「漬物ステーキ」って知ってますか?岐阜県飛騨地方の郷土料理・ご当地グルメです。略して「漬けステ」。地元民しか知らない、謎の漬物ステーキについて紹介します。
皆さんにとって、旅行の醍醐味といえばなんですか?
わたしが旅行で一番楽しみにしているのは、その地域でしか食べられない「ご当地グルメ」!どこに旅行に行こうかな~と候補地を選ぶ基準が「温泉」と「ご当地グルメ」なんですよね。Instagramのタイムラインは、食べ物の画像ばっかり…笑
そんな、常に食べ物情報を探している食いしん坊なわたし。岐阜で面白いご当地グルメを発見しちゃいました!
その名も「漬物ステーキ」!!「漬物」と「ステーキ」どちらも一般的なメニューですが、その2つを一緒にしちゃうの?一体どんなグルメなんでしょうか?
極寒の飛騨地方だから生まれた郷土料理。居酒屋さんの定番メニュー「漬けステ」
「漬物ステーキ」は岐阜県飛騨地方の郷土料理で、居酒屋さんでは定番メニューなんですよ。親しみを込めて「漬けステ」と呼ばれているそうです。
写真:飛騨市の居酒屋では定番のご当地グルメ・漬物ステーキ。写真は居酒屋 喜楽の漬物ステーキ
作り方を簡単に紹介すると
1、フライパンに油(ごま油がオススメ)を引き、水気を切った漬物(白菜など)を焦げ目が付くまで炒める
2、醤油や味噌、めんつゆなどで味を調える
3、中央に集め、溶き玉子を回し入れる
4、玉子が固まったら、お皿に移す
5、鰹節とお好みで七味唐辛子をのせて完成
とっても簡単!漬物の玉子とじといった感じです。副菜的存在の漬物が一気にメイン料理になりますね。「ステーキ」というからお肉に漬物が乗っているものかと思いましたが、ちょっと違いましたね。
飛騨地方の居酒屋さんでは、ステーキ用の鉄板で提供されることが多いため「漬物ステーキ」と名づけられたという説があります。
もともと、飛騨地方では漬物を焼いて食べる習慣がありました。
雪深い飛騨地方では冬には野菜がとても貴重で、漬物が野菜としての役割を果たしていたそうです。
寒さで凍ってしまった漬物を解かすために朴葉などにのせて囲炉裏で焼いたものが始まりなんだとか。現在は白菜漬けが定番ですが、飛騨の特産である赤かぶら漬けで作られていたらしいです。
漬物を加熱するなんて想像できない…と思いましたが、キムチを炒めたりしますものね。漬かりすぎてしまった漬物の独特の酸味が飛んで食べやすくなりますよ。
現在でも、この地域の家庭では食卓に漬物ステーキが登場します。特に冬場に多いそうなので、昔からの風習が根付いているんですね。
「漬けステ」が食べられるお店はココ!飛騨グルメ情報が盛りだくさんの「飛騨の旅」
家庭でも簡単に作れそうな「漬物ステーキ」ですが、やはりご当地で食べてみたいですよね。
でも、旅行情報誌には街中の居酒屋さんの情報は少ない。口コミサイトでは、ご当地グルメの情報が少ないなど、なかなか満足する情報が得られなかったりします。
どんな場所で食べることができるのか、色々と調べていたら「飛騨の旅」というHPを見つけました。
こちらのHPは、飛騨市公式観光サイト。観光スポットやイベント、グルメにお土産など飛騨市の観光情報を網羅しているHPです。
こちらで飛騨市内で「漬物ステーキ」が食べられるお店を一覧で見ることができます。これは、ありがたい!
伝統の味を受け継ぐ、卵なしの元祖漬けステや漬けステのために毎年、白菜漬けを手作りしている店。バターで炒めたり、チーズを載せたりと一言に「漬けステ」と言っても、各店のオリジナリティが光ります。
写真:飛騨の旅に掲載されている漬物ステーキの一部。お店ごとのオリジナリティも説明されている(提供:飛騨市観光課)
どのお店も美味しそう!軽く食べられそうなので、ハシゴして食べ歩くのもいいかもしれません。お酒も進みそうです。
この「飛騨の旅」では、飛騨市の魅力やオススメコースなども紹介しています。旅行雑誌などには取り上げられていないような、穴場の温泉情報もありそうです。
このHPだけで飛騨市への旅行計画がバッチリ立てられそうですよ。
飛騨市というと「飛騨牛」というイメージが強かったのですが、リーズナブルで魅力的なご当地グルメもたくさんあるんですね!他にも牛ホルモンを秘伝の味噌ダレで食べる「神岡とんちゃん」や山の中で養殖されている「飛騨トラフグ」などがオススメですよ。
気になるご当地グルメがきっかけの旅行も楽しそうですね。「漬物ステーキ」を食べに飛騨市に行ってみたくなっちゃいました。
(まとめ・文:ゆきさね)