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長野「中房温泉」4月22日営業開始!燕岳登山口の秘湯。焼山の『地熱蒸し』料理や温泉プールも楽しめる

【冬季休業OPEN】安曇野からほど近い、源泉掛け流しの温泉一軒宿「中房(なかぶさ)温泉」。宿の裏手にある焼山(やけやま)の地熱で調理した『ローストビーフ』『若鶏の地熱蒸し』『ポークスペアリブ』などが予約料理として出されています!敷地内には29の源泉、14の野天風呂・内湯のほか、温泉プールなどもあり、1日中楽しめます。

写真:日本秘湯を守る会の宿。風情ある外観

もちろん岳人にも人気です。中房温泉は燕岳登山口にあるので、槍ヶ岳や穂高上高地、有明山への日帰り登山も楽しめそうです!2023年は4月22日から営業を開始しています。

焼山の地熱調理とは?

写真:裏山を登ると東屋があり、その奥に地熱スポットがある

宿の敷地内の裏山を登った「焼山」と呼ばれる地帯は、地熱が100度を超えており、ここで地熱調理を行なっています。焼山は、古くは明礬のもとになる鉱物を採取して明礬を精製した場所であるといわれています。

この中房温泉は、江戸時代から続く由緒ある温泉宿。地熱で身体を温めたり、食事を作ったりということは昔から行われていたようです。

写真:地熱で調理されたローストビーフ(要予約)

明治時代に、日本近代登山の父といわれるウェストン卿が来館の際に『若鶏の地熱蒸し』を出したところ、感激されたという逸話も残っています。

『ローストビーフ』は、1週間前までに予約があれば必ず対応できるとのこと。ぜひ一度、試してみたいですね。

写真:スコップで穴を掘り、食材を埋める

また、滞在中に自分で地熱調理体験をすることも可能。食材は、「ジャガイモ・たまご・おやき・手作りソーセージ等」を売店にて販売しています。持ち込みもOKなので、好きな食材を用意していくのも良いですね。

写真:イモ類はじっくり熱すると甘みが増すので地熱調理にぴったり

写真:焼山のふもとでは、ゆで卵もセルフで作れます

1日では入りきれない!14のお風呂を探索

中房温泉の敷地は広く起伏に富んでいて、すでに山の中ではありますが、敷地内でもさらに山を登ると野天風呂が点在しています。

写真:宿の敷地内で登山と湯浴みができる

その源泉数は29本。1分間に770リットルもの温泉が湧出しています。なるべく源泉に近い所に浴槽を作り、源泉1本1本の個性を活かしているそうです。

それで、山の中に湯船が作られているのですね。浴衣で山登り体験ができるのも中房温泉ならでは、です。

写真:最高な立地の野天風呂へ向かう

また、湧出するお湯のほとんどが90度以上の高温ですが、かけ流しの鉄則を守るために、水冷式と空冷式の2種類の冷却方法で加水・加温をしないで温度を調整しています。

そして、かけ流しの状況を守るために、毎日一回お湯を抜いて清掃をした上で新鮮な温泉を浴槽に入れているとこのこと。その努力には頭が下がります。

男女の入れ替え時間なども加味して、14の湯船を巡るのは至難の技。中房温泉を訪れた際には、ぜひ、湯巡り探索に挑戦してみてくださいね。

写真:浴槽はヒバ、壁はすべてヒノキで作られた「不老泉」

登山客にもファミリーにも優しい秘湯宿

燕岳などの登山口に位置しているため、登山客や家族連れで賑わいます。夏には自家菜園で作られたキュウリを樽に浮かべてサービスすることも。

写真:庭に設置された飲泉場。キュウリは体温を下げたり、水分補給をするのにも役に立ちます

大正時代に建築されたという温泉大プールは、6月下旬から10月上旬まで利用可能。もちろん泳ぐこともできますが、夜の歩行浴もおすすめ。満点の星空でリフレッシュできます。

写真:本格的に泳げる!温泉プール

(まとめ・文:前田ゆかり 情報更新:Vermiliおん 2023年4月)

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