新潟県と長野県の県境にある「松之山温泉」では、温泉水を使って調理された「湯治豚」が人気です。身がやわらかく、しっとりとした食感が話題!湯治豚づくりを体験することもできるそうですよ。
松之山温泉は、草津温泉、有馬温泉と並んで「日本三大薬湯」の一つと言われるほどの名湯なんです。そして入浴以外にも源泉が利用されている温泉としても知られています。
写真:真空パックされた妻有ポークを温泉水で調理
日本三大薬湯のひとつ、良質な泉質を誇る秘湯松之山温泉
新潟県十日町市、冬は雪深い山間部にある松之山温泉。実は、草津温泉、有馬温泉と並んで「日本三大薬湯」の一つと言われるほどの名湯なんです。
そして、マグマで温められた海水が一気に湧出する「ジオプレッシャー型温泉」という珍しいタイプの温泉でもあります。
塩分が多いため、ポカポカと体の芯まで温まるだけでなく、洗浄効果のあるホウ酸や、美肌効果の高いメタケイ酸の含有量も高く、良質なお湯です。
そして、こじんまりとした昔ながらの温泉街には大型のホテルなどはなく、小さな旅館が軒を連ねています。アットホームな温泉は長く湯治客にも愛されてきました。
写真:松之山温泉では湯治豚を使ったさまざまなメニューを楽しめる
浴用以外の利用にも注目があつまる
そして入浴以外にも源泉が利用されている温泉としても知られています。
2020年秋より稼働している98度の高温な源泉を利用した「バイナリー温泉熱発電」、そして発電後の源泉は融雪や低温調理などにも利用されます。まさに時代の最先端を行くエコな温泉ですね。
そしてこの温泉の熱を使って作られているものの一つが「湯治豚」。温泉地ならではの湯治という言葉を使ったネーミングもユニークですよね。68℃に設定された温泉調理槽に豚肉を入れることで、温泉ローストポークが完成します。
温泉でつくられる絶品ローストポークとは
写真:真空パックされた妻有ポークを温泉水で調理
「湯治豚」に使われるのは、地元新潟県十日町のブランド豚「妻有ポーク」。柔らかくジューシーな旨みがあり、一般的な豚肉の10倍もビタミンEが含まれているそうです。
そのため熟成されてよりいっそう柔らかく甘い味わいになるのだとか。そのおいしさが高く評価され、「第36回日本農業賞大賞」を受賞したり、豚肉のコンテスト「丸の内オリンピッグ2013」で第1位に選ばれたほど。
妻有ポークは「やわらかいのに弾力がある」「しつこさがまったくない」とダントツ1位となったようです。
写真:甘みのある脂身と程よく歯ごたえのある赤身
そんな質のよい妻有ポークを松之山温泉の源泉の熱で2時間ほど低温調理したものが「湯治豚」なんですね。
実は源泉の熱での低温調理もおいしさの秘密。
お肉のタンパク質は63度から凝固が始まり、低温真空調理という方法では、この温度帯で調理します。そのため、タンパク質が固まることなくやわらかいままでの調理ができるのだそうです。
松之山温泉では、湯治豚を食べられる宿泊プランも。
「ひなの宿 ちとせ」では、夕食に湯治豚をメイン料理にしたプランが通年用意されています。
写真:ひなの宿 ちとせでは湯治豚のランチも楽しめる
湯治豚づくりを体験しよう!
さらに湯治豚を自分で作ることができる体験プランも楽しめますよ。
まず「妻有ポーク」を生肉のまま真空パックに入れ、パックごと68℃前後に調節した松之山温泉源泉に2時間入れます。完成した豚肉の色は少し赤みが消えたロゼ色になります。
真空パック入りなのでそのまま持ち帰れてお土産にも。食べる前に軽く炙るとおいしいそうですよ。
約250gで1000円とリーズナブル。
湯治豚づくりは、4月~11月の土・日開催(予約は3日前まで)なのでご注意ください。
地元特産のブランド豚をその土地で湧く温泉熱で調理した湯治豚、ここでしか味わえない松之山温泉のおいしさをぜひ堪能してみてくださいね。
(まとめ・文:mashiro、編集:hotspring727、情報確認:hotspring727 2023年4月)
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