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【北海道】陽光に煌くジュエリーアイスが美しすぎる!ジュエリーハウスでは、東京の紹介制隠れ家レストランのジビエに感動…1月中旬~2月下旬

北海道の南東、太平洋に面した豊頃町では、1月中旬から2月末までの厳冬期、ジュエリーアイスという自然現象が見られます。ジュエリーアイスは、オホーツク海の沖合から冬に打ち寄せる流氷にも似ていますが、川で生まれ、小ぶりで透明度が高い氷なのが流氷とは異なる特徴です。

そんなジュエリーアイスが煌く海岸と、一流レストランのシェフが名指しで買うというジビエの基地が、人口3200人あまりの小さな町、豊頃町の冬の大きな観光ポイント。この季節の道東を旅するのなら、ジュエリーアイスの美しさと、ジュエリーハウスのジビエを堪能したいですね!

2019年に、ジュエリーアイスを見に訪れた人の数は、豊頃町の人口のなんと4倍以上となる、約13,800人。ウェディングの撮影のために台湾から来た方がいたことからも、人気の高まりがうかがえます。

寒い朝に見られる、フロストフラワーやけあらしという自然現象、一日に1000個以上も売れるドーナツなどと共に、そんな豊頃をまるごと楽しむための見どころ・味わいどころを紹介します。

写真:朝日に向かって佇むジュエリーアイス

十勝川から生まれる透明な氷塊、ジュエリーアイス

太陽の光を受けてきらきらと輝く、透き通ったクリスタルのように透明な氷。そんなジュエリーアイスが見られるのは、北海道・豊頃町大津の海岸沿いです。

厳寒にさらされた十勝川の水が、ゆっくりと凍ることで不純物のない透明な氷となります。太平洋に押し出された氷は、波に揉まれるうちになめらかになり、個性豊かなジュエリーアイスとなって海岸に打ち上げられます。

写真:ジュエリーアイスの覗き眼鏡からは、不思議な景色が見えるかも

ジュエリーアイスの生まれる時期や条件は、未だ謎に包まれています。その解明のため、産学共同でメカニズムを検証中だそう。研究が進んだら、毎年のジュエリーアイスの見ごろが予報されるようになるかもしれません。

フォトジェニックなジュエリーアイス、見ごろは早朝!?

ジュエリーアイスが最も美しく輝くのは、日の出の前後と言われています。しん、とはりつめた朝の薄闇の中、昇る太陽に照らされたジュエリーアイスの輝きは、まるで複雑にカットされた宝石のよう。

日が沈む1~2時間前には、紅い夕日を映した姿が、晴れた日中には蒼々とした透明感のある様子が見られるなど、時間ごとの変化も魅力です。

写真:日が昇ると寒さが和らぎ、青みがかったジュエリーを楽しめる

写真:ちなみにこちらは夕刻。色が全然違いますね。これはこれでまたきれいです

1月~2月下旬の豊頃町の日の出は、6:55~6:00、日の入りは16:01~17:14頃。タイミングを見計らって訪れたいですね!

(日の出・日の入り時刻は、2018年1月15日~2月15日のデータより:https://goo.gl/ksigVs

立ちのぼる「けあらし」と、ふんわりと咲く「フロストフラワー」の神秘

しばれ(北海道弁で冷え込みのこと)が厳しい大津には、ほかにも珍しい冬の自然現象がみられます。

けあらしは、水面に立ち上る白い霧が、まるで湯気のように見える様子をいいます。気象用語では蒸気霧と呼ばれ、冷え込んだ早朝から日が高くなるまでの間、十勝川の河口付近や海上をたゆたいます。

フロストフラワーは、薄く張った氷の上に咲く、可憐な冬の花。風のない、しばれた真冬の朝に十勝川の河口に現れる風物です。氷の上に水蒸気が結晶化し、ふわりと乗って現れるもので、積雪がないことが出現する条件のひとつ。

ここ大津や阿寒、屈斜路湖のような、雪が少ない道東の水辺で見ることができます。

写真:水上に咲く冬の花、フロストフラワー

ELEZOのジビエ料理が味わえる、休憩所・ジュエリーハウス

そんな大津は、実はジビエ(野生鳥獣の肉)のまちでもあります。

東京の渋谷区松濤にある、紹介がないと予約できないジビエの店、ELEZO HOUSEの素材が、まさに大津で獲れる野生鳥獣のものなのです。

ELEZO HOUSEは、自社で狩猟から飲食までを手掛ける食肉料理人集団・ELEZOのレストラン部門です。ELEZOの肉やサルシッチャ(ソーセージ)などの加工品は、名だたる店のシェフがこぞって買い付けに来るほどの、高い評価を受けています。

そしてこの、ジビエの狩猟や加工の基地が、ジュエリーアイスが現れる大津にあるのです。

海岸にある休憩所、ジュエリーハウスでは、そんなELEZO社のジビエを使った「蝦夷鹿のストロガノフ」や「サルシッチャ」が味わえます

注文を受けてから焼かれるサルシッチャや、ロシア風のソースで煮込んだ蝦夷鹿のストロガノフは、簡易な休憩所のものとは思えない本格派で、まさしくここでしか味わえない一品。

ほかにも地元産のエゾバイツブや、ほっとあったまる甘酒も、ジュエリーハウスでは好評なメニューです。

写真:自家製の「サルシッチャ」と呼ばれるイタリアのソーセージを、昨年は写真のように野菜スープ仕立てで提供。今年度もここでしか味わえないメニューを考えています

一日3000個を売り上げる、朝日堂のアメリカンドーナツ

甘いものが食べたくなったら、豊頃町の中心部、消防署の向かいにある朝日堂へ。

朝日堂の目玉は、アメリカンドーナツ。町の人に愛され、遠くから観光客や芸能人も買い求めに来るというドーナツは、多い時には平日で1,200個、休日には3,000個も売り上げます。

あん、カボチャあん、カスタード、生クリームなど7種類のフィリングから選べますが、つい欲張って、7種類全部を大人買いしたくなりそうですね。
詳しくはとよころ観光ガイドページへ:
http://www.toyokoro.jp/tourism/local_product/朝日堂/

写真:9時から20時まで営業。月・火定休ですが、祝日の場合はオープン。

お風呂は近くの晩成温泉やモール泉で有名な十勝川温泉など

豊頃町は、帯広市や帯広空港、十勝川温泉からは50キロ前後、釧路からは80キロ余りの距離。道東観光の合間に足を延ばせる立地です。
帯広や十勝川のモール泉の宿を楽しんで、翌朝のジュエリーアイスで一日の観光をスタートさせるのもいいですね。

写真:朝のジュエリーアイスから始まる旅

海辺で冷えてしまったら、お隣の大樹町・晩成温泉に足を延ばして、立ち寄り湯。10月から3月までは毎週火曜日定休で、朝の9時から夜の9時まで開館しています。

大樹町・晩成温泉ページ:
http://www.town.taiki.hokkaido.jp/soshiki/kikaku/shoko/bansei_onsen.html

晩成温泉のお湯は、世界的にも珍しい大量のヨウ素を含むヨード泉です。ヨウ素は、イソジンなどのうがい薬に含まれる殺菌力のある成分。風邪っぴきが多くなる季節には、頼もしいお湯ですよね。

そんな晩成温泉のもう一つのポイントは、海に面していること。豊頃町の波打ち際で煌くジュエリーアイスと戯れた後に、温まりつつ大樹町の浴槽から眺める雄大な太平洋は、格別なものでしょう。

冬の北海道観光の候補には、道東プランが外せなくなりそうですね!

(取材・文:なかおかともみ  情報更新:2019年11月)

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豊頃町の新絶景 ジュエリ―アイス

http://www.toyokoro.jp/jewelryice/

所在地:北海道中川郡豊頃町大津元町海岸 GoogleMAP

●ジュエリーハウス
営業期間:1/11~3/8予定
営業時間:午前6時半~午後3時
※フードコーナー等は午前7時~午後3時

問合せ:豊頃町観光協会
TEL:015-578-7202

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