東京から車で約3時間、アルプスの深い山々に囲まれた場所にある、日本建築が美しい純和風の宿「西山温泉 慶雲館」。1300年以上前、飛鳥時代に開湯した『世界最古の宿泊施設』としてギネスに認定されている旅館なのです。
全館で源泉かけ流しの温泉をたっぷり楽しめますよ。
写真：新緑が美しい展望野天風呂「望渓の湯」
慶雲2年（西暦705年）に開湯したことから名づけられた「慶雲館」。
以来、1300年以上もの間、枯れることなく多くの名将、文人たちに愛され続けてきた歴史を持つ宿です。
もともと自然湧出の源泉が4本ありましたが、4年前に宿のすぐそばで52度、毎分1600リットル以上もの温泉が湧出する自噴泉を掘削したことにより、現在は自然湧出泉と掘削自噴泉とを組み合わせた温泉を使用しています。
6種類のバラエティに富んだお風呂では加温・加水のない、100％源泉かけ流しのお湯を楽しめますよ。
温泉の泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。
カルシウム硫酸塩泉は、「傷の湯」「痛風の湯」とも呼ばれ、鎮静効果のある泉質。ナトリウム硫酸塩泉は高血圧症、動脈硬化などに効果があると言われています。
写真：周辺の緑あふれる景観をパノラマで楽しめる客室
そして慶雲館の温泉は、日本列島を横断する 「フォッサマグナ」で湧出していることでも知られています。
フォッサマグナとは、わかりやすく言うと日本列島の真ん中にある、日本列島がアジア大陸から離れる時にできた大きな溝のこと。フォッサマグナの真ん中には火山列があることも特徴のようです。
八ヶ岳、箱根や富士山など、フォッサマグナの火山の周辺は日本でも有数の温泉地ですよね。
はるか悠久の歴史を感じさせる地層から湧き出す温泉、ダイナミックな自然を感じられそうですね。
写真：最上階の展望風呂、桧香の湯
早川の渓谷美を望める展望野天風呂「望渓の湯」をはじめ、6種類の湯舟で温泉を満喫できます。
「望渓の湯」は香りのよい高野槙を湯舟に使用しています。耐湿性の強い高野槙は、実は木風呂にもっとも適した素材。すっきりとした香りのアロマ効果もありそうですね！
もう一つの野天風呂、「白鳳の湯」はまだらもようが特徴の白鳳石。木のお風呂とはまた趣の違った湯舟で温泉を楽しめます。
そして最上階の展望風呂では、檜風呂「桧香の湯」、石造りの「石風の湯」の2種類の湯舟につかりながら、開放的な窓の外に迫る山々の絶景を眺めることができますよ。
予約制の貸切野天風呂も2か所あり、貸し切りで大きな石造りの野天風呂を独り占めする贅沢も味わえます。
「望渓の湯」「桧香の湯」「石風の湯」は自然湧出泉と掘削自噴泉の混合、「白鳳の湯」「貸切風呂2か所」は掘削自噴泉のみだそうです。
湯舟によって異なる湯あたりを楽しめるのも面白いですね。
写真：純和風の客室は落ち着く空間
さらにすべての客室にも温泉風呂が設置されています。
全35室の客室はすべて純和風、細部までこだわった贅沢な空間です。
中でも露天風呂付特別客室「北岳」は最上階から渓谷を見下ろすすばらしい景観を楽しめる、最高ランクの客室。客室専用の露天風呂からも、さわやかな渓流の眺めを堪能できる造りです。
開放的な大きな窓から、緑に囲まれた360度のパノラマを楽しめますよ。
その他、内風呂付の特別客室や、間近に渓流が流れるテラスのついた月見台付客室、標準和室など、5タイプの客室が用意されています。
川音や緑をすぐそばに感じられる大自然の中のぜいたくな和の空間。ゆとりあるスペースと自然の景観に癒されるひとときを過ごせます。
写真：旬の地元食材を堪能できる夕食
夕食には山と川の幸をふんだんに使ったオリジナル会席「深山会席」で地元の食材を堪能できます。
「甲州牛の溶岩焼き」では、柔らかい肉質や、豊かな風味の舌触りが特徴の甲州牛の中でも、A5ランク、つまり最高ランクのみの特選甲州黒毛和牛を使用しています。
季節の山菜などの山の幸、渓流で採れた川の幸がアレンジされた、伝統的な和食。日本料理コンクールの受賞歴のある料理長自ら手作りにこだわった会席料理です。
海の幸は一切使用していないのも特徴のようです。山間の温泉旅館ならではのメニューをたっぷり楽しめそうですね。
食事の場所はプランによって部屋食、食事処、個室食事会場などを選ぶことができます。
口コミではやはり全館源泉かけ流しの温泉が大変好評の慶雲館。
大自然に囲まれた、贅沢な純和風の温泉旅館で、心身ともに癒される休日を過ごしてみてはいかがでしょうか
（まとめ・文：mashiro、編集：hotspring727）
