世界最大級のカルデラを有する阿蘇。壮大なスケール感とどこまでも続く草原。ツーリングのメッカとしてもライダーに人気ですが、この阿蘇の大草原の中をマウンテンバイク(MTB)で思いっきり満喫できるツアーが注目を集めています。
写真:阿蘇の大自然をバックに
「この草原の中を走れたら、さぞ気持ちいいだろうな」と誰もが考えそうですが、意外と今までそんなツアーはありませんでした。阿蘇の草原は、国内外から魅力的な場所として高い評価はされていたのですが、草原は地元で農業を営む人にとっては、大切な生業の場であり、観光に利用すると牧野が荒れたり、口蹄疫やBSEなど家畜の病気発生への懸念から活用ができなかったんですね。
そんな中考え出されたのが、放牧をしない時期に可能な範囲で観光客に利用してもらう方法でした。2018年3月に町古閑牧野のみなさんに賛同いただいた事をきっかけに、牧野(草原)ガイド事業への取り組みがスタートしました。
従事するガイドさんは、草原の知識や危機管理に対する知識が欠かせません。そのため、「牧野ガイド養成講座」を受講して認定を受けた方が「牧野ガイド」として活躍しています。皆さんマウンテンバイクだけでなく、草原の自然に関しても熟知した専門家なんですね。
写真:爽やかな空気の中食べる昼食は最高。
MTBのコースは「ビギナーズMTB草原ライド」「ガッツリ牧野クロスカントリーツーリング」「ピックアップ牧野ダウンヒル遊び」の3種類。レベルに応じて設定してあるので初心者でも安心ですね。ビギナーズ草原ライドは団体さんなどで参加しても楽しそうです。
フィールドを確保しているので一日遊びつくせますよ。レンタサイクルが必要な人には、貸出店舗の紹介もあります。参加は2名から。服が汚れる可能性がありますので、汚れてもいい服装でご参加くださいね!
ツアーの窓口、「道の駅阿蘇」の原田さんいわく「牧野の道は、草や土などでもこもこしています。その起伏を感じつつ、阿蘇の草原の絶景を眺めながらのライドは最高です。MTB初心者は、はじめ起伏のある道に慣れるまではドキドキですが、慣れてくるとハマってきます。中級〜上級者は大草原の中で風を切りながら疾走するのは快感の様ですよ。」との事。
写真:レベルに応じて3つのコースを用意してあるので初心者にも安心。
またMTBコースの他、草原の中をウォーキングする「草原トレイルウォーク」も並行して行われています。牧野ガイドが自由に牧野(草原)の中をウォーキングしながら案内するというものです。興味のある方は同じく下記までお問い合わせください。
世界的な観光地である阿蘇。「中岳火口」「大観峰」「阿蘇神社」が有名ですが、町古閑牧野近辺では、国道265号線(箱石峠)沿いにある「人面岩」(小泉元首相に似ていると地元で話題に!)。同地区にある高菜饅頭などお饅頭はもちろん、あんぱんやシフォンケーキも美味しい「後藤万十店」、今からの季節といえば桜ですが「浄土寺牧公園の桜」などがありますので立ち寄ってみるのも楽しそうですね。
写真:浄土寺牧公園の桜
阿蘇で有名なグルメといえば「あか牛」ですが、近年「あか牛丼」が人気で、阿蘇市内のいろいろな食事処でオリジナルあか牛丼を提供していますよ。阿蘇市内にある阿部牧場の「ASOMILK」「ASOMILK飲むヨーグルト」も非常に人気です。高菜の種でつくったマスタード「阿蘇タカナード」は珍しいご当地商品です。
道の駅阿蘇は、ツアーの申し込み窓口になっているだけでなく、阿蘇の特産品を豊富に揃えている他、専門スタッフが阿蘇の観光情報や道路情報などを案内しており、日本語の他、英語、中国語、フランス語でも対応しているとの事。是非活用して楽しい阿蘇を満喫しましょう!
(まとめ・文:すてぃーぶん 記事更新:2020年2月)