雲仙では『ウンゼンツツジ』とも呼ばれ、九州固有のツツジともいわれる『ミヤマキリシマ』は、4月下旬から5月下旬にかけて、阿蘇・霧島・久住・鶴見岳そして雲仙岳などの標高の高い高山地帯に一斉に咲きます。
濃いピンクを中心とする群落のグラデーションは遠目で見ると、新緑と五月晴れの空の青が補色になって、目が覚める(ギラギラ見えるほどの)ほどの鮮やかさ。九州に行かないと見られない絶景なのです。
写真:仁田峠のミヤマキリシマ(見頃は5月中旬頃)
『ミヤマキリシマ』の花や葉は、近くで見ると普通のツツジより小さく、大変可憐で魅了されます。
登山者が目指すような標高が高いところだと木の大きさも10cmほどになり、岩肌に張り付いたように根付き一生懸命花を咲かせている様は、けなげで可愛らしいです(通常は1mくらい)。
かつて坂本龍馬が新婚旅行で霧島の高千穂岳に登山した際、姉に宛てた手紙の中で一面に咲くミヤマキリシマの美しさを記したほど。
写真:雲仙温泉街を背景に咲く『ミヤマキリシマ』。温泉街ではGW頃に見ごろを迎える
ゴールデンウィークには、ミヤマキリシマに会いに九州の各地の山に全国から山ファンが集まります。
自分の足で登らなくても出会える大絶景!天気が良ければ天草・九州連山や霧島まで一望
そんなミヤマキリシマの九州一の群落が見られるのが雲仙天草国立公園内にある雲仙温泉近くの仁田峠で、その株数10万本!
写真:雲仙ロープウェイからのパノラマ
しかも仁田峠のミヤマキリシマは、雲仙ロープウェイがあるので、山をまったく登らなくても気軽に間近で見られるのが嬉しい!
仁田峠駅から標高1333mの妙見岳駅まで所要たった3分で登ります。
妙見岳駅からは普賢岳や天草、九州連山、コンディションがよければ遥か霧島の山頂まで眺められる大パノラマ絶景が、美しいミヤマキリシマをさらに引き立ててくれます。
片道だけ利用して、ミヤマキリシマに彩られた道をゆったり降りてくるのもいいですね。
写真:妙見岳から見下ろしたミヤマキリシマ群落
またミヤマキリシマの花のエリアは、島原半島一帯に広がっており雲仙の温泉街・地獄地帯からでも楽しめます。地獄めぐりでも楽しめますし、方角によっては泊まった温泉旅館の窓から楽しめる場合もあるわけです。
雲仙のミヤマキリシマ(ウンゼンツツジ)は、4月下旬に標高が低めの雲仙温泉街から徐々に開花していき、仁田峠の標高の高い場所では5月の下旬まで花が楽しめるとのことです。
ゴールデンウィークから5月下旬にかけての1か月間は、雲仙に行けばどこかしらでミヤマキリシマが楽しめるということです。
島原半島では、雲仙北部にある田代原地区で160万株のミヤマキリシマ群落もあり、島原半島全体では200万株ものミヤマキリシマがあるそうです。マイカーの人はこちらに足を延ばしてみるのもいいですね。
写真:ミヤマキリシマと平成新山
【2023年最新情報】
さらに2023年5月11日~5月14日には「雲仙仁田峠プレミアムナイト 2023年春」が開催されます。雲仙温泉街から貸し切りバスで仁田峠展望台、そしてロープウェイで妙見岳展望台へ。普段は見られない標高1300mからの星空と夜景の絶景コラボを楽しめるスペシャルなイベントです。詳細は雲仙ロープウェイの公式HPをご確認ください。
(情報更新:mashiro 2023年4月 編集:Vermiliおん)
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