大正15(1926)年に創業した老舗宿「蓼科親湯温泉」。創業100周年に向けて、カウントダウンプロジェクトが実施され、古き良き伝統を守りつつ、新しい要素を取り入れた宿として生まれ変わりつつあります。2020年には露天風呂付き客室も完成!文豪たちも愛した宿をご紹介します。
写真:気持ちの良い露天風呂
長野県茅野市に位置する蓼科温泉郷は、観光や登山の拠点として人気の温泉地です。そんな蓼科温泉郷にある「蓼科親湯温泉」は、大正15(1926)年に創業した老舗宿。
写真:歴史あるホテルの外観
創業100周年に向けて、カウントダウンプロジェクトが実施され、古き伝統を守りつつ、新しい要素やデザインを取り入れながらさらに魅力度アップした宿として生まれ変わりつつあります。
2019年4月には館内全てのリニューアルが終わりました。2017年大浴場直結の渓流沿い露天風呂がオープン。2018年度は、お食事処を全て個室化。ロビーラウンジには蔵書3万冊を擁して蓼科と文学との繋がりを表現。ステキなBarも設置しました。
そして、2019年には全客室をリニューアル、2020年には露天風呂付き客室が完成し、大人のおこもり宿として評判を得ています。
武田信玄も入ったといわれる親湯温泉
滝の湯川沿いにある親湯温泉は、武田信玄が隠し湯としてから400年以上に渡って親しまれています。
兵の傷も癒したとされる湯は、弱酸性低張性低温泉でさらりとしており、切り傷やすり傷などに効能があるとされ、美肌の湯としても人気があります。
山と渓谷に囲まれたお湯に浸かれば、マイナスイオンたっぷり浴びながらの森林浴も楽しめます。
改装して種類も豊富になったお風呂!
2017年には、眼下に滝の湯川を臨む場所に露天風呂が完成しました。大浴場直結の露天風呂で段差も少なく、渓流の力強い音を聞きながら入浴が楽しめます。
写真:大浴場直結の段差が少ない露天風呂
貸切露天風呂は、清らかな渓流と深い森が織りなす渓谷の絶景と静謐な雰囲気が楽しめます。
家族や仲の良い友達、カップルでの利用や、誰にも邪魔されたくない一人だけの露天風呂タイムを愉しみたい方などに人気です。宿泊者は30分無料で入れます。
2018年4月にリニューアルした「天与の湯」は、なんと、女性専用の露天風呂。
今までの2倍の広さになり、渓谷を一望でき、桜や新緑、紅葉、雪景色と、渓谷の季節の移り変わりとともに風情豊かな美しい景観が楽しめます。
写真:男性の皆様ごめんなさい!この景色は女性入浴者しか見ることができない露天風呂です
全国に先駆けて、2001年に誕生したのが「お座敷風呂」です。小さな子供や高齢の方にも安心して大浴場を愉しめるようにと、防菌、防カビの特殊素材を使用したお風呂です。
写真:特殊な加工をしている畳が敷かれているお座敷風呂
宿の魅力の一つは「文学」
「蓼科親湯温泉」は、明治、大正、昭和と、多くの作家たちに束の間の休息とひらめきを与え、多くの作品の源となっていたようです。
日本を代表する太宰治や伊藤佐千夫、斎藤茂吉などさまざま文豪やな文化人がここを訪れています。
中でも、蓼科をとても気に入った伊藤左千夫は、明治42年、「蓼科山歌」10首を蓼科親湯温泉で詠んでいます。そして、この10首は茅野市有形文化財に指定されています(そのうちの2首は裏山に歌碑として設置されています)。
写真:ステキなディスプレイにもなっている蔵書の棚
ホテルには、「みすずLounge & Bar」と「岩波文庫の回廊」があります。どちらも創業者がこの地域出身であることから、それらを冠したスペースを創ったそう。
約3万冊の蔵書が並べられ、お風呂上りや食事の後など寛ぎのひと時に、コーヒーやワイン、ウイスキーなどを片手に心ゆくまで読書タイムを過ごせます。
チェックイン時にはウェルカムドリンク(スパークリングワインorビール、ジュース等)の提供も!
新しく露天風呂付き客室ができました!
お部屋はさまざまなタイプが用意されています。
スタンダードな和室や洋室のほかに、ホテルに所縁のある10人の文人達をイメージした「蓼科倶楽部」や、露天風呂付き客室もあります。
写真:こちらは露天風呂付き客室
特にオススメなのが、2020年12月に完成した深山亭露天風呂付き客室で、坪庭に自家源泉注ぐ檜の露天風呂があります。
写真:外側から見た露天風呂
ゆったりと時間を気にせず、好きな時に好きなだけ露天風呂が楽しめます。
写真:気持ちの良い露天風呂
食事は個室レストランで!
食事は信州の山の幸をふんだんに使った料理が楽しめます。清らかな空気と澄んだ水、全国トップクラスの日照時間と昼夜の寒暖差、起伏に富んだ地形がそれらをより美味しくしています。
海がなく、冬は厳しい寒さに見舞われるところですが、この豊かな自然環境で育くまれた信州の味噌やしょう油、蓼科のかんてん、高原野菜、蓼科牛、信州豚など美味しいものには事欠かないようです。
夕食は和フレンチをベースにした「蓼科 山キュイジーヌ」 として、連泊者の2泊目は和食の「蓼科 山ごはん」を用意するなどきめ細かい対応が嬉しい!スタートは、目にも麗しい9つの豆皿のアペタイザーから。
写真:どれから手をつけようか悩む「蓼科 山キュイジーヌ」
朝食は「蓼科Sunny Salad Bar」にて、爽やかな1日が始まります。フレッシュな高原野菜をはじめとした信州の美味しいものがいろいろ食べられる、信州らしさを大切にした和食です。
蔵書の中からお気に入りを見つけたら、ホテル内ならばどこで読んでもOK。「ゆっくり読書タイムを堪能しながら温泉も楽しむ」という贅沢な時間の過ごし方を知ってしまったら、つい連泊してしまいますよ!
文豪たちが保養地として滞在したように、ゆっくりと温泉に浸かり、たくさんの本に囲まれながら美味しい食べ物をいただく、そんな贅沢な時間を過ごしませんか?
(まとめ・文:吉川、編集:hotspring727)
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創業大正十五年 蓼科親湯温泉
https://www.tateshina-shinyu.com/
所在地
長野県茅野市北山蓼科高原4035
GoogleMAP
TEL:0266-67-2020
●温泉日帰り利用
立ち寄り湯:11:00〜16:00
定休日:不定(週1〜2回)※メンテナンスのため
入浴料:
平日(ホームページを見たで割引):大人1200円→1000円、3歳~小学生600円→400円
休日・祝日:大人 1200円、3歳~小学生600円
※団体貸切など日帰り入浴の営業を行っていない場合があるので、事前に要確認。
※現在、日帰り温泉の営業は3密回避のため、当面の間休止となっています。
●宿泊について
宿泊料金例)
1泊2食付・1室2名の1名あたり
基本プラン10000円~(税サ込・入湯税別)
宿泊者の温泉入浴時間
14:00~9:30(1:00~4:00の間は清掃のため利用不可)
標準チェックイン/アウト
14:00/10:00