応神天皇の産湯とされ、1800年の歴史があると伝えられている熊本県の杖立温泉。一説によると、杖をついてやって来た人が、温泉の効能により、帰る時には杖なしで歩いて帰ったとも。鮎もいる清流・杖立川沿いにこじんまりとした湯治宿が立ち並び、まるで迷路のようなレトロな路地歩きが近年人気を呼んでいる、風情ある温泉です。
写真:清流・杖立川ぞいに木造三階建てなどの風情ある湯街が並ぶ杖立温泉
福岡市からだと高速道路使用で約1時間半。「九州の奥座敷」と呼ばれるのも頷けます。
春から初夏にかけて3000匹以上の鯉のぼりが川にかかる「杖立温泉鯉のぼりまつり」でも有名ですね。
(おんせんニュースでも紹介しました)
過去記事:【熊本】発祥の地で今年も開催!杖立温泉鯉のぼり祭り
そんな温泉街で、概ね2か月に1回偶数月の第1日曜日開かれている、朝市「杖立温泉 みちくさ市」がひそかに人気を集めています。実はこれ、知る人ぞ知る魅惑の市なんです。朝7時からとちょっと早めのスタートですが、皆さんのお目当ては朝風呂券付きの定食「杖立ほっこり朝定」です!
写真:地元産野菜などをたっぷり使ったヘルシーな朝ごはんを朝風呂付きで
定食は季節で変わりますが、確認したところ、次回8月4日開催の献立は、暑い時期なので昨年同様、夏カレーをメインにした定食ということです。
2019年8月開催分・杖立ほっこり朝定メニュー
◎夏野菜と豚肉のつゆだくキーマカレー
豚の角煮を煮込んだスープとスパイスを効かせた刺激的なカレーです。
ほかに
・温泉卵の燻製
・新じゃがポテトサラダ
・プチトマトのコンポート
またアラカルトとして下のメニューも用意。
・デュッセルの特製ソーセージ
ドイツハムソーセージマイスターが作る特製ソーセージです。
・まるごとジャガイモ まるごと玉ねぎ
・豚角煮
・温泉卵燻製
・ポテトサラダ
・プチトマトのコンポート
地物の旬な野菜たっぷりで彩もあざやかなこのお食事に、朝風呂券がセットで、なんと1300円!合計30食の限定販売の予定です。(事前予約できます)。
この「杖立ほっこり朝定」は毎回メニューが変わるので、何が出るんだろう?なんて毎回訪れる楽しみも。お惣菜風のときも好評なんだそう。
8月の次は10月6日(日)開催で秋のメニューも楽しみですね。
なお、参考のために昨年の秋メニュー(2018年11月開催)は定食風。
※昨年※2018年11月開催分・杖立ほっこり朝定メニュー
(A定食)
・里芋まんじゅう黒豚射込み
・馬肉そぼろとトマト出汁巻玉子
・栗と銀杏のひろうす
(B定食)
・小蕪のとりそぼろあんかけ
・胡麻豆腐 紅葉人参
・きのことさつま揚げの煮物
(共通)
・温野菜サラダ
・デュッセルのソーセージ
・山菜おこわ
・味噌汁
もし残念ながら定食セットが完売してしまっても大丈夫!まだまだみちくさ市を楽しむことができます。
まず定食と同じお料理をアラカルトで購入することができます。その他にも、パン、コーヒー、それから杖立温泉の高温の蒸気をいかしてその場で蒸し料理が楽しめる蒸しかごセット。そして、地元の野菜・豆腐・漬物・焼き菓子などが販売されています。
写真:アラカルトでも販売している
ぜひ見つけて味わいたいのが、杖立温泉の隠れた名物「温泉で長時間蒸して茶色くなった卵」。
普通の卵を、杖立温泉の上記で半日蒸し続けると、まるで白身が味玉やおでんの卵のような茶色に染まるんです。
味も、不思議なことにダシの味がします。
写真:杖立温泉の隠れた名物「温泉で長時間蒸して茶色くなった卵」
さてさてお楽しみの朝風呂。朝風呂券で立ち寄り湯が利用できる温泉処は12ヵ所あります。ほとんどの施設に杖立名物「むし湯」があります。これは通常のサウナと違い、約98度の自噴する温水を利用したもので、天然の保湿成分といわれる「メタケイ酸」を多く含んだ温泉の蒸気がそのまま肌にまとわりつき吸収されますので、美肌効果が期待できますね。
朝湯で血流もよくなり、セロトニンも増えて、なんかいいことがあるような気がしてきますよ!
杖立温泉の町並みは、あちらこちらに昭和の面影を留めています。早起きして市場の賑わいと温泉を楽しんだ後は、一本路地を入って、懐かしい情景の中を散策してみてはいかがでしょうか。
(まとめ・文:えこぴ 情報更新:た 情報確認:2019年7月)