2020年は1月24日(金)より開幕する「十和田湖冬物語」。雪と氷に覆われる冬の十和田湖で行われる雪と光のイベントです。会場内に現れるのは雪で作られた(ような)「街」。中でも1か月間楽しめる巨大な「かまくらBar」の作り方をインタビューしました!
写真:雪のベンチやかまくらの店舗などがライトアップやイルミネーションに彩られて皆を迎えます
会場では十和田湖のシンボルともいえる乙女の像も囲まれた雪燈籠の光の中に浮かび上がり、いっそう幻想的な雰囲気を楽しめます。
津軽三味線や青森・秋田の郷土料理、地酒も楽しみですね。郷土料理はせんべい汁、きりたんぽ、横手焼きそば、それに地元・十和田のソウルフード「バラ焼き」とご当地グルメがせいぞろい。「バラ焼き」は牛バラと玉ねぎを特製の甘辛い醤油ダレで炒めたもので、醤油の焦げる香ばしい香りに食欲をそそられます。
アクティビティはスノーバナナボートやスノーライド体験、ちびっこが大興奮のスノーランド、夜には冬の花火もあがり、2月24日まで32日間の会期を盛り上げます。
直径18m、高さ6mにも及ぶ!雪だけで「掘る」、巨大な「かまくらBar」
そんな十和田湖冬物語でも、中の人がとりわけ行ってみたいのが「かまくらBar」です。
雪のない地方に住む人を強烈に惹きつける憧れの「かまくら」でウマイ酒がいただけるというのですからたまりません!
そんな「かまくらBar」、聞いてみたら想像以上に巨大だった!
OPENを控えて「かまくらBar」制作にまさに忙しい中、担当の方にお話を聞かせていただきました。話をきいたのは、「かまくらBar」を担当する「とわだこ賑山亭」の立崎さん。
なお「とわだこ賑山亭」は十和田湖畔にあり、十和田湖冬物語会場へ徒歩5分ほどの場所にある温泉旅館です。
中の人:かまくらBarの大きさは?
立崎さん:広いところの幅で18m、高さ6mくらいでしょうか。
中の人:高さ6mぅ!?@@;……2階建てくらいの大きさですね!そんなに大きいんですか。。。
どうやって作るんですか?
立崎さん:まずタテ14m、ヨコ18mくらいの長方形の地面に雪をどんどん積んでいき大きな雪の山をつくります。もちろん四角いわけではなく、上から見たら楕円のような形の大きな雪の山ができあがります。
雪の山ができあがったら、5か所から中に掘り進んでいきます。
実は中の人は、取材前日にじゃらん時代の先輩に、かまくらは「掘る」ということを聞いて驚いていた。
てっきりエスキモーのイグルー※氷の家 のように雪を積んで壁を作るのだと思っていた。かまくらは、いったん雪の山をつくって、中身を掘るのが正解なのだ。
中の人:5か所から掘り進む!(そんなにあちこちから……)
立崎さん:お客さん用に4か所、バックヤード用に1か所です。そうして5か所から掘り進んで、真ん中に大きな柱を残した状態で雪山の中に広い空間をつくります。
つまり真ん中に「大黒柱」を残して、そのまわりに逆ドーナツのような空間を作るように掘る。
中の人:その柱はどれくらいの大きさなんですか?
立崎さん:そうですねえ、広いところで3m幅くらいあります。直径2~3mの楕円形のような感じでしょうか。
柱には雪のオブジェを彫り込んだりします。
写真は5年前の恐竜。
トトロが登場したことも。今年は何のオブジェになるかは、来てからのお楽しみだとか!
立崎さん:かまくらの壁や屋根の雪の厚みも2~3mずつ厚みがあります。
中の人:そんなに分厚いんですね!中に柱とか鉄骨とかは……
立崎さん:もちろん入っていません!雪だけで屋根も支えます。
これから(※取材は2017/2/1)、かまくらの上に人が乗って形を整えたりイルミネーションなどの飾りをつけたりする作業に入りますが、人の重み位では崩れないくらい丈夫です。
かまくら内の天井高は4mくらいありますよ。
中の人:高!マンションの天井よりよっぽど高いですね、すごいな~(感嘆)
真ん中の雪の「大黒柱」を囲むように雪で作ったカウンターが作られ、多い日は立ち席で70~80人でにぎわうくらいの広さがあるんだそうです。
目玉は雪のカウンターでの、氷のグラスでいただくカクテル!凍ったリンゴで飲むリンゴジュースも!
Barといえば、やはりどんなお酒が出るか気になりますね。
メニューの目玉は、やはり氷のグラスでいただくカクテル。カクテルはメニュー上には数種類の表記ですが、バーテンダーに頼めばいろいろ作ってくれるそうです。
そして、ソフトドリンク派には、凍らせたリンゴの実を使ったコップで飲む生リンゴジュース!
飲み終わったら、器もシャリシャリ食べちゃえます。美味しそう!
(しかし知覚過敏の人にはキツそう!?シュ〇テクト同時販売したら売れたりして。。。笑)
もちろん秋田・青森といえば酒どころ、上手い地酒が冷でも熱燗でも用意されています。
冷たーいドリンクが美味しそうなかまくらBarですが、気になるのがかまくら内の気温。山間部の湖畔であるこのあたりは、夜はマイナス10℃くらいまで冷え込むこともあるのですが、どんなに寒い日でもかまくら内は1℃~-2℃くらいで保たれているんだそう。
風も雪もないので、温かく感じるそうですよ。
かまくらBar内の、雪の反射や透過を生かした光の演出がこれまたキレイ。年々派手になってきていてこちらも楽しみなんだそうですよ!
(取材・文:おんせんニュース中の人 インタビュー取材:2017年 イベントの情報更新:hotspring727 2019年12月)
<AD>
会場から徒歩5分。今回お話をうかがった
かまくらBarを担当する立崎さんの温泉旅館。十和田湖で唯一という炭火炉端焼き料理が自慢です●とわだこ賑山亭
Ads by Rakuten