宮島桟橋や嚴島（いつくしま）神社まで徒歩圏内という好立地。ロケーションもさることながら、広島の旬をたっぷり味わえる「錦水館」。神の島の地下深くから湧き出た海水を含んだ、100％自家源泉天然の温泉が自慢です。この老舗温泉宿に、2021年2月、新しくできた半露天風呂付き客室を中心にその魅力をたっぷりお伝えします。
写真：新しくなった半露天風呂付客室。客室からもお風呂からも美しい瀬戸内海が眺められます
推古天皇元年（593）、佐伯鞍職（さえきくらもと）によって創建と伝えられている嚴島神社。
原始宗教のなごりで、島全体が神の島として崇められていたので、陸地では畏れ多いと潮の満ち引きするところに社が建てられました。
写真：海上に建てられているのがわかりますね！
海上に神秘的に建っている嚴島神社は、1996年世界遺産に登録されました。四季を通じて国内外から多くの人々が訪れています。
前面の青々とした海、背後に広がる緑の弥山原始林を背景とする嚴島神社は、松島、天橋立と並ぶ日本三景の一つとして有名です。
写真：赤が青空に映えて、本当に美しい神社です
嚴島神社の社殿の沖合約200メートルのところに立つ大鳥居は、平清盛の頃から何度か建て替えられ、現在のものは1875（明治8）年に再建され、8代目に当たるそうです。高さ16メートル、重さ約60トン、6本ある柱の足元は海底に埋めておらず、自らの重みだけで立っていというから驚きですね。
写真：ぜひ、間近で見たい大鳥居（現在は工事中です）
宮島桟橋から徒歩5分、嚴島神社へは徒歩3分という好立地にある「錦水館」。
写真：「錦水館」の外観
目の前に広がる有之浦海岸からは、宮島のシンボルである大鳥居を望むことができます。夕刻には茜色の美しい夕陽が、夜にはライトアップされたダイナミックな大鳥居が眺められます。
写真：夕刻の大鳥居
神の島の地下深くから湧き出ている海水を含んだ天然温泉。現在、この潮湯温泉を利用できるようになるには大変な苦労があったそうです。
写真：海水を含んだ天然の冷泉
30年前には宮島には冷泉温泉があり、共同配湯して、それぞれの宿で加温していました。しかし、公共下水道工事のため、温泉の源泉は埋められ、廃止されてしまいました。
「錦水館」では何度も地質調査を行い、2004年に地下180メートル付近から毎分320リットルの冷泉を発見。2005年から、地下の大浴場へ給湯して、錦水館温泉「宮島潮湯」を開湯。これにより、晴れて、日本温泉協会に加入し、全国の温泉旅館の仲間入りを果たしました。
泉質は含弱放射線―ナトリウムー塩化物冷鉱泉。体を温める効果が大きく、血液の循環をよくして筋肉を和らげる効果があるそう。また、入浴後は保湿効果が高く、湯冷めしにくいため、冷え性にもよく、子宝の湯と呼ばれています。
写真：保湿効果のあるお湯が気持ちよい！
今までのテーマが「オトナの休日」という6部屋のうち3部屋を、半露天温泉付き特別室にリニューアルしました。この部屋は大人2名の利用となっています。
写真：ベッドの向こうは半露天風呂、その向こうは瀬戸内海
窓の向こうには、時間帯によっても様々な顔を見せる瀬戸内の美景が広がります。心地よい潮風を感じながら、ゆったりと手足を伸ばして寛げる半露天風呂で贅沢な時間が楽しめます。
現在は大鳥居が工事中ですが、2023年3月に工事が終われば半露天風呂に入りながら大鳥居が望める格好のロケーションです。
写真：海を見ながら何時間でも浸かっていられそうな半露天風呂
夕食は客室で、朝食は客室とレストランとの選択ができます。
夕食と朝食に使われている食材は、広島県内で採れた食材を約80%使用しています。
安心・安全、そして、豊かな土壌で育てられた野菜や上質な広島牛、瀬戸内海で獲れる新鮮な魚介など、その土地でしか味わうことができない食材を使い、料理人の技でアレンジした宿屋料理が味わえます。
料理は客室でもレストランでも食べることができ、別注で牡蠣やアナゴ、A5ランク広島牛、地酒なども味わえます。
写真：瀬戸内海の海の幸や広島の山の幸がいっぱい！
朝食は、広島や宮島の農園で採れた新鮮な野菜を中心とした、バランスの取れたヘルシーな季節のお惣菜が並びます。釜炊きのご飯とおみそ汁が何杯でも食べられそうです。
写真：こだわりの本が並ぶBookCafe
書棚には本がずらり！宿主が集めた宮島に関する書籍や最近話題の本まで自由に読めるようになっています。また、インターネットを楽しんだり、フリードリンクもあるので、気分転換にいいですね。
今までよりもさらにパワーアップした「大人の休日を楽しむための客室」で、ぜひ、ゆっくりとした時間を過ごしてくださいね。
（まとめ・文：吉川、編集：hotspring727）
