岐阜県の世界遺産白川郷といえば、合掌造りの住宅ですね!この合掌造りの茅葺き屋根づくりの重要な一工程である「茅」刈り作業に1泊2日で関わることができる体験の参加者を募集しています。
写真:世界遺産白川郷の合掌造り集落
岐阜県白川村。東京から350kmも離れたこの山間の村には世界中からたくさんの観光客が訪れます。
ここは「合掌造り」と呼ばれる、日本古来の建築様式の家々が残っているエリア。有名な茶色の茅葺屋根は多くの人が目にしたことがあると思います。
写真:大きな屋根が印象的な合掌造り。この屋根の原料の「茅」を刈り取る珍しい体験
白川郷にある合掌造りの建物は、古くは300年以上もの歴史があるものもあり、歴史的建造物としての価値が高く世界遺産に登録されています。
日本でも現在、ここでしか見られない貴重な住宅なのですが、懐かしさを感じさせる光景ですよね。
茅葺屋根は伝統的な作り方で、釘などを一切使わず、30年~40年に一度、葺き替えが行われます。
この屋根の材料である「茅」を刈り取る作業を一般の人たちも体験することができるのです。これは白川村と(公財)日本ナショナルトラストが協働するプロジェクト。
写真:これが合掌造りの屋根の原料の茅
屋根の材料である茅の白川村内での自給率を向上させるための取り組みの一環として、茅刈りのイベントが企画されました。白川郷の合掌造りの住宅は現在でも人々が生活している場所でもあります。
プロジェクトは11月9日、10日の2日間にわたって行われ、1日目にまずレクチャーを受け、白川村の方々と一緒に茅を刈り取ります。茅についた朝露で濡れるので合羽やヤッケを各自準備、着用します。
写真:白川村の人と一緒に茅を刈る。自分の刈った茅が世界遺産を作ると思うと感慨深い
9日の夕方には直会(なおらい)という交流会も企画されています。「せせり」と呼ばれている鳥肉とキャベツを鉄板で炒めた地元料理やお漬物やおつまみなどの軽食とお酒がふるまわれる予定で、茅刈り参加者と村民とで懇親を図ります。
写真:参加者と村民とのコミュニケーションの場、直会(昨年の様子)
翌日は屋根組み体験と白川郷ツアー。白川村の伝統的な方法で合掌造り民家の屋根の骨組みを組み立てます。
写真:屋根の組み立てにも参加させてもらえる!貴重な体験ができそう
なお、この体験には交通や宿泊はセットになっていません。白川村内での宿泊は各自で手配するか、白川郷観光協会まで問合せしましょう。バスでアクセスする人は予約が必要な場合があります。
世界遺産でもあり、貴重な日本の伝統文化でもある合掌造りの茅葺き屋根づくりに関わることができるなんて貴重な体験ですね。
白川郷にも温泉があるほか、近くには平瀬温泉もあります。源泉は高温で、「子宝の湯」としても人気を博しているとか。茅刈り作業のあとはゆったり温泉で疲れを癒すこともできそうです。冬には雪景色を見ながらの温泉もすてきですね。
(まとめ・文・mashiro 情報更新:2019年9月)