山梨県の北西部に位置する北杜市（ほくとし）。名水の里日本一としても知られ、豊かな自然と生態系を有する地域として南アルプスユネスコエコパークにも登録されています。そんな山紫水明の谷間に佇む「古民家宿るうふ 峡之家」は1日1組限定の古民家宿。地域ならではの体験ができる、穏やかな宿での過ごし方を紹介します。
写真：古民家の居間の掘りごたつ式囲炉裏
名水の里日本一としても知られている北杜市。
甲斐駒ヶ岳や八ヶ岳、金峰山（きんぷさん）などの山々から湧き出る天然水の清らかさは、環境庁（現・環境省）が選定した「名水百選」に選ばれています。
テレビCMにも見られる吐竜の滝や千ヶ淵などの景色を、あなたも目にしたことがあるのではないでしょうか？
周囲の風景が清浄で美しく、まさに山紫水明という言葉がぴったりな北杜市須玉町比志（すたまちょうひし）。近くには、瑞牆山（みずがきやま）と金峰山からの源流塩川に建設されたダムの人工湖・瑞牆湖（みずがきこ）から引かれる清水があり、辺りを豊かにしています。
そんなのどかなエリアに、2021年3月にオープンしたのが、「古民家宿るうふ 峡之家」です。
写真：自然の中に溶け込むステキな佇まい
築137年、明治時代に建てられた平屋建ての古民家は、先祖代々、稲作や養蚕、冬場は土木を生業としていた兼業農家が残してきた生活文化財で、奥行きのある母屋に2つの土蔵が特徴的です。
写真：長く奥行きのある母屋を再活用した広々とした建物
玄関を入ると土間があり、奥には台所、左側には大きな居間が広がっています。年月を感じる立派な木の柱と畳の居間に入ると、気持ちがほぐれ、ホッとくつろぎ感を与えてくれます。
写真：太い柱や畳が美しい広い居間と土間
寝室は、ツインルームが2つと、ロフトのあるツインルームが1つあり、最大8名まで宿泊できます。
自慢は土蔵を利用した檜の露天風呂。24時間好きな時に入浴でき、朝は山間から登る朝日を、夜は満天の星空を眺めながらゆっくりと過ごせます。
写真：木の温もりが気持ちいい檜の露天風呂
ここではのどかな地域ならではの体験がいろいろできます。
宿に到着したら、まずは、金峰山・瑞牆山源流の瑞牆湖から引かれる名水を使う「水菓子づくり体験」はいいかがでしょう。
写真：金峰山・瑞牆山源流の名水を使った「水菓子づくり体験」
それほど難しくないですし、ちょっと甘いもので旅の疲れを癒せます。
広い縁側ではのどかな景色を眺めたり、夜には焚き火体験もできます。
写真：須玉町比志の街並みを一望できる縁側でほっこり！
写真：一軒家の古民家宿だから周囲に気にすることなくできる「焚き火体験」
食事は、掘りごたつ式の囲炉裏の炭火でゆっくりと！
写真：掘りごたつ式なので足を伸ばしてゆっくり食事を楽しめます
ニジマスや甲斐信玄鶏、地野菜など地域で採れた旬の食材を中心にした夕食と、体にやさしい和朝食が味わえます。
写真：囲炉裏の火でじっくり焙った地元食材。話も盛り上がりますね
四季折々で見せる自然の風景と恵み、そして、代々続く比志の歴史を感じながら、古民家で過ごすゆったりと静かな旅はいかがでしょう。
（まとめ・文：吉川、編集：hotspring727）
