の文化を知り、島の魅力を再発見してもらうことを目的としています。
お宿の近くには、四国十景に指定された三都半島の最南端にある地蔵埼灯台や花寿波島(はなすわじま)など見どころ満載です。
空き家をリノベーションした1日1組一棟貸しの宿は、グループや3世代がゆったり過ごせるプライベート空間です。
4ベッドルームで、最大8名が利用できます。ここを拠点に、小豆島とオリーブ三昧の井上誠耕園をたっぷりと楽しめます。
食事は付いていませんが、キッチンでの自炊や、車で10分程度のところにある井上誠耕園「忠左衛門 本店」での食事が可能です(要予約)。
「オリーブオイルで味わう季節の瀬戸内コース」では、小豆島野菜やフルーツ、地域のしょう油やもろみ、農園のオリーブやオリーブの葉、A5ランクのオリーブ牛や瀬戸内海の魚介などが楽しめます(一人前7000円~)。
また、お宿で食べることができる「忠左衛門特製ブイヤベースセット」もオススメです(一人前4000円/要予約)。
オリーブを使った美味しい料理を堪能するのもよいですが、ぜひ、別な形でオリーブを楽しんではいかがでしょう。
「ハーバリウム作り体験」では井上誠耕園で育ったオリーブの木の枝、柑橘などを使ってオリハーバリウム(植物標本)を楽しめます。また、「マイオリーブオイル作り体験」では、味と香りの異なるエキストラバージンオリーブオイルを自分の好みに合せてブレンドし、自分だけのオイルを作ることができます。
ほかにも、季節の農園ガイドや苔玉作り体験など、井上誠耕園での体験のほか、農園以外の場所やテーマでもさまざまな体験が可能です。
さまざまな季節で変化を見せる小豆島、そして井上誠耕園を、五感で味わう旅をしてみませんか?
(まとめ・文:吉川、編集:hotspring727)