玉造温泉で2011年から「界 出雲」として運営を続けていた施設が、2022年11月16日に「界 玉造」としてリニューアルオープンしました。
「星野リゾート」が全国に展開する温泉旅館ブランド「界」。島根県内の松江市や出雲市には多くの観光資源があり、年間を通して約3,000万人が同県を訪れています。そんな観光需要の高い島根県松江市にある、「界 玉造」での楽しみ方をお伝えします。
写真：心落ち着く広々とした内湯
全国22施設に展開する「星野リゾート」の温泉旅館ブランド「界」。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、季節の移ろいや和の趣、伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求しています。
施設によっては25,000円～と利用しやすい価格帯ながら、星野リゾートならではの高いホスピタリティが受けられるのも特徴のひとつです。
写真：全国に展開する「界」シリーズ
観光需要の高い島根県松江市にある、2011年から「界 出雲」として運営を続けていた玉造温泉の施設は、2022年11月16日、「界 玉造」としてリニューアル。今までに増して、松江の茶の湯や日本酒の文化、玉造温泉街など、島根の多数ある魅力を存分に体験できるよう、客室等を改装しました。
写真：静かな旅のはじまりが期待できる「界 玉造」の外観
「界 玉造」は、日本最古の美肌の湯と称される玉造温泉に佇む全室露天風呂付の宿。玉造温泉は、『出雲風土記』に「いで湯に一度入ると、容姿が端麗になり、再び入れば万病が治る」と綴られたことから、奈良時代から現在まで、美肌の湯として知られる温泉地です。
写真：太古から湧き出る玉造温泉
石畳のアプローチを進むと、モダンなロビーがお出迎え。赤い太鼓橋を渡れば、優雅な時間のはじまりです。
写真：中庭を見ながら太鼓橋を渡って客室へ
ホテルのコンセプトは、「いにしえの湯と出雲文化を遊ぶ宿」。奈良時代から続く美肌の湯に浸り、松江の茶の湯や日本酒の文化も感じてほしいという思いを込めています。
美しい景色とともにゆったりと味わう温泉や、伝統文化を表現したモダンな客室など、その地域の特色を活かしたこだわりが随所に設えてあります。
写真：中庭に竹灯籠を設置した「竹あかり」。中庭に面した食事処から幻想的な灯りをみながら食事ができる。
「界」シリーズの特徴として、その地域の伝統文化や工芸を体験する「ご当地楽」や、地域の文化に触れる客室「ご当地部屋」があります。
玉造温泉は『出雲風土記』に「いで湯に一度入ると、容姿が端麗になり、再び入れば万病が治る」と綴られ、奈良時代から現在まで、美肌の湯として称される温泉です。湯浴み後は、地域の伝統文化を体験する「ご当地楽」として、石見神楽の演目「大蛇（おろち）」を披露します。
写真：演目の「大蛇」
また、島根の日本酒を味わいながら、日本酒発祥の地である島根県の日本酒や歴史を感じる「日本酒BAR」のプログラムもあり、1泊2日を通して出雲文化に触れることができる宿です。
写真：地酒が楽しめる日本酒バー。県内ほぼすべての蔵の日本酒が揃い、各酒蔵の歴史やこだわり、日本酒の味わい深さを知ることができる
客室を全室リニューアルし、ご当地部屋「玉湯の間」へと生まれ変わりました。中庭を囲むように全24室の客室が配置されています。
写真：ご当地部屋「玉湯の間」
玉造温泉近くの丘陵地、「花仙山（かせんさん）」では、古墳時代から勾玉の原料となる青メノウが採掘されていました。平安時代には玉造は勾玉の産地として栄え、三種の神器の一つある「八尺瓊（やさかに）の勾玉」を製造ていた地として伝えられています。
そのことから、客室にはメノウや勾玉をモチーフとして取り入れました。
写真：「玉湯の間」研ぎ出しアートピースにはメノウ（出雲石）を用いています
全客室が露天風呂付きのため、どの客室でも、美しい玉肌に導く玉造温泉の湯を堪能することができます。
写真：「玉湯の間」には露天風呂が備わり、プライベート感満点。こちらは檜の風呂
写真：こちらは信楽焼きの湯船
また、客室には島根発祥を言われる日本酒の樽をモチーフにしたテーブルやこだわりのアメニティが揃っているなどこだわりを感じます。
写真：テーブルに見立てた酒樽で、客室でゆっくり日本酒を楽しむのもユニークな体験ですね
「いで湯に一度入ると、容姿が端麗になり、再び入れば万病が治る」と「出雲風土記」に綴られたことから、美肌の湯として称される温泉。そのなめらかな湯は潤いに満ちて、つややかな肌へ導きます。
大浴場では自然に囲まれ、いにしえから湧き出る「玉肌の湯」を堪能できます。
写真：太古から湧き出るとろけるようなお湯が肌を包みます
のどぐろやシジミ、松葉蟹など山陰の海が育む幸は格別です。蟹の解禁を待って訪れたり、ぷりぷりのシジミの滋味を味わったりと、季節ごとにセレクトされた会席料理が楽しめます。
春夏の特別会席では、先付けののどぐろをはじめとした旬の食材を使用し、地元ならでは味を堪能できます。
写真：山陰の海の幸などの「基本会席」
松江は江戸時代に茶の湯文化が栄え、現在も京都や金沢と並んで三大茶処の一つとして知られています。日本庭園に面した茶室で、抹茶と和菓子を楽しみながら、茶の湯文化を感じるのも風流です。
写真：立派な庭園を見ながらお茶をいただくと心が落ち着きますね
写真：お点前を披露するのは、三斎流や裏千家の亭主。出雲の歴史などの話に耳を傾けながら一服（無料）
「界 玉造」がリニューアルオープンした2022年11月16日には、同じ島根県内に「界 出雲」もオープンしています。機会があれば、両方利用できると楽しいですね。
（まとめ・文：吉川、編集：hotspring727）
