


※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、2022年の「由比桜えびまつり」は中止となりました
※以下の記事は2018年時点の取材記事になります
春が旬の「桜えび」、実は、国内の水揚げの100%が駿河湾産ということをご存知でしたか?桜が散っても、美味しい海の桜はまだまだ旬。憧れの透き通ったピンク色がきらっきら、生の桜エビは5月が食べ時! 実は静岡県のみの旬グルメ、「海のルビー」とも「駿河湾の宝石」ともいわれる、桜えびの美味しい情報をまとめましょう!
写真:憧れの生桜えび
全国から続々と春の便りが届くこの季節。カツオやイカナゴ、サワラやアサリといった春が旬の魚介類が食卓を賑わすことも増えてきたのではないでしょうか。そんな春が旬の海の幸の中でも、透きとおったピンク色の春らしいビジュアルと、やさしい甘味の桜えびは、春を感じさせてくれる食材として人気がありますよね。
海外では台湾沖、国内では、東京湾や相模湾にも生息していますが、日本国内で漁業の営業許可を認めているのは静岡県のみなんですよ!。
桜えびを保護するため、漁期は3月下旬から6月初旬の春漁、10月下旬から12月下旬の秋漁の年2回のみという、地域限定&期間限定のとっても貴重なものなのです。
桜えびが「海のルビー」、「駿河湾の宝石」と言われるのも納得ですね。
写真:由比駅前の由比桜えび通りにある桜えびのアーチ
まずは、桜えびの歴史・漁法・味についておさらい。
桜えび漁は、もともと由比の漁師がアジ漁をしていた時に網が深く潜ってしまい、偶然大量の桜えびが獲れたことが始まりと言われています。
写真:由比漁港入口にある桜えびのモニュメント
そのおかげで、私たちは美味しい桜えびをいただくことができるわけですが、現在の桜えび漁は、資源保護のため、漁船数・船の大きさ・網の長さ・乗組員数・操業方法の制限が設けられています。
2艘がペアを組んで行われる2艘引き漁は、通常200〜300mに生息している深海性の桜えびが、夜には20〜50mまで上昇してくるという特性を生かし、夜間に浮いてきたところを狙って群れを追うという漁が行われています。
写真:漁船がずらりと並ぶ由比港の様子
現在では輸送や冷凍の技術が発達し、静岡県外でも生の桜えびを食べることができるようになってきたとはいうものの、鮮度が落ちやすい桜えびを生でいただくなら、やっぱり現地で新鮮なものをお腹いっぱい食べてみたいですよね!
しかも、駿河湾の桜えびは、甘味・旨味の元となる発光体が1尾あたり160個前後もあり、とっても甘いのだとか。
台湾産桜えびの発光体が1尾あたり100個前後ということや、糖度計の数値からも、その甘さは実証されているのだそう。
毎年5月3日に開催されている「由比桜えびまつり」。昨年も約7万人の人出があり大盛況だったそうです。
毎年好評の生しらすと生桜えびの無料配布は行列必至。今年は9:30〜と12:00〜生しらす、10:30〜と13:00〜生桜えびの無料配布が予定されています。各回先着500名とたくさん配られますが、大人気であっという間に人数に達してしまうそうなので、並ぶの覚悟でゲットしましょう。
写真:毎年大盛況の由比桜えびまつりの様子
もちろん、生・釜あげ桜えび、かき揚げ、ラーメン、コロッケ、ピザなどなど、たくさんの桜えびグルメがたくさん販売されていますので、無料配布に並ばなくても、美味しい桜えびを食べることができますのでご安心を。
このほかにも、お子様向けの漁船の体験乗船も大人気。現役の漁師が操縦する漁船に乗って遊覧すると、天気のいい日には海の上から富士山を眺めることもできるのだとか。1回の体験は20分程度、小学生以上で参加可能で、参加料は1名300円となっています。
写真:駐車場内にある土産物店に貼られている今年の桜えびまつりのポスター
当日は交通規制が実施されるため、車で由比漁港に入ることはできません。清水駅や新蒲原駅周辺のパーキングを利用し、電車で由比に向かうのがおすすめです。
臨時列車も増発されますが、混み合うことが予想されるので時間に余裕を持ってお出かけしてくださいね。JR由比駅から会場までは徒歩で約10分となっています。
http://yuikou.jp/index.html
開催期間:2018年5月3日(木)
開催時間:8:00〜14:00
*雨天決行・荒天中止
開催場所:静岡県静岡市清水区今宿浜1127
由比漁港内 GoogleMAP
問合せ:
由比桜えびまつり実行委員会
TEL:054-376-0001
桜えびの不漁によりしばらくお休みしていましたが、2019年10月から土・日・祝のみ営業を再開することになりました!メニューやお値段は下記で紹介した情報から変更になっていますので、公式ホームページで確認をお願いいたします。
お次は、由比で生桜えびを味わえるお店のおすすめを紹介します!
桜えびを中心とした、由比の海の幸を提供している漁協直営のお食事処。その日の朝に水揚げされた桜えびを使用している日は、お店にお知らせの紙が貼り出されることからも鮮度への自信が伺えます。
写真:漁師の沖漬丼セットは沖漬の桜えびを使った丼にかき揚げとみそ汁がセット
こちらで頂ける生桜えび丼は、数量限定の漁師の沖漬け丼(750円)。ご飯にたっぷりの海苔と刻みネギが敷きつめられた上に、特製ダレに漬け込んだ、漁師手作りの沖漬けをふんだんに使った贅沢な丼です。
そのままで食べても、昆布だしのつゆをかけてお茶漬けにしても美味しい、味の変化が楽しめる一品です。桜えびのかき揚げと、桜えび入り味噌汁がついたセットでも1000円というリーズナブルさも魅力ですね。
写真:桜えびとしらすの釜揚げがのった由比どんぶりも魅力的。こちらもセットで1000円
生もいいけど釜揚げもね!という方には、桜えびの釜揚げとしらすの釜揚げをのせた由比どんぶり(750円)がおすすめ。
ご飯が見えないほどたっぷりと具が盛り付けられた2色丼は、ふわふわ食感と甘味・塩味のバランスが絶妙。こちらも数量限定で、かき揚げと味噌汁のセットで1000円となっています。
また、第1回全国丼グランプリの天丼部門で金賞を獲得したかき揚げ丼(750円)もリピーターが多い人気メニューのひとつ。極薄の衣でまとめ上げられたサクサクのかき揚げが2枚ものせられた香ばしさが堪らなく食欲をそそる丼です。
写真:サクサクの薄い衣に包まれたかき揚げは絶品!
このほかにも、桜えび炊き込みご飯(400円)、お土産に買いたい桜えびドーナツ4ケ(250円)、ネギや豆腐を桜えびと一緒に煮込んだすき焼き風の漁師めし、沖あがり(250円)など、そそられるメニューについついたのみ過ぎてしまいそう。
土日には、近隣だけでなく県外からも多くの人々がその味を求めてやってくるので、お昼時には行列ができることも多いそう。オープン前から整理券を配布するそうなので、時間に余裕を持って出かけてくださいね。並んでも食べる価値がある美味しさですよ。
http://yuikou.jp/enjoy.html
所在地:静岡県静岡市清水区由比今宿浜1127 GoogleMAP
TEL:054-376-0001
営業時間:10:00〜15:00
*混雑状況により変動あり
定休日:毎週月曜日、祝日の翌日、年末年始(HPのカレンダーで確認を)
*桜えび休漁期間中は金・土・日のみ営業
駐車場:約100台
席数:50席
次は「ごはん屋さくら」を紹介します。
壁がさくら色に塗られた外観がかわいい「ごはん屋さくら」は、新鮮な桜えびを使った料理を提供する、地元では知らない人がいないほど有名な人気店。「秘密のケンミンショー」で紹介された生桜えび丼が食べられるお店です。
写真:さくら色の壁がかわいい店舗外観
生桜えびとしらすの二色丼(1080円・税込)は、生桜えび、釜あげ桜えび、釜あげしらすの三味盛り。生しらすの入荷があればプラス216円(税込)で四味盛りにできるという何とも贅沢な丼。生桜えびは、まずは何もつけずにいただき、強い甘みと歯ごたえを楽しんで。
写真:桜えびとしらすの二色丼は、生と釜あげの味と食感の違いが楽しめる
生、釜揚げ、かき揚げ、佃煮、アオサのお吸い物という桜えびフルコースを楽しみたいなら桜えび定食(1350円・税込)を。さらに贅沢に、清水のマグロのお刺身も一緒に!という方は、さくら特別定食(1782円・税込)もおすすめです。
写真:桜えび定食は、桜えびのフルコース!
写真:さくら特別定食は、桜えび定食に清水のまぐろがついた贅沢な定食
このほかにも、桜えびかき揚げとしらすとアオサのかき揚げ2枚乗せの駿河丼(1566円・税込)や、桜えびをひとつづつバラバラに揚げて甘辛ダレで食べる桜えびバラ天丼(1080円・税込)など、どれにしようか目移りしてしまう魅力的なメニューがいっぱい!
写真:駿河丼は桜えびかき揚げとしらすとアオサのかき揚げの2枚のせ
どのメニューも、こんもりと桜えびが盛り付けられていて、静岡ならではの新鮮な食材、由比ならではの海の恵みを、リーズナブルに気軽に楽しんで欲しいというお店の思いが感じられるものばかりです。
静岡てんこ盛り丼は、生と釜揚げ桜えびのほか釜揚げしらすと桜えびとアオサの玉子焼きが盛られている
平日のお昼でも行列ができることがある人気店なので、時間に余裕を持ってお出かけを。
予約はできないものの、電話連絡をすれば入店待ちの順番表に名前を記入してもらえるという心遣いもうれしい名店です。
http://www13.plala.or.jp/sakuraya110/
所在地:静岡県静岡市清水区由比今宿1027-8 GoogleMAP
TEL:054-376-0101
営業時間:
平日 11:00〜16:00
土日祝 10:30〜19:30
*混雑状況により変動あり
定休日:毎週火曜日
駐車場:16台
席数:25席
いかがでしたか?5月3日の「由比桜えびまつり」と旬の桜えびを存分に味わえるお店を2つご紹介しました。
ちょっと遠くても、少し行列に並んでも、「食べに来て良かったー!」と思える口福の瞬間が忘れられず、毎年この時期になると由比に通う人も多いのだとか。
忙しくて桜のお花見に行けなかったという方も、花より団子という方も、ピカピカの生桜えびを食べれば一気に春気分を味わえそう。今年は由比の桜えび、食べに出かけてみてはいかがでしょうか。
(取材・文:hotspring727)