八方の湯
http://hakuba-happo-onsen.jp/happo/住所:長野県北安曇郡白馬村北城大字5701-2
料金:大人800円、子ども400円
営業時間:9:00~22:00(受付終了21:30)
※毎週水曜日は館内メンテナンスの為、12:00から営業
TEL:0261-72-5705(9:00~22:00)
山のあるところ温泉あり。と、切っても切れない関係なのが山と温泉。趣味が登山のおんせんニュースライターがそんな「行ってよかったな」と思う温泉を体験レポート。
今回の山は北アルプスの中でも初心者が挑戦しやすい山・唐松岳。有名すぎる八方池など見どころもいっぱいです。登山計画と合わせて選んだのは白馬八方温泉。ヌルヌルの温泉はオススメですよ。
唐松岳。いろんな媒体で目にする美しい八方池で知られている北アルプスの山。山好きな人は老若男女本当に様々で、山に向かう理由も人それぞれですよね。山歴3年のまだまだ未熟な私が勝手な思い込みで好物なのが北アルプス。
8月のお盆過ぎ平日の人の少ない時期を狙って唐松岳へ。そして大好きな温泉も期待しつつ向かいました。唐松岳はリフトもあり、第1ケルンのある八方池山荘まで上がれるとあって初心者にも人気ですが、のんびり&日帰りとあって黒菱駐車場から朝5時にスタート。
駐車場は無料で同じく車中泊している人も多く、ほとんどが日の出と共に登り始めたので心強いです。単純に初めての山だと少々不安もあるし、熊が怖いですよね。
さて、最初に結果から言うとこの黒菱駐車場から八方池山荘までが一番キツイ。途中の黒菱平まではほぼ急登。
この日の天気は、風は強いけど雨の心配はなさそうな日で、振り返ると雲海でした。
唐松岳へ向かう道はよく整備されていて、いろんなバリエーションがあるので楽しいですね。樹林帯もありますが八方池を過ぎるまでは視界がよくて飽きません。ケルンがあるので「ここまできたのね、あともう少し!」と頑張れるのもいい。
第2ケルンを過ぎたあたりで年配のご夫婦が引き返すのに会いましたが、「今日は風がここで強いから頂上はキツいからやめた」とか。こういう判断は本当に大事です。
山では先輩が多くいて情報をくれるのも嬉しい。さて、そんな情報を得てどうしようか考えましたが、決行。本当にマズいと思ったら引き返すことにしました。
風のおかげで白馬がよく見えるけど八方池はさざなみで鏡にはならず…。残念!にしても意外と小さい。だから池なのねと納得。これ、よく見る写真の光景が見えたら1時間くらい眺めてしまうかも。
唐松岳頂上山荘に着く時にはものすごい風で、一瞬登るのを諦めそうになりました。でも、しばらくすると落ち着いたので「今だ!」とばかりにアタック。見渡す限りのパノラマは最高です。
白馬には白馬塩の道温泉、白馬姫川温泉、白馬みずばしょう温泉、白馬かたくり温泉、白馬龍神温泉、白馬八方温泉と6つの源泉があります。
今回、足を運んだのが白馬八方温泉。白馬八方温泉には日帰り温浴施設が5つあり(別に足湯もあります)、一番遅くまでやっているのが八方の湯。
駐車場も広く山帰りに本当にありがたいですね。
内湯と露天風呂があり、露天風呂からは白馬の山々も見えます。
八方の湯の特徴はなんといってもそのとろみ具合。とろとろとも表現されることも多いでしょうが、一番しっくりくるのはヌルヌル。ちょっと美しくないかもしれませんが、まるで何かの粘液のような感じです。いやぁ、気持ちいい!
泉質はアルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)で源泉温度49.7℃、そして源泉掛け流し。このヌルヌルはかつてお邪魔した佐賀のヌルヌル有田温泉と同じくらいかもしれません。
と、調べたところヌルヌル有田温泉はpH 9.43、そして八方の湯を経営している八方尾根開発株式会社に伺ったところ、
なんとpH11.2!八方の湯の受付の人が、「うちが一番よ。(ヌルヌルは)」と言っていましたが納得。
「八方尾根の地質の特性である蛇紋岩地層を通って湧出する温泉は、無色透明のアルカリ単純泉です。水素イオン濃度は採取時pH11.2、分析時pH11.6で、日本屈指の強アルカリ温泉です。強アルカリ性の温泉は肌の表面の汚れや角質を落とす効果(ピーリング効果)があり、実際にお湯に浸かってみると、すぐに肌がすべすべになっていくことを実感できます。」
美肌、嬉しい、そしてありがたい… また、それだけではなく日本で唯一の天然水素温泉でもあります。株式会社日本温泉総合研究所の調査・分析の結果から最高水準の溶存水素量であることわかっています。
そんなお湯を気軽に楽しめるのが本当に素晴らしい!登山でたっぷり運動してツルツルになれればこんなにいいことはないですね。近くにはSnow Peak LAND STATION HAKUBAもあります。ぜひ山とセットで出かけてみてください。
(取材・文:都野雅子、編集:Vermiliおん)