富山・宇奈月温泉『権利ノ濫用除お守り』4月8日から授与開始。「民法の聖地」の開湯100周年記念

「黒部峡谷鉄道」でも知られる富山県の宇奈月温泉が、開湯100周年記念に『お守り』を制作しました。2023年4月8日(土)から、「宇奈月神社」となりの「黒部市芸術創造センター」にて授与を開始するそうです。どんな『お守り』なのでしょうか？

写真：「宇奈月温泉」開湯100周年記念の『権利ノ濫用除お守り』

そのお守りは『権利ノ濫用除お守り』。『けんりのらんようよけ』のお守りです。どういうことでしょうか？

実は、宇奈月温泉は、法学部生なら誰もが知っている「民法の聖地」なんだそうです。

写真：『権利ノ濫用除お守り』の表と裏

宇奈月温泉木管事件

土地の所有権者であるという立場に基づいて、悪質な要求をする事件が、戦前の宇奈月温泉でも起きました。それが「宇奈月温泉木管事件」です。

この事件は民法一条三項「権利濫用の禁止」が制定されるきっかけになったそうです。

お守りのパッケージ台紙に詳細に説明されている通り、この事件によって作られた判例が「権利濫用の禁止」すなわち「権利の行使は正当に行わなければいけない」という明文規定につながったそうです。

画像：宇奈月温泉木管事件について（パッケージ台紙）

『権利ノ濫用除お守り』

『権利ノ濫用除お守り』とは、パワハラ、セクハラなどのハラスメントはもちろん、嫌がらせやいじめなど、立場などを利用して、あなたに害を与える人やことを除けてくれるお守り、だそうですよ。

肌身離さず携帯することで、良い人・環境・縁に恵まれるよう「宇奈月神社」にて祈祷されています。「宇奈月神社」は通常無人のため、隣の「黒部市芸術創造センター セレネ」で取り扱っているとのことです。

この『権利ノ濫用除お守り』、「民法の聖地」宇奈月を訪れる法律関係の方々の思い出やお土産となったり、ハラスメントや嫌がらせなど他者の「権利の濫用」に困っている人のよすがとなったり、するのでしょうか？

今回は、「宇奈月温泉」のユニークな100周年記念について紹介しました。

宇奈月温泉

宇奈月温泉駅のまわりには、「宇奈月温泉」街が広がっています。黒部川沿いに「やまのは」「延楽」「延対寺荘」「桃源」、そして「湯快リゾート 宇奈月グランドホテル」などの温泉旅館・ホテルがあります。

また、駅徒歩1分のところにある「湯めどころ宇奈月総湯」は観光案内所も併設されている温泉施設です。足湯も「おもかげ」など3箇所ほどあって、気軽に温泉を楽しめますよ。

（文・まとめ：Vermiliおん）