コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって、温泉旅館・ホテルなどに大きな影響が出ています。北海道、宮城、和歌山などの温泉地でもリゾートホテルを運営しているカラカミ観光株式会社(https://www.karakami-kankou.co.jp/)の唐神耶真人代表取締役社長に、全4回にわたってお話を伺いました。
第3回は、Karakamiの安全・安心推進宣言について教えていただきます。 【プレスリリースの内容はこちらを参照】
Q.第1回でもお伺いしましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策として発表されたKarakamiの安全・安心推進宣言についてご紹介いただけますか?
A.お客様の安全・安心を最優先に、新型コロナウイルス感染拡大対策の「ガイドラインの精査」及び「非接触型次世代ホテルオペレーションシステムの構築」を実現するものです。
具体的には、まず、お客様来館時の手指の消毒または除菌・検温、フロントカウンター等への感染防止のアクリル板の設置、館内でのマスク着用、ビュッフェレストランのサービス提供方法の変更など、3「密」の回避とソーシャルディスタンスの取り組みをさらに強化しています。
併せて、感染予防対策の充実強化や従業員の感染予防対策の今まで以上の徹底強化などにも取り組んでいます。
さらに、時代に即した、「非接触型次世代ホテルオペレーションシステム」や、レストランでの「共用トングの廃止」「Karakamiクリーンゲート設置」の実装準備を進めております。
Q.ビュッフェレストランなど、これまでとは違うサービス提供にならざるを得ない面もあろうかと思います。安全対策と顧客満足度のバランスについて、現時点ではどの様にお考えでしょうか?
A.安全対策と顧客満足に関しては極めて重要な部分であり、どちらも劣ることが許されず両者とも高水準でバランスを保つ必要があります。我々は、この期間を一つの好機と捉え、1からオペレーションの見直しを実施いたしました。
今まで以上に徹底した安全対策を講じ、お客様に「安心・安全」を感じていただきながら「より洗練されたおもてなし」を体感していただく。その絶妙なバランスを日々追求し、お客様にご提供していくことが我々の使命と捉えております。
Q.足元で営業を継続されている中で、顧客からの反応などあればご紹介ください。シンプルに温泉に浸かれて楽しいというお声もあるんじゃないかと想像しますが…
A.コロナ禍で徹底した衛生管理のもと営業を続けていく中で様々なお声を賜りました。
「生活が制限されている中、美味しいご飯や心地よい温泉を楽しむことができて気持ちが安らぎました」や「コロナ対策がしっかりとしていて安心して寛ぐことができました」という声に加え、「応援したくて泊まりに来ました。いつもありがとう。また来ます」など温かいお言葉を残していただき、従業員一同、とても励まされました。
Q.「WithコロナからAfterコロナをみすえ」というサブタイトルが印象的ですが、これからの観光業界におけるサービス提供の動向等を含めてお話しいただけますでしょうか?
A.これまでは「ホテル館内を歩けばホテルスタッフとすれ違い、椅子に座ればお水が運ばれてくる」ように、対面でのサービスこそ至高であり、お客様に対してすべてのサービスを先行して提供することがおもてなしの真骨頂」という根強い文化がありました。
しかし、ポストコロナの時代においては、お客様が求めるサービスの一環として「非接触」も重要な基準となってきております。また、不要なサービスの過剰提供はむしろお客様にとってストレスにもなり得る事から、当社では抜本的なサービス観の見直しを行い、「お客様が必要な時に必要なサービスを選んで円滑にサービスを受けられる」ことこそが期待を超える真のサービスであると考えております。
第4回は、「非接触型次世代ホテルオペレーションシステム」に関連して、カラカミ観光がファウンダーズ株式会社と締結した基本合意書についてお話を伺います。
(取材・執筆・制作:Vermiliおん)