以前、おんせんニュースでも幻の伝統野菜として紹介した青森県の「大鰐温泉もやし」。この、温泉で育てた40cmの長~いもやしを使ったご当地グルメが「大鰐温泉もやしラーメン」です。2月21日までスタンプラリーも行われているこのラーメン、ラーメンマニアにも温泉好きにも注目です!
写真:幻の伝統野菜・大鰐温泉もやしが入ったご当地グルメ・大鰐温泉もやしラーメン。大鰐温泉の6軒で味わえる
おさらい・温泉で育てる伝統野菜・大鰐温泉もやしとは?
大鰐温泉もやしはおよそ400年以上前から栽培されてきたという津軽伝統野菜の一つです。ご当地春の七草の1つとして七草がゆにも入っていたのだそうです。
普通のもやしとは見た目が違うのですぐにわかります。大鰐温泉もやしは、長さ約40cm!と超ロングサイズで、藁で束ねて販売されています
写真:400年以上から栽培されてきたご当地の伝統野菜・大鰐温泉もやし
その味は、独特の香りとシャキシャキとした歯ごたえが魅力。とても美味しいので、大鰐温泉に湯治に訪れた弘前藩主にも献上されていたと伝えられています。
私たちが普段食べている水耕栽培のもやしにはないような気持ちのいい歯ごたえとのこと、ぜひ食べてみたいですね。
品種や栽培方法も通常のもやしとはまったく違うのが、この大鰐温泉もやし。
大鰐「温泉」もやしという名前通り、栽培の全行程で温泉水が使われています。
一般的なもやしの多くは栽培工場で水耕栽培されているのに対し、大鰐温泉もやしは江戸時代から変わらず温泉熱を利用した土耕栽培。
写真:温泉水を使い、温泉で大事に保温されて育つ大鰐温泉もやし
40cmほどの深さの室の中で、土に種をまいて藁で遮光し保温して育てます。この保温も温泉を利用するのだそう。
大事に温泉で温めて育てた大鰐温泉もやしは、1週間で40cmほどに成長し出荷できるようになります。
大鰐温泉もやしとして発芽させる豆の品種も独特です。「小八豆(こはちまめ)」という在来種で、栽培農家で代々受け継がれている門外不出の品種なのだそうですよ。
大鰐温泉もやしの旬は冬。3年前の記事では11~3月と紹介しましたが、生産者の努力により今は11月~5月上旬まで延びているそうです。
大鰐温泉もやしラーメンは現在6軒!それぞれ力作を紹介
大鰐温泉で育てた伝統野菜の逸品・大鰐温泉もやしを使ったご当地グルメが大鰐温泉もやしラーメン。
現在、大鰐町内6軒の飲食店で食べることができます。
大鰐温泉もやしラーメンを名乗れるルールは簡単。
「必ず大鰐温泉もやしを使うこと」
それ以外は提供するお店が自由に工夫していいそうです。
旬が11月~5月上旬と限定されている大鰐温泉もやしを使うので、旬以外の時期では個数などが限定された希少メニューになっています。
それでは6軒それぞれの大鰐温泉もやしラーメンの特徴を見ていきましょう!
いこい食堂・自家製手打ち麺にもやしと油揚げのコラボ!
町中にあるいこい食堂は、創業の昭和4年から続く92年の老舗食堂。
豊富なメニューで仕出しも行っている地元に愛されているお店です。
いこい食堂の大鰐温泉もやしラーメンは自家製手打ち麺に醤油味。豆もやしを油揚げと炒めてトッピングしてあります。
もちもち食感の自家製麺にもやしのシャキシャキ感……と、食感のコントラストが楽しめます。
日帰り温泉の大湯会館・青柳会館までそれぞれ歩いて2分、と湯めぐりに便利な立地は温泉好きにはありがたいですね。
写真:いこい食堂の大鰐温泉もやしラーメン。自家製手打ち麺のもちもち感ともやしのコラボ
鰐come内「うぇるかむ」・青森シャモロックをトッピング。一番遅くまで営業
大鰐温泉の複合温泉施設である鰐come(わにかむ)では2つの店舗で異なる大鰐温泉もやしラーメンが楽しめます。
そのうちの1つ「うぇるかむ」の大鰐温泉もやしラーメンは、昆布・鰹・煮干しの和風出汁による醤油味のあっさりしたスープに、トッピングは茹でて味を付けた大鰐温泉もやしと青森シャモロックの挽肉。
ラストオーダーが21時までと、大鰐温泉もやしラーメンを味わえる6店の中で一番遅くまで食べられるのも嬉しいですね!
写真:鰐come内「うぇるかむ」の大鰐温泉もやしラーメンは特産の青森シャモロックの挽肉をトッピング
さかえ食堂・スキー場に近い民宿兼業食堂で醤油味のスープに和む
大鰐温泉スキー場の国際ファミリーリフトまで650mとスキー場に近いさかえ食堂は民宿も兼ねた食堂。
ボリュームあるメニューはスキーヤーはもちろん、アウトドア派に大好評だとか。(ロードバイクスタンドも有るそうです!)特にルーが濃厚なカツカレーが名物です。
そんなさかえ食堂の大鰐温泉もやしラーメンはさっぱりとした醤油味で豆もやしをさっと炒めてトッピング。
写真:スキー場に近いさかえ食堂大鰐温泉もやしラーメンはあっさりとした醤油味
鰐come内「花りんご」・味噌味の大鰐温泉もやしラーメンはここだけ!
複合温泉施設・鰐come(わにかむ)にあるもう1つの店舗が「花りんご」。
ここでは6軒のうち唯一味噌味の大鰐温泉もやしラーメンを食べられます。
豚骨、鶏ガラ、野菜などを煮出したスープに、肉と野菜を炒め、豆もやしを加えてさっと煮たてたもやしの出汁で仕上げていきます。ラインナップはみそ、甘酒みそ、しょうゆ味。
味噌や甘酒は地元マルシチの味噌を使用しています。この味噌も、大鰐温泉の温泉熱で発酵・熟成させているので、まさに大鰐温泉ならではのラーメンといえるでしょう。
写真の甘酒みそ味は、甘酒がスープにに優しい甘味とコクを加えている絶品。
ラーメンから少し話がそれますが、ここのもう1つの名物が見た目も深紅の赤ビーツカレー。
「食べる輸血」と健康と美容にこだわる人から注目されているスーパーフード・ビーツですが、大鰐高原の名産が赤ビーツなのです。その赤ビーツをたっぷり使ったカレーも食べてみたいですね。
なお、ラーメン以外の大鰐温泉もやしメニューもいろいろ楽しめるのがここの魅力でもあります。詳しくはHPを見てくださいね♪
写真:鰐come内「花りんご」自慢の大鰐温泉もやしラーメン・甘酒みそ味。ここではラーメン以外の大鰐温泉もやしメニューも豊富
山崎食堂・津軽百年食堂でいただくご飯にもあう醤油味
大鰐温泉もやしラーメンの元祖ともいえる昭和6年創業の老舗食堂で、津軽百年食堂としても選定されているのが山崎食堂。
20年前に生まれた大鰐温泉もやしラーメンは醤油味。味がしっかりついた油揚げ入り炒めもやしがトッピング。
もやしの旨味が引き出された醤油スープとともにご飯が欲しくなる日本の味に仕上がっています。
大鰐温泉駅の隣にあるので、列車待ちなどであったかラーメンにほっと和めるのも嬉しい。
写真:山崎食堂の大鰐温泉もやしラーメンはしっかりとした醤油味
朝日屋 日景食堂・124年の歴史そのまま残る食堂で味わう塩ラーメン
明治30年創業と6軒の中で一番古い、その歴史124年という老舗の中の老舗。
そんな朝日屋 日景食堂では、6軒唯一の塩味の大鰐温泉もやしラーメンをいただけます。イワシの焼き干しと日高の根昆布に鰹節や鯖節も使った出汁の旨味を、岩塩が引き出します。
大鰐温泉もやしはにんじん、ねぎ、キクラゲなどの野菜と一緒にシャッキリ炒めて茹で卵と共にトッピングされます。視覚的に一番カラフルな大鰐温泉もやしラーメンかもしれません。
ぱらりとかかった黒コショウとゴマが、塩味のスープのアクセントに。
なお、店内には創業当時からの箸立てに昭和初期からのテーブルと椅子が残る特等席があります。
昔の日本人の体形にあわせた席に座ってちょっとしたタイムトラベラー気分を感じながらラーメンを味わえるのはここだけです!
写真:朝日屋 日景食堂の大鰐温泉もやしラーメンは塩味。野菜や卵でカラフル
大鰐温泉もやしラーメンスタンプラリーとは
現在、大鰐温泉もやしラーメンスタンプラリーが開催中です。
コロナの影響でイベントなどが中止になる中、大鰐温泉もやしラーメンで町を元気づけようと企画されました。
スタンプを集めて応募すると10,000円相当の特産品詰め合わせセットが10名、5,000円相当の特産品が60名にあたります。
写真:大鰐温泉もやしラーメンめざしてGoTo大鰐!
詰め合わせられる特産品は
・大鰐温泉もやし
・大鰐温泉もやしドレッシング
・マルシチ製品
・大鰐高原赤ビーツ商品
・青森シャモロック商品 他
とのこと。大鰐温泉もやしも入っているのが嬉しい!
応募方法は
1.各店舗に設置されている応募用紙をGET
2.6軒すべての大鰐温泉もやしラーメンを食べてスタンプを集める。
3.集めたら記入事項を記載して、各店舗に設置されている応募箱に投函するか事務局に郵送(消印有効)
するだけ。
応募期間は2021年2月21日迄とのこと。急ぎましょう!
大鰐温泉スキー場のリフト1日券が土曜日はなんと500円!雪見露天も
さて、大鰐温泉の冬のお楽しみがスキー。大鰐温泉駅や温泉街から車だと5~6分で大鰐温泉スキー場までいけてしまうなどアクセスの良さが素晴らしい!
その大鰐温泉スキー場は、3本のリフトに9つのバラエティ豊かなコースが楽しめるスキー場。最大斜度34度の難斜面から4㎞以上のパノラマコースまで雪質も抜群です。
今シーズン、この大鰐温泉スキー場のリフト1日券が土曜日はなんとたった500円になっています。1回500円ではなく、1日券が500円ですよ!
なお通常料金は3100円なので、2600円もお得です。大鰐温泉もやしラーメンが3杯以上食べられちゃいますね……。
スキーシーズンはもちろん雪見露天の季節。
大鰐温泉もやしラーメンが2か所で味わえる複合温泉施設の鰐come(わにかむ)では雪見露天も楽しめます。
写真:大鰐温泉もやしラーメンが2か所で食べられる鰐comeの「鰐の湯 つつじ」。冬場にはこのように雪見露天になる
雪見露天は例年3月半ばくらいまでは楽しめるそうですよ。泉質はナトリウム、塩化物硫酸塩泉、源泉かけ流しです。
大鰐温泉には他にも公衆浴場が点在しているので、気軽に温泉が楽しめます。
ラーメンの腹ごなしにもスキー後の筋肉ほぐしにも欠かせないですね!
(取材・文:やまめタグ、編集:hotspring727)
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