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東京・桜台温泉「天然温泉 久松湯」光の演出でくつろぐ!都会の片隅にたたずむ憩いのデザイナーズ銭湯

【東京天然温泉】西武池袋線 桜台駅から徒歩5分に位置する「天然温泉 久松湯」。もともと銭湯だった場所に地下1500mから新たに温泉水をくみ上げ、2014年にリニューアルオープンしました。2015年には「公共用の建築・施設部門」でグッドデザイン賞を受賞されています。

まるで美術館のような外観、都内で天然温泉が楽しめて、その上お湯に浸かりながらプロジェクションマッピングがみられるということで話題の銭湯です。

東京・桜台温泉「天然温泉 久松湯」

写真:「天然温泉 久松湯」外観

エントランスを入ってすぐ、正面受付カウンターを挟んで男湯と女湯の入り口に分かれます。

青と赤の暖簾も、さりげなくロゴと文字デザインが統一されていてお洒落です。

東京・桜台温泉「天然温泉 久松湯」

写真:「天然温泉 久松湯」受付カウンター

開放的な内装と優雅にゆらめくプロジェクションマッピングでくつろぎの時間

浴場は白と黒を基調としたシンプルで無駄のないデザインでまとめられています。高い天井と奥行きを活かしたレイアウトがとても開放的です。

浴場に入って正面奥の壁の上の方に、プロジェクションマッピングが映し出されます。

東京・桜台温泉「天然温泉 久松湯」

写真:壁に映し出されるプロジェクションマッピング

こちらのプロジェクションマッピングは、イベントなどでよくみられるようなカラフルで賑やかなものではありません。

例えるならば、ゆっくりと風で揺れる木々や木の葉の影が、陽の光で壁に映し出されたような、何とも穏やかでやさしいものです。

東京・桜台温泉「天然温泉 久松湯」

写真:いくつかの光のモチーフが壁を飾ります

静かに変化していくモノクロの光のモチーフは、スタイリッシュな内装にすんなり溶け込んでいます。

内湯には機能風呂も、お湯に浸かりながらしばしマッサージタイム

内湯は入り口を入ってすぐに水風呂、その奥に広めの主浴槽、次いで炭酸泉と並びます。

主浴槽には「ジェットバブル」エリアと「電気風呂」エリアがあります。

「ジェットバブル」は、壁のボタンを押すと勢いよく噴き出してきます。バブルの勢いは割と強め。

両側の手すりにつかまり身体を少し前にずらすと、肩や腰にちょうどよい強さでバブルがあたり快適です。

東京・桜台温泉「天然温泉 久松湯」

写真:内湯

「電気風呂」は囲いの左右から常時、電気(電流?)が出ています。こちらも結構強め。

囲いの中央に身体を位置するように座ると、筆者には強すぎずちょうどよい塩梅。

お次は炭酸泉です。身体につく泡は割と控えめ。

サウナなどのように急激に熱さを感じることはありませんが、血行がよくなり、肩こりや腰痛がやわらぐようです。

炭酸泉は、ぬるめのお湯に時間をかけてじっくりと浸かると効果が高いとされています。静かにゆっくり時間をかけて浸かりましょう。

おすすめは露天風呂!

筆者の一番のおすすめは、浴場の一番奥のドアから続く露天風呂です。

泉質は「含よう素ーナトリウム一塩化物強塩温泉高張性中性低温泉」とあります。

内風呂と比べるとこぢんまりとした露天風呂ですが、ぬるめの茶褐色のお湯がとても気持ちよいです。

風呂底からフツフツと湧き出るのを感じつつお湯に浸かっていると、間もなく身体のこわばりがほぐれていき、気がつくとすっかりリラックス。しばらくすると胃の辺りがすっきりしたようにも感じました。

後で調べてみたところ、泉質の「高張性」というのは、温泉成分の濃度が高く、成分が身体に浸透する割合が高いことを意味するようです。個人差があるかもしれませんが、筆者は確かに効果を感じました。

筆者も他の利用者の皆さんと同様に、露天風呂の周りを囲む石段に腰かけて、膝下だけを足湯のように浸かるスタイルでも楽しんでみました。

身体の上半分はひんやりとしながら、ややぬるめのお湯に浸かっている時間は、本当に最高でした。

効能が強いため長湯はしないようにとの注意書きが貼られているのですが、足だけ浸かっていつまででもボーッとしていたくなるような、大変気持ちのよいお湯でした。

サウナエリアにはTVモニターも、ビギナーは外気浴で「ととのえる」のがおすすめ

サウナエリアは浴場に入ってすぐ右手にあります。利用したい場合は、受付の際に申し出るとひも付きの木製タグを渡されるので、受け取っておきましょう。

サウナは木の壁で囲まれているおなじみのサウナです。10人程度で満員になるくらいの比較的小さめなスペースです。

腰かけの正面にはTVモニターが1台設置されていて、番組を見ながら過ごすことができます。温度は割と高めなのではないでしょうか、すぐに耳の端が熱くなるくらい熱気を感じました。

サウナエリアを出ると、すぐ右手に水風呂、左手には中庭があります。

しっかりとサウナ内で時間を過ごすと身体はかなり熱くはなりますが、筆者のように水風呂が少し苦手な方は、左手側の中庭で涼むのがおすすめです。

中庭には腰かけや石段などはなく立ったままにはなるのですが、特に10月のこの季節は外気がちょうどよく、熱気でぼんやりとした頭がだんだんとクリアになっていくのがとても気持ちよく感じました。

「ととのう」という感覚が穏やかに味わえます。

(真冬や真夏など外気温との差が激しい時期はまた異なります。その時々で、ご自身の身体とも相談しながら上手く調節してくださいね。)

料金はうれしい都内一律価格!近隣住民皆さんに愛される大衆浴場

外観から内装までとにかくお洒落でスタイリッシュなのですが、料金の方はなんと!都内一律の銭湯料金520円です。土日も同料金です。

サウナを利用しても1,000円ちょっとというのはうれしい限りです。

ただし、シャンプーやボディソ―プ類はありません。持参しての持ち込みは可能です。受付で購入もできます。

ドライヤ―は持ち込みできず、脱衣所に3分20円で使用できるものがありました。

また、バスタオルなどのタオル類も持参か有料レンタルかになります。小銭を多めに用意していきましょう。

東京・桜台温泉「天然温泉 久松湯」

写真:エントランスの横には駐輪スペースが(筆者撮影)

エントランスの両側は、駐輪場になっているようでした。

徒歩圏内でなくても比較的近くにお住まいであれば、自転車で来てひとっ風呂ということができそうです。

利用客の中には、スウェット姿のお兄さんや小さなお子様連れのご夫婦、常連さんらしくお互いに挨拶を交わされている方々などが見られ、地元の皆さんに愛され、利用されている「憩いの場」なのだなと感じました。

建物はあくまで都会的でスタイリッシュだけれどスピリッツは昔ながらの銭湯みたいな感じ、素敵ですよね。

シンプルでシックなたたずまいは、逆に気軽に入りやすい雰囲気がありました。

はじめてでも気後れすることなく利用しやすいです。

番台があって壁にペンキ絵の……という従来の銭湯はちょっとハードルが高いと感じる方などには特におすすめです。

(取材・文: もえぎ、編集:Vermiliおん)

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天然温泉 久松湯

https://www.hisamatsuyu.jp/

所在地:東京都練馬区桜台4-32-15
定休日:火曜日
最寄駅:西武池袋線桜台駅 徒歩5分

 
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