「夏は温泉入らないよ。だって暑いじゃん」という声をたまに耳にします。気持ちはわからなくもありません。
でも、ジメジメする日本の夏場こそ、温泉にしっかり浸かって、汗を洗い流し、風呂上りに冷たいモノを口にしたときの快感を覚えると、なかなかヤメられないものです。
というわけで、夏場、特に筆者が出向く機会が多くなるのが、埼玉の秩父・長瀞にある「秩父温泉満願の湯」です。
かなり有名な施設で、テレビ番組などで「秩父の温泉」が紹介される際は、よくオンエアーされるところです。自然豊かな秩父エリアには複数の温泉施設があり、その全てに浸かりましたが、アクセス、アットホーム感、充実感で言えばやはり「秩父温泉満願の湯」が群を抜きます。
東京から秩父は約90キロ前後の距離感です。首都高速から関越自動車道に乗り、花園インターチェンジで降ります。国道140号を西に25キロほど走り、そこで西関東連絡道路(皆野寄居バイパス)に乗り、さらに10キロほど行った皆野長瀞インターチェンジを降りて、ようやく秩父・長瀞エリアに着きます。
正直、高速を降り、下道を走った後、また高速に乗ったりして、結構面倒臭くも感じるエリアなのですが、そこまでしても多くの観光客を来させてしまうのは、やはり界隈の自然豊かなロケーションが他では味わえないものだからでしょう。
荒川の上流が流れる長瀞エリアは、特に夏場はライン下り、ラフティング、釣りなどが楽しめます。
また、その荒川近くにある阿佐美冷蔵は、かき氷のメッカ的スポット。綺麗な水をキンキンに凍らせた、かき氷目当てに連日長蛇の列ができることで知られています。
つまり、秩父は夏場こそ楽しめる避暑地的なエリアなんですね。
その長瀞からさらに山を上り、奥長瀞と呼ばれるエリアにあるのが「秩父温泉満願の湯」。
施設は庶民的な和風の作りですが、清潔さが保たれており、なんだか実家に帰ってきたようなゆったりとした雰囲気です。
温泉は単純硫黄泉、冷鉱泉があり、いずれも「角がない」というか、丸い肌当たり。そのせいか温泉にもずっと浸かっていたくなりますし、冷泉もキンキンではないためずっと浸かっていたくなるという、なんだかちょっと病みつきになる温泉なのです。
露天風呂のロケーションも最高で、日野沢川の穏やかな川の流れを見ながら、満願滝の水の音をBGMにすれば、体はポカポカ、気分は納涼。こんな温泉、他ではなかなか見つけられないんじゃないかと思います。
もちろん、秩父・長瀞エリアはグルメ、名産の買い物も充実しています。
特に筆者お勧めが、うどん、そば、中華麺といった麺類です。秩父・長瀞エリアの美味しい水と澄んだ空気によって、いくつかの製麺所があり、これらのうどん、そば、中華麺などが近隣の道の駅やスーパーなどで購入できます。
こういった麺類を、東京の自宅に戻って、茹でて冷やして食べるのもまたオツなもの。是非、この暑い夏場こそ、秩父・長瀞に遊びに行かれてみてはいかがでしょうか。
(まとめ・文:松田義人、制作:Vermiliおん)