毎年陽暦の8月6日と8月7日に行われる山口七夕ちょうちんまつりは日本三大火祭りの一つに数えられています。
数万個のちょうちんは、鈴なりになって町のあちこちを彩り、夜になると揺らめく灯りが幻想的にあたりを照らす様は他では見られない圧巻さです。起源は室町時代という歴史あるお祭りです。
写真:家族連れや観光客により火入れされた、人の背丈ほどのミニちょうちんツリー
山口七夕ちょうちんまつりの主な会場は、大きく分けると湯田温泉エリアと山口市エリアの2箇所にわかれます。
まず、湯田温泉エリアは、ホテルや旅館が立ち並ぶ錦川通りが会場です。8月7日の夜、たくさんのちょうちんと短冊飾りが掲げられ温泉街をほんのりと浮かび上がらせます。
これは大人の背丈ほどの竹に、願いを込めた短冊(当日受付可)と共にちょうちんを飾り、通りにずらりと並べたもの。目線の高さに続くちょうちんが並ぶ様子は、通常の湯田温泉とは違った華やかさがあります。
湯田温泉でのちょうちん祭りは8月7日のみ、18:00~22:00は歩行者天国・点灯時間は18:30~21:30となっています。出店もありますよ。
また、湯田温泉では多くの宿泊施設が日帰り湯の営業もしています。施設によって異なりますが、21:00~24:00くらいまで入浴できますので、まち歩きで汗をかいたらぜひ湯田温泉のやわらかなお湯で疲れを癒してください。
無料で利用できる足湯や飲泉もあります。
詳しくは下記湯田温泉旅館協同組合のホームページを見てください。
湯田温泉旅館協同組合
http://www.yudaonsen.com/yudaonsen/
なお、湯田温泉は維新の志士が訪れた歴史を持ちます。特に薩長同盟に関連する坂本龍馬、西郷隆盛、木戸孝允、大久保利通、など多くの志士が密談をしたといい彼らが浸かったという湯も残っています。
放送中の大河ドラマ「西郷どん」もこれからまさに薩長同盟が描かれるところ、幕末の歴史に興味がある人はぜひ、訪ねてみましょう!
もう一つの会場は山口市の中心商店街と亀山公園周辺です。中心商店街は7つの商店街の総合名称で、長いアーケードが特徴です。
江戸時代に整備された街道・萩往還の一部が商店街の通りと重なっています。きっとその昔、維新の立役者たちもこの辺りを行き来したのではないでしょうか。
こちらでは短冊飾りに加えて、ちょうちん笹飾りが通りを彩ります。これは長竹竿に約40個の紅ちょうちんを付け、通りの両側に立てるもので、ちょうちんの重みで竹竿が道の真ん中に向かってしなり、その様子はさながらちょうちんのトンネルといったところ。なんと点灯はひとつひとつ手作業で行われるそうです。
写真:約150個のちょうちんで飾られた提灯御輿3基が新山笠とともに巡行する
その他、200個ものちょうちんを8mの高さまで飾り付けたちょうちんツリー・ちょうちんで飾られたちょうちん御輿の巡行・迫力満点のちょうちん山笠などなど、様々な趣向を凝らしたちょうちん飾りが町にあふれます。
ふんわりとやわらかな灯りを放つ数万個のちょうちん。きっと見たことのない景色が眼前に広がります。インスタ映えしそうです!
通りによって異なりますが、18:30~22:00または17:40~22:30の間交通規制が行われます。詳細は下記ホームページを見てください。
さらに祭りを盛り上げるのがステージイベントやミニ縁日やワークショップ。夏の夜のひとときを、他では見られない丸い光に満ちた幻想的な町で過ごして下さい。
(まとめ・文:えこぴ)