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戦前建築「クラシックホテル」めぐりの旅。偉人の逸話もいっぱい!…3年間で9か所めぐると宿泊券プレゼントのパスポートも

さて、今日はクラシックホテルへの宿泊で、うれしい特典がもらえる「クラシックホテルパスポート」について紹介します。

ところで「クラシックホテル」ってどんなホテルか説明できますか? 
「優雅で上品で重厚な感じ……?」と多くの人にとっては、なんとなく漠然としたイメージが浮かぶのではないでしょうか。

「日本クラシックホテルの会」が定義する「クラシックホテル」とは、第二次世界大戦前に建てられ、その建物を維持しながら現在も営業してしている、歴史あるホテルのこと。明治、大正、昭和初期のノスタルジックな雰囲気と歴史ある重厚感が魅力なんですね。

写真:クラシックホテルパスポート持参で心に残るホテルライフを

ちょうど今、日本では2020年の東京オリンピックに向けて、外国人をおもてなしする様々な新しいサービスが生まれていますが、昭和初期・1930年代も外国人を誘致するためにホテルがさかんに建てられていた時代でした。

誰でも海外旅行ができる現代と違って、昭和初期に当時海外旅行を楽しめたのは、超富裕層の外国人。そんな富裕層の外国人向けリゾートホテルというだけあって、クラシカルな洋館だったり、歴史的な価値のある重要文化財に指定されている建物だったり。

残る建築や内装は、現代の私たちから見ても優雅で贅沢。そんな場所に宿泊できるという、スペシャルな体験ができてしまうのです。

クラシックホテルパスポートで宿泊券のプレゼントも

「日本クラシックホテルの会」に加盟している9つのホテルでは、「クラシックホテルパスポート」を販売中です。

9つのクラシックホテルに宿泊する際、このパスポートを見せてスタンプを押してもらいます。スタンプを4つ集めると、好きなホテルのペアお食事券、9つすべてに宿泊すると、好きなホテルのペア宿泊券のプレゼントがあります!

パスポートの有効期限は最初に宿泊したホテルの利用日から3年間。ホテルは風光明媚な景勝地にあったり、それぞれに特徴があるので、スタンプを集めながら楽しんでみたいですね!

それぞれに伝統と魅力あふれた各地のクラシックホテル

9つのクラシックホテルをざっくり紹介しましょう。

日光金谷ホテル」は、世界中の観光客に人気の日光を訪れる、多くの外国人を迎え入れてきた日本最古のホテルです。アインシュタインリンドバーグも訪れたとか。

写真:「日光金谷ホテル」には海外の王室関係者、国内の宮家の宿泊も

箱根の「富士屋ホテル」は、和風の社寺づくりの外観に、洋風でクラシカルな室内と、和洋折衷の建築が見事!温泉もマーメイドの彫刻が印象的な洋風の貸切浴室に、源泉かけ流しの温泉浴室など、異なる趣を楽しめます。格調高い空間ながらもゆったりくつろげそう。

写真:明治11年創業、社寺造りの美しい外観は世界中のゲストを温かく出迎える「富士屋ホテル」

軽井沢の「万平ホテル」は、明治時代から避暑に訪れる外国人たちに愛されてきました。ジョン・レノンも過ごしたカフェテラスでは、ジョンの要望でできたと言われるメニュー、ロイヤルミルクティーを楽しむこともできますよ。

写真:国際会談にも使われ、世界の名だたる要人も愛した「万平ホテル」/写真は昭和30年頃

横浜の「ホテルニューグランド」は、マッカーサーも利用したと言われる本館と、ベイブリッジを望むタワー館に分かれています。元町や中華街などにも近く、観光にもとても便利。

写真:横浜市の歴史的建造物に認定されている「ホテルニューグランド」/写真は開業時

東京駅の丸の内駅舎にある「東京ステーションホテル」。大正時代のクラシカルな建築は重要文化財であり、その中にヨーロピアンクラシックの洗練された空間としてホテルがあります。

写真:「東京ステーションホテル」は松本清張、江戸川乱歩らの名作小説の舞台に

静岡の「川奈ホテル」は温暖な気候に恵まれた景勝地にあり、相模灘や伊豆諸島を望みます。ゴルフ場も併設され、国際会議等も多く行われているホテルです。

写真:日本のゴルフトーナメントの舞台としても注目される「川奈ホテル」

愛知県にある「蒲郡クラシックホテル」は川端康成志賀直哉など、文豪たちに愛された宿。昭和初期に建てられた、和風にも洋風にも見える不思議な建築、映画のシーンを彷彿とさせる雰囲気も魅力です。

写真:「蒲郡クラシックホテル」は竹島を望む絶景と、美しい庭園も魅力

西の迎賓館と言われる「奈良ホテル」本館は檜をふんだんに使った桃山御殿風の建物です。奈良公園の南西の高台に位置し、神社仏閣を歩いて巡るのにたいへん便利です。

写真:建築家・辰野金吾氏が手がけた雅な佇まいの「奈良ホテル」

九州唯一のクラシックホテル「雲仙観光ホテル」。可愛らしい山小屋風の建物はあたたかな雰囲気で迎えてくれます。雲仙温泉ならではの、かけ流しのなめらかなお湯にも癒されそうですね。

写真:「雲仙観光ホテル」は2014年度ワールドラグジュアリーホテルアワードを受賞

この9つのクラシックホテルでは、現在「クラシックカクテルフェア」を実施中です!当時、好まれていたものや、周年記念のカクテルなど、様々に趣向を凝らしたカクテルが各ホテルから登場しています。

横浜のホテルニューグランドの「横浜開港カクテル ウィスキー トディ」は、ペリーが来航した際に船の上で飲まれていたという歴史あるカクテル。

東京ステーションホテルからは、東京駅の駅舎の赤レンガをイメージした、鮮やかな赤いカクテル。

レトロでおしゃれなカクテルがクラシックホテルでのひと時をさらに素敵に演出してくれることでしょう。これらは3月31日まで楽しむことができます。

9つそれぞれに魅力たっぷりのクラシックホテル。日本各地の観光地をめぐりながら、パスポートにスタンプが押されるたびに素敵な思い出が増えていきそうですね。

(まとめ・文:mashiro)


日本クラシックホテルパスポート

http://www.jcha.jp/

有効期限 :最初に宿泊したホテルのご利用日より 3 年間。
開催場所:全国9つのクラシックホテル

問い合わせ:日本クラシックホテルの会 事務局
株式会社ホテル、ニューグランド
TEL:045-681-1841(代表)

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