秋田県・後生掛温泉では、インパクト大のゆでたまごが名物なんですよ。「ひとつ食べると3年長生きする」と言われる、このゆでたまご。一体どんなゆでたまごなんでしょうか?
写真:開湯300年の歴史ある「後生掛温泉」
秋田県と岩手県にまたがる八幡平。「後生掛温泉」は、その秋田県側の鹿角市にある一軒宿です。十和田八幡平国立公園内に位置し、「馬で来て足駄で帰る後生掛」と言われるほど、効能に定評のある温泉が豊富に湧き出ていて、敷地内は常に湯けむりに包まれています。
そんな後生掛温泉では、思わず二度見してしまうようなインパクトのあるゆでたまごが人気なんですよ。売店で取り扱っているそのゆでたまごは、白でも赤でもなく「真っ黒」!まるでツルツルした綺麗な石のような見た目で、その名も「黒たまご」。
もちろん、色をつけているわけではないですよ!自然に黒くなっちゃうんです。その理由は、たまごをゆでるお湯に秘密があります。
写真:見た目にびっくり!名物「黒たまご」
「黒たまご」は、後生掛温泉の温泉水でゆでられているんです。後生掛温泉の泉質は硫黄の香りが特徴的で、温泉好きならお馴染みの「硫黄泉」。この硫黄成分がたまごの殻のカルシウムと反応して表面が真っ黒になっちゃうんです。
後生掛温泉の源泉温度は約85度と非常に高温。この温泉水を加熱することなく使用し、じっくりとたまごをゆでていくことで、綺麗な真っ黒に仕上がります。源泉掛け流しで作られたゆでたまごなんですね。なんだかとっても体に良さそう!
「黒たまご」作りには専任スタッフがいて、気候や気温などにより、茹でる時間を調整しているそう。実はとっても手の込んだ逸品なんですね!「ひとつ食べれば3年長生きする」と例えられているんですよ。
殻は真っ黒ですが、殻を剥くと中から白身が顔を出します。そして黄身は鮮やかな黄色。この色のコントラストも綺麗ですね。ほんのり硫黄の香りが移ったゆでたまごは、小袋でくれる塩をつけて、シンプルにいただくのがオススメですよ。
殻を剥く際に指先も黒くなっちゃいますが、それも風情があっていいですね。黒たまごは2個150円、5個350円!気軽に購入できますね。たくさん食べて、長生きしちゃう?
後生掛温泉は黒たまごも名物ですが、もちろん温泉も名物です。日帰り入浴もできる良質の温泉は、7種類の湯船で楽しむことができます。
特にオススメなのが「箱蒸し風呂」。木箱からひょっこり顔だけ並んでいる様子はとても印象的。秋田の温泉をチェックしたことがある人は、この箱蒸し風呂の写真を目にしたことがあるかもしれませんね。実はとても効率的な入浴法で、首から上には直接温泉の蒸気が当たらないので、気持ちよく汗をかくことができるんだそうですよ。後生掛温泉に行った際には、ぜひ挑戦してほしいです。
写真:「美肌の湯」としても名高い温泉を堪能/大浴場
また、女性に人気なのは「泥風呂」。泥湯で泥パックすると、驚くほどお肌がすべすべになります。この泥風呂の泥を使ったオリジナルの「泥せっけん」も後生掛温泉の名物。黒たまごは日持ちがしないので、お土産にはこちらの泥せっけんがオススメですよ。
写真:美肌の泥湯で作られた珍しい「泥せっけん」はお土産に最適
後生掛温泉は八幡平アスピーライン沿いで雪深い場所にありますが、冬期休業がない温泉です。
12月半ばで、すでに160cmもの積雪があるんですよ。4月上旬まで雪が降り、雪解けは5月下旬なんだとか。
周辺道路は冬期通行止になっているので、「行こう!」と思ったら、必ず八幡平地域の道路情報を確認してからお出かけしてください。
十和田八幡平地域道路情報
http://www.ink.or.jp/~kankou18/ac/roadinfo.html
八幡平では、冬もスキーやいろんなイベントを開催しています。冬のレジャーにお出かけして、後生掛温泉に立ち寄るのもいいですね。インパクト大の「黒たまご」、ぜひ食べてみてください!
(まとめ・文:ゆきさね 編集:iida 情報更新mashiro:2019年11月)