今回ご紹介するのは七尾市和倉町にある、開湯1200年とされる歴史の古い和倉温泉です。
源泉100%の名湯を銭湯価格で楽しめる日帰り温泉「総湯」や和倉温泉湯っ足りパークの足湯「妻恋舟の湯」、そして「弁天崎源泉公園」の手湯など、レンタサイクルでの湯めぐりがオススメです。
七尾湾の沖合で、和倉に暮らしていた漁師夫婦が傷ついた白鷺が癒しているのを発見。不思議に思って近づいてみると、そのあたりから温泉が湧き出ていることがわかったという話が伝えられています。
1611(慶長16)年、加賀藩二代藩主・前田利長が腫れ物で困ったおりに、その湯を取り寄せて治療したことから、和倉の湯の評判が高まります。
近世には七尾城主の畠山氏や加賀藩の前田氏によって温泉が整備され、共同浴場が置かれました。
温泉地として本格的に開発されたのは明治時代になってから。
1880(明治13)年にはドイツで開催された万国鉱泉博覧会で和倉の湯が3等賞を受賞。世界も認めた泉質となりました。戦後になって交通アクセスの向上に伴い、温泉街も大規模化しました。
高度経済成長期に入ると能登半島方面に観光ブームが湧き起こり、その後、七尾線の電化に伴い特急乗り入れが開始。急速に宿泊客が増加しました。
また、能登観光の玄関口でもあり、海のレジャーゾーンで知られる能登島にも近く、七尾市街にもフィッシャーマンズワーフなどさまざまな見所があって人気の観光スポットでもあります。
泉質は無色透明のナトリウム・カルシウム塩化物泉。塩分が強く、汗の蒸発を抑え湯冷めを防ぐ保湿効果があります。
また、傷や皮膚病に作用する殺菌効果や、塩分が毛穴を引き締め、肌をなめらかにする美肌効果も期待できます。
地元の人から旅人まで、広く愛される街の温泉「総湯」。2011年にリニューアルオープンした和倉温泉唯一の外湯施設です。
源泉100%の名湯を銭湯価格で楽しめます(7:00~21:00/大人460円、小学生130円、未就学児50円)!
七尾湾を一望する妻恋舟の湯は、「和倉温泉湯っ足りパーク」の中にある無料で足湯を楽しめる和倉の人気スポットです。
少しぬるめの温泉に足を浸して全身を温めながら、ゆったりと絶景を眺めては?
「弁天崎源泉公園」にある手湯は、タイツやストッキングで足湯に入りづらい女性客に大人気。また、温泉の熱で床暖効果を発揮しているあったかベンチも冷え性には嬉しいですね。
そして、和倉温泉の湯めぐりにはレンタサイクルがオススメです。
和倉温泉観光協会では、9:00~17:00の間、自転車の貸し出しをしています(料金/4時間未満500円、1日1000円。電動は4時間未満1000円、1日2000円)。
晴れた日ならば、自転車で風を切って温泉巡りもいいですね。
(まとめ・文:吉川、編集:Vemiliおん)