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【熊本】あの地獄温泉の「すずめの湯」に視察体験入浴できる!あの日から1年、南阿蘇村のあゆみと大自然を知るツアー

2019年4月16日より地獄温泉「すずめの湯」が復活します。新生すずめの湯の情報は最新写真入りで下記記事にて詳細レポート!
https://onsennews.com/news190407_aso_jigoku_revival/
【熊本】阿蘇の地獄温泉がついに復活OPEN!4/16からすずめの湯が日帰り入浴OKに…名称も青風荘.と表記変更(旧名:清風荘)

(以下は、2017年・震災から1年段階の記事になります)

2016.04.16。あの日からもうすぐ1年経ちます。
1年前の熊本地震は、秘湯風情あふれるにごり湯の、間違いなく九州を代表する温泉の1つだった地獄温泉を襲いました。
標高600mの地獄温泉へとつながる道路はずたずたに寸断されてしまいました。

しかし……温泉は生きていました。

地獄温泉の代名詞ともいえる「すずめの湯」。発見されて200年の歴史を持つ、自然湧出の湯は、地震に襲われた後もこんこんと湧き出し続けていました。

写真:地震の後も無事だった「すずめの湯」

地震の後、なんとかして宿にたどりついた地獄温泉の河津さんは、けなげに湧き続ける温泉への感動をFacebookに書き綴っています。

地獄温泉には「すずめの湯」以外にも何か所も湯があるのですが、地震直後の段階では、ほとんどが無事だったといいます。しかし、その後さらなる悲劇が地獄温泉を襲います。
地震で緩んだ山の肌は、夏の悪天候で一気に緩み……敷地を大量の土砂が襲ったのです。

それでも。このときも「すずめの湯」だけは助かりました。
「すずめの湯」の熱めの湯の湯船は埋まってしまいましたが、ぬるめの湯のほうは無事でした。

数々の試練を奇跡的に生き抜いた地獄温泉の「すずめの湯」を視察、体験入浴できるツアー(ボランティア)がちょうど地震から1年と1日にあたる2017年4月17日に企画され、参加者を募集しています。

この体験企画は、南阿蘇村の復興イベントツアーである

【The Day Project Meeting in 南阿蘇村vol.1 ~大自然からの伝言~】

この参加者むけのオプショナルツアーとなっています。
このイベントツアーは、
南阿蘇村のペンションに4/15か16から1泊以上宿泊し、
南阿蘇を襲った地震の爪痕の記録と復興への決意と希望のプレゼンテーション、
そして阿蘇の大自然を体験してもらおうというもので

①村内クリエイターによる映像やサンドアートなどによるプレゼンテーション
②阿蘇の大自然の体験ツアー

から構成されています。

地獄温泉の視察&体験は②のメニューのうちの1つとなっています。
参加費用は9600円~12500円※現地までの交通は自分で調達
(ツアーについて詳しくは下記リンクをご覧ください)
https://www.facebook.com/minamiasogroup/

このボランティアツアーに向けて、現在の地獄温泉の状況について地獄温泉の河津さんに電話インタビューしてました。

中の人:地獄温泉の現在の状況を教えてください。

河津さん:すずめの湯については、熱めのほうの湯船のほうで石垣が崩れて入浴できなくなってしまいましたが、ぬるめのほうは無事です。

中の人:地獄温泉さんといえば、湯めぐりができるほどたくさんの温泉がありましたが、他の湯はどうですか?

河津さん:地震直後は無事だったのですが、その後の悪天候による土砂崩れで湯船などが埋まってしまいました。源泉は無事で湧出はしているのですが、泉源から配湯するパイプが埋まったり……。

一般道から地獄温泉まで3㎞の道のりは牧場の中の道。男女別内湯も無事だった

中の人:アクセスについてはいかがでしょうか?

写真:工事車両が入れるようになり、復興へ少しずつ進む

河津さん:現在は工事車両が入れるようになっています。一般道からは3㎞ほどになります。視察ツアーでは、私が地震直後に通った道を体験していただきます。

中の人:どんな道でしょうか? ケモノ道みたいな感じですか? 登山靴などでないと厳しいのでしょうか。

写真:現在、地獄温泉までは牧場の中などを通っていく。

河津さん:牧野道といって、牧場の中の道を通っていきます。道幅は普通車一台分くらいあり、舗装個所もあります。ケモノ道というわけではありません。登山靴でなくても、汚れても可能なスニーカーなどであれば大丈夫だと思います

中の人:結構ちゃんとした道なんですね。どれくらい歩くのでしょうか。

河津さん:行きは下りになりますので30分くらい、帰りは上りになりますので60分くらいをみています。入浴時間は移動時間によりますが30~60分くらい取れる予定です。

中の人:水着着用とのことですが、着替える場所はありますか?

河津さん:「すずめの湯」の男女別の内湯も無事でしたので、そちらで着替えられます。もちろん内湯での入浴も可能ですよ。

復興のカギは阿蘇パノラマラインの復旧。今年度(2017年4月~2018年3月)中の予定

中の人:内湯も無事とのこと、よかったです!
ところで、本州のほうには、駐車場から1時間以上歩く(登山する)温泉などがありますが、そういう形での「すずめの湯」のみ復活、というのは難しいのでしょうか。

河津さん:すぐ横が崩れている、というような場所もありますので、難しいですね。視察ツアーでは、ボランティアという形をとることでそれを特別に可能にしています。すずめの湯への道中では、被害を受けたままの、生々しい状態の泉源なども見ていただきます。

中の人:復興のスケジュールは、どんな感じですか?

河津さん:まずは県道の復旧が不可欠になります。阿蘇パノラマライン(県道111号)線が平成29年度中の復旧とのことです。つまり遅い場合は2018年の3月までかかるということです。
さらに、宿の麓側の県道149号線については平成30年度末(2019年3月)と2年先になります。
まずは、阿蘇パノラマラインの復旧がかなえば、まずは温泉だけの営業、というのも現実的になると思います。

中の人:なんとか今年(2017年)の紅葉時期までに阿蘇パノラマラインに復旧してほしいですねえ……。

河津さん:本当に。

200年の歴史を感じさせる本館は残った。本館の姿を残して復活する予定。

中の人:地獄温泉といえば、風情のある建物も好きだったのですが、こちらはどうですか?

河津さん:古い本館は地震直後でも被害も少なく、しっかり建っていました。ただ、その後の悪天候で館内に土砂が入り込んでしまいました。

中の人:土砂をさらえばなんとか……?

写真:現在の本館の姿。建物は残っている。

河津さん:内装はやりなおしになりますね。将来的には、本館を元の姿を残すように復元して、建て直す形での復興を目指すと思います。

中の人:待ち遠しいですね。

写真:地震前の「すずめの湯」。復興が待ち遠しい。

地獄温泉視察(すずめの湯体験)ボランティア on 4/17

◎河津さんよりツアーの概要
「震災後道路が通行止めであった地獄温泉。そこに毎日徒歩で通っていた道を一緒に歩き(約3㎞)被災した泉源、施設をめぐり震災後1年を過ぎた地獄温泉を見ていただきます。最後はすずめの湯の機嫌を直していただくために温泉に入ってすずめの湯を体感していただきます。そして地獄温泉からのお・も・て・な・しをお楽しみに」

〇日時:平成29年4月17日(月)
〇集合場所:南阿蘇白水温泉瑠璃 駐車場
http://ruri.aso-hakusui.com/map/index.html
〇集合時間:1)9:00 2)10:00
〇参加人数:1グループ10名×2組 20名
〇参加資格:イベント参加付ペンション宿泊プランに申し込み済みの人限定
ツアーチラシはこちら↓
https://files.acrobat.com/a/preview/c2fecab4-e664-4511-81ee-0b1e9969d79b
https://files.acrobat.com/a/preview/c4e1ca3b-2a0e-455b-a08b-85f97e988ac6
〇必要な物:歩きやすい靴、水着(すずめの湯入浴の際)、タオル

※一部通行止めの区域を通るので参加者は地獄温泉のボランティアとして通行します。2グループに分けて地獄温泉の車で誘導されます。

※一部危険な所あり。自己責任での参加となります。

〇視察ルート
・池の窪牧野上の駐車場~牧野の中を被害を見ながらたまご地獄泉源
・たまご地獄泉源~地獄温泉清風荘
・地獄温泉の敷地内を視察(地震・土石流の被害など)
・すずめの湯体験(入浴も含む)
・お楽しみ

※途中牧野や足元の悪いところがあるので歩きやすい履物(スニーカーなど)を用意すること。
※すずめの湯入浴は混浴なので水着の着用必須。必ず水着を用意すること。
※標高の高い(720m)位置にあるので、防寒着等が必要になる場合もあり。
※質問等はサイトのコメント欄もしくはメッセージにて受付。
※参加人数に限りあり。

◎参加希望の場合は、まずツアーに申込み、参加表明する必要があります。
(その際参加時間を知らせる)

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