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【京都】酷暑を逃れ京都の温泉へ!リニューアルした全5室のお宿・北白川ラジウム温泉の日帰りプランを体験【現地取材レポ】

比叡山の麓には全国でもトップクラスのラジウム含有量を誇る天然温泉があります。知る人ぞ知るこの温泉が今年の春「京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京」としてラグジュアリーな宿に生まれ変わったとのこと。しかもとてもお値打ちな日帰りプランがあると知って、プチ避暑にでかけてみました。

写真:リニューアルしてラグジュアリーになった京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

数寄屋造の技が息づく美しい空間で天然の鉱泉を満喫

京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京(以下、えいせん京)があるのは、京都市左京区から比叡山へと向かう通称「山中越え」という道路の途中。ドライブがてら訪れる人が多い場所ですが、京阪電車三条駅やJR京都駅からバスの便もあります。

宿のすぐ近くのバス停は「地蔵谷」という風情ある名称。とんでもなく暑い京都の夏ですが、市街から少し離れたこの「地蔵谷」までくると、あふれる緑と川の音が涼やかです。

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:山中越えの途中にみえる看板をお見逃しなく

山肌に沿う建物はごくさりげない構えで、周囲の自然に溶け込んでいます。小さな橋を渡って扉を開けたところで、オーナーの藤田さんファミリーにアットホームな出迎えをうけました。

今回は、日帰りの「昼和膳プラン」での訪問です。

玄関を入った正面には、見事な仕立ての一枚板の長椅子があり、その向こうには暖炉が。もちろん今の季節、火は入っていませんが「このあたり冬は冷えるのでまず炎の暖かさでお出迎えしたいと思って」と3代目社長の藤田恒二郎さん。

「今回の改装では、茶道の稽古で知り合った数寄屋建築の専門家・才門俊文さんに設計をお願いして、館内を大きくリノベーションしたんです。とにかく細部にまで徹底的にこだわってくださったので、設備や調度類もそれに合うものをと、選び直したんですよ」とのこと。

そんなお話に期待が高まりつつ、日帰り入浴用のタオルセットを受け取り、早速2階の浴場へと向かいます。

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:ペットボトルに鉱泉水を汲んでいく人も多いとか

このあたりの山にはラジウムを含んだ花崗岩の岩盤があり、岩の中のラジウムがラドンに変化し、ミネラルとともに地下水に溶け込んで湧出したのが天然ラジウム鉱泉。この北白川天然ラジウム温泉の源泉です。玄関ロビーでは、露出した岩盤の一部を見ることもできますよ。「今回新しくしたロゴの中に入っている数字、88はラジウムの原子番号なんです」と聞いて納得。

この天然ラジウム鉱泉は飲用可能なので調理にも使われているそうですが、浴室に向かう途中に給水場発見。まずここでたっぷり水分補給して、いざ入浴です。

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:ラドンは湯気の中に溶け込んでいますよ~ 

浴室はシンプルな造りながら明るく清々しい雰囲気。ラジウム含有量が139.35ナノキュリーという天然鉱泉は適温に調整されていて、無臭で柔らかな温泉です。

ゆったりつかりながら、湯気の中に溶け込んだラドンを吸い込む「吸入療法」も試そうと、深呼吸。気持いい~。

そんなに長い時間入浴したわけではないのに湯上がりは身体の芯まで温まった感じ。廊下で出会った藤田さんの奥様にそう伝えると「うちのお湯よく温まるんですよ。冬はいいんですけどね(笑)。ラウンジでひとやすみされてからお食事をどうぞ」。

日帰り入浴プランでも午後5時まで使うことができるラウンジは、見事な大屏風を飾った瀟洒な空間。山中越えを見下ろす窓際のカウンター席も寛げます。

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:この大屏風も含め、館内にはアートもたくさんある

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写真:温泉珈琲を飲みながら午後を過ごすのもおすすめ

え、こんなにお料理でるの?うれしい驚き&大満足の昼和膳

ラウンジでクールダウンした後、隣接のダイニングスペースに移動。ここもまた木の質感を生かしたインテリアが素敵です。

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:食後のコーヒーなどはセルフカウンターで用意

さて期待の昼和膳。最初に登場したのは大きな花籠です。
だし巻き、鴨ロース、しぐれ煮、胡麻豆腐、鮭の山葵漬け焼きなどに加えて、刺身の盛り合わせや茶碗蒸し、京都の夏らしく梅泡醤油を添えたハモの落としまで盛り込まれていますよ!

どこから箸をつけるか迷ってしまうほど多彩な内容にテンションあがるあがる。

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:彩りも鮮やかにたくさんの料理がバランス良く盛り込まれている

この後、これまた京都らしいハモしんじょうの椀もの、生麩や生湯葉の炊き合わせ、そして「国産牛肉の蒸ししゃぶです。普通のしゃぶしゃぶより凝縮したうま味が楽しんでいただけると思います」と藤田さんがコンロに火をつけてくれました。
蒸し上がったところからごまだれでいただくと、柔らかくておいしい~。結構量がある牛肉も気が付けばぺろり。

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:椀もの、炊き合わせ、蒸ししゃぶ。野菜たっぷりなのもうれしい

筆者は自他共に認める大食いですが、ここまででかなりお腹いっぱいです。

そこに奥様が「今、デザートを盛り付けてますので、ちょっとお待ちくださいね。凝る人なので……」 

ほどなく藤田さんが運んできたのがこちら。「今日のシャーベットはスイカと甘酒です」

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:ムースケーキやシャーベット、フルーツなどが取り合わされて

わお! ムースもコンビネーションだ。スイーツは別腹とはいえ、これは食べ応えがあります。

「昼和膳」プランはこの内容で税別5000円とはお値打ち感、はんぱないです。しかも1名から利用OKというのもうれしい限り(要予約。利用日の2週間前の11時より前日の午前中までの受付)。 
今回は車で訪れたのですが、そうじゃなければぜひ藤田さんセレクトの京都の地酒やビオワインなどと一緒に楽しみたかったところです。

そして、これらの料理やデザートはなんとすべて社長の藤田さんが手ずから作っているとのこと。

「経営のほかに料理の修業もしました。京都にいらっしゃるお客様は京料理への期待もありますから、できるだけ京野菜など旬の地元素材を使って喜んでいただけるような献立を考えています」。

日帰りプランにはこの「昼和膳プラン」のほか、2名以上でスタンダード客室(露天風呂付)が4時間利用できる京懐石プラン11,000円(税別)もあります。こちらは昼/夜どちらかで利用できますが、宿泊予約の状況によっては受付不可ですのでご注意を(要予約。利用日の1週間前の11時より受付)。

宿泊すればもっとラグジュアリーな時間を過ごせそう

昼和膳プランでは客室は使えませんが、おんせんニュースのルポということで、特別に宿泊用の客室を見せてもらいました。

京都の温泉 京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

写真:寝室のファブリックも上質なものが使われている

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写真:自然と一体感を感じられる客室や露天風呂

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写真:洗面所の設備もおしゃれ! 客室にはワイングラスも常備

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写真:館内のそこかしこにこだわりが感じられる

全5室の客室は露天風呂つきでそれぞれが個性的。疲れを癒やして深い眠りを誘うベッドルームと自然を感じながら寛げるリビングスペースの組合せで、調度や小物までセンスが光ります。

どの部屋も比叡山の懐に包まれている心地よさがありますが、中でも自然の山肌を間近に見られるように設計された「萌え木」の部屋は、ここでしか味わえない特別な雰囲気があります。

天然ラジウム温泉を堪能して、藤田さんが腕を振るう京会席料理を味わう-街の喧騒を離れた時間は特別なものになるでしょう。

「えいせん京」として生まれ変わった北白川天然ラジウム温泉。祇園祭や五山の送り火などみどころたっぷりの夏の京都を訪れた時には、ぜひ訪れてみてください。宿泊はもちろん、日帰り入浴でも「別天地」感が味わえますよ。

(取材・文:まつもとようこ)

京都北白川天然ラジウム温泉えいせん京

http://www.radium-onsen.com/index.html

京都市左京区北白川地蔵谷1-125 GoogleMAP
TEL:075-781-4525

●温泉日帰り利用
・昼和膳プラン(レストラン利用、個室なし、大浴場での入浴)
食事は12:00、12:30、13:00、13:30、14:00よりのいずれか 
入浴時間:11:00~17:45(17:00受付終了)
1名料金:5,500円(税・入湯税込)

・入浴のみ
大人1,450円(入湯税別)、小学生800円、幼児(0歳〜)500円
日帰り温泉定休日 火曜・第4水曜(いずれも祝日の場合は営業、翌日休)

●宿泊について
露天風呂付き客室(全5室)
1泊2食付 1室2名の1名あたり
スタンダード客室2万2830円~(税別・入湯税別)

●宿泊者の温泉入浴時間
7:00~23:00

標準チェックイン/アウト
15:30/11:00

 
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