嬉野茶と嬉野温泉の街、佐賀県嬉野市。現在、うれしの茶で様々な体験ができるイベントを開催中です。
緑茶には様々な製法があるのをご存知でしたか?
日本式の緑茶の製造工程は、「収穫→蒸す→揉み→乾燥→分別」という流れになります。
日本式では「蒸す」工程によって茶葉の発酵を止めるのに対し、中国式では「釜炒り」を行うことで発酵を止めます。
日本では「蒸す」のが主流ですが、うれしの茶は中国式の「釜炒り」を行う「釜炒り茶」で、日本の釜炒り茶発祥の地なんですよ。今から約500年前に明王朝から焼物文化とともに嬉野に伝わったと言われています。
写真:まろやかで、ほどよい苦みとコクが特長の「うれしの茶」
嬉野市の茶業研修施設「嬉茶楽館(きんさらんかん)」で体験できるのは、うれしの茶の手もみ体験と茶摘み体験です。こちらは10名から30名までの団体での体験が可能です。
写真:うれしの茶の魅力を発信する「嬉茶楽館」。工場では荒茶製造の機械を見学
お茶の手もみは、摘んだ茶葉からお茶を抽出しやすくし、保存性を高める効果がある緑茶の製造において欠かせない工程です。緑茶数百グラムを作り出すのに、4~7時間もかかるんですよ!
そんな手もみの作業を体験できちゃいます。所要時間は約2時間。実際の職人が手もみ茶に費す半分程度の時間ですが、手もみ作業の難しさや大変さを実感できそうですね。自分が手もみした茶葉はお土産として持ち帰ることができます。実際に自分で手もみしたお茶は、より一層味わい深く感じそうです。
また、茶摘み体験も同時に行うことができます。茶摘みを入れると体験時間は3時間くらいになるそうです。茶畑から収穫してうれしの茶ができるまでの工程を実際に体験することで、緑茶・うれしの茶に対する愛着が深まりますね。
写真:手もみ体験は約2時間。自分でもんだお茶をお土産に
2名からできるうれしの茶を使った体験もありますよ。
まずは、「美味しいお茶の淹れ方教室」。日本茶インストラクターの資格を持ち、うれしの茶を知り尽くした「嬉茶楽館」の職員が緑茶のよりおいしい淹れ方を教えてくれます。今までのお茶の淹れ方、実は間違っていたのかも?1時間程度のレクチャーで、お家で淹れるお茶が格段に美味しくなるかもしれません。
写真:日本茶インストラクターの資格を持つスタッフが美味しいお茶の淹れ方を教えてくれる
続いて、「温泉茶染め体験」。嬉野温泉のお湯で煮出したお茶でハンカチを染める体験ができますよ。水道水で染める際にはチタン液を入れないと染まらないのですが、温泉水はチタン液を使用しなくても染まるんだそうです。温泉の効果がこんなところでも発揮されていますね。できあがりは鮮やかなオレンジ色ですが、次第に落ち着いた茶色になります。
写真:うれしの茶+嬉野温泉の湯で作る染め物は、体験中の爽やかな香りも魅力
また、無料で併設している製茶工場の見学もできます。日頃飲んでいる緑茶がどのようにして作られているのか垣間見ることができますよ。
全ての体験は事前予約が必要となります。土日祝日は休館日となりますのでご注意ください。また、濡れた茶葉は加工ができないため、雨が降ったら茶摘みはできないとのことです。
飲むだけでなく様々な体験で楽しんだら、うれしの茶をもっと好きになっちゃいますね。(まとめ・文:ゆきさね)
http://www.city.ureshino.lg.jp/sightseeing_culture/566/kinsarankan.html
開催期間:2017年6月中旬~8月上旬、9月下旬~10月下旬
開催時間:10:00~12:00、13:00~16:00
休館日:土日祝日・年末年始
開催場所:嬉野市茶業研修施設・JAさが「嬉茶楽館(きんさらんかん)」
佐賀県嬉野市嬉野町大字岩屋川内乙2713 GoogleMAP
料金:
手もみ体験500円・茶摘み体験を含む場合1,000円(10名から30名まで対応)
美味しいお茶の淹れ方教室100円・温泉茶染め体験1,000円(2名以上)
※すべての体験について予約が必要
問合せ:
嬉野市茶業研修施設・JAさが「嬉茶楽館(きんさらんかん)」
TEL:0954-43-5266(8:30~17:00)