あったか温泉宿 美鈴荘
http://misuzuso.jp/住所:長野県松本市安曇4085-49
※ 美鈴荘は、山頂に向かって左側の道路下にあります。民宿番号「17」です。
TEL:0263932320
日帰り入浴
入浴料金:大人500円・小学生以下300円
入浴受付時間:7:00時~22:00
※入浴料+別料金で貸切風呂も利用可。但し、清掃中の時間帯があります。ご了承ください。
1時間半で3,000m級の山が楽しめると人気の乗鞍岳は、前乗りして温泉もオススメ。乳白色の湯の花もたっぷりな硫黄泉は疲れが吹っ飛ぶ気持ちよさを体験レポート第2弾。頂上目前の山小屋で食べる焼き芋はホクホクでたまらないおいしさ&贅沢ですよ!
乗鞍岳は標高3,026m。日本百名山の1つでもあり、火山の中で3番目に高い山です。
その自然保全のため、手軽に楽しむならバスに乗り換えるのが最も一般的。しかし、今年はその2つのルートの1つ乗鞍スカイラインが7月の豪雨災害で通行止めのまま。
残るルートは乗鞍エコーライン。こちらも一時、通行止めでしたが7月23日から再開。乗鞍高原観光センターからのバスも2時間おきのため、早めに乗車したいため乗鞍高原観光センター前の無料駐車場で車中泊や早朝にやってくる人も。
しかし、乗鞍高原といえば乗鞍高原温泉。せっかくなので前乗りして温泉に浸かることにし、朝5時に乗鞍高原観光センターへ向かうとまだ駐車場には余裕がありました。
しかし、前の日にだいぶ降った雨のため、最初の6:00のバスが運休に。状況次第ではその後も運休になるとの情報が流れ、じりじりと待っていると8:00は運行することになりいそいそと乗車券を買いに並びました。
予定は狂ったものの皆さん笑顔。簡単そうで登りに行けるかお天気次第、登れたらラッキーな山なんだとしみじみ。
畳平まで約50分。
まだ緑の多いつづら折りの道を上がるたび、耳抜きをし、高山へ向かっている期待や窓からの美しい景色に心を弾ませているとあっという間に到着。「日本一高い場所にあるバスターミナル」である畳平バスターミナルです。
2702mの高さといえば、昨年登った燕岳よりちょっと低いくらい。そんなとこまでバスで来れるなんてと思うのと同時に…寒い。わかっていたし準備はしていたのに寒いです。
スタート時間もずれてしまったので今回は畳平バスターミナルまでのピストンに決定。その分のんびりと登ることしました。
山小屋のお兄さんに尋ねたところ、畳平からわずか100m上がったところにある肩ノ小屋も今年はいつもの10分の1の混み具合だったそう。
中で一休みするとストーブがありました。お汁粉、山菜そばを頂いてさらに進みます。
ようやく頂上の一歩手前の乗鞍岳頂上小屋へ。おみやげ物も豊富な可愛らしい小屋には仲の良さそうなご夫婦がいらっしゃいました。ビールやTシャツやら豊富にあり、目を引いたのが焼き芋。
寒いですから…。1本500円でさっそくいただくことに。
注文すると「ちょっと待って下さいね。」と小屋の中の薪ストーブから取り出してくれました。熱々です。
何でも奥様考案のこの焼き芋、安納芋でじんわりストーブで焼けるからねっとりと濃厚な甘さ。
「売れなかったの食べるの楽しみなの。」とたくさんは作らないのであればこれまたラッキーですね。
何にせよこんな山の上で焼きたての焼き芋が食べられるなんて贅沢すぎる!そしてこの甘さが疲れを取ってくれそう。頂上は思いのほか、狭いので通常のシーズンならゆっくりもできないかもしれませんね。
さて今回は前乗りして足を伸ばそうとあったか温泉宿 美鈴荘へ。
乗鞍高原温泉は白濁の硫黄泉。個人的に白濁だとかヌルヌルだとかわかりやすい温泉が好きな私にはたまらないほど…匂います。俗にいうところの「卵の腐ったような」匂いですね。
しかも結構、強めな気が。これは期待してしまう!
「美鈴荘」さんは源泉掛け流しで24時間入浴可能。夜遅くに到着しても温泉に入れる、遅くても連絡していればチェックインできる、おまけにリーズナブル、と山好きに本当にありがたいお宿でした。
車中泊も珍しくない山行も多いので足を伸ばして温泉に入れるなんて嬉しいですよね。
たまたまこの時期で平日だったためなのか、イソイソと風呂へ向かうとまさかの貸切り。しかも浴室は総木造り。硫黄泉のせいかところどころ白くなるのもいいなぁ、と思ってしまいます。
曇りのせいで星は残念でしたが、天気さえよければきっと満天の空。乳白色のとろりとした湯に入れば、体の芯からポカポカと思わず目をつむってしまう気持ちよさ。やっぱり温泉はいいですね。
美鈴荘さんは日帰り温泉もやっているので登山後にもオススメです。下調べしても思うようにいかないのが山。10月末で今年のバスの運行も終わりますが、まだまだ見どころいっぱいなのでぜひ訪れてみて下さい。
(写真・文:都野雅子、編集:Vermiliおん)