地震の影響で建て替えが行われていた熊本県南小国町の満願寺共同浴場が2016年12月26日より再開しました。
(写真)再開にむけての仕上げをする地元の皆さん。地元の努力で再開にこぎつけた
満願寺公衆浴場といえば「日本一恥ずかしい露天風呂」でも知られます。
知らない人のために恥ずかしい状況を説明しますと、露天風呂は満願寺地区を流れる志津川の中にあります。
志津川ぞいには県道が通っており、露天風呂にはそこからの目隠し一切なし(屋根はあります)w
川幅も広いわけではなく、湯船は県道からすぐそこなので、昼間は「往来から丸見え」状態になるわけです。
(写真)こんな感じです。あまりに大胆なシチュエーションなので人がいないと露天に見えないですね!
満願寺温泉の名前のもとに当たる満願寺は大変歴史が古く、文永11(1274)年、元寇の際、北条時定が国土安泰を祈願して建てたと伝わります。
寺には大河ドラマにもなった北条時宗・時定の画像(国重要文化財)や毘沙門天王(多聞天王)像等の貴重な宝物や古文書が伝わるなど、歴史ファンには興味深いスポットです。
この満願寺近くを流れる志津川に湧くのが満願寺温泉ですが、人々はこの川の中の温泉を農具や食器・野菜等を洗うなどに活用してきました。のどかな集落で湯気が立ち上る川で野菜を洗う風景は情緒があります。
満願寺の湯自体は、炊事に使えるほどなので、泉温ぬるめでクセがなく清らかな柔らかな泉質です。口に含むと少し甘みがあります。
昔、ここにあったお宿でいただいた温泉コーヒーはとても美味しかった記憶があります。優しいお湯です。
さて、地元の皆さんの愛情で年内再開に漕ぎつけた満願寺の共同浴場ですが、2016年の大晦日から1月3日までは24時間入浴できるそうです。
満願寺の除夜の鐘をききながらの入浴も、今年はいろいろあった地元だけに感慨深いものがあるでしょう。
とはいえ、周辺は民家ですので、夜入るときは騒がないようできるだけ静かにしましょうね。
熊本県阿蘇郡南小国町大字満願寺
HP なし GoogleMap
料金:保全料として200円箱に入れる
営業時間(通常時)6:00~22:00
問合せ:0967-42-1444(南小国町観光協会)