しっとりとした6月。日本の初夏の風物詩といえば「ホタル」ではないでしょうか。鳥取・三朝温泉では、2023年6月1日から30日まで「ホタル祭り」を開催しています。空気が綺麗な三朝温泉は、水も綺麗。三朝温泉は鳥取県内でも有数のホタルの名所として知られてます。
「ホタルの小川」が三朝温泉街の中でもオススメのホタルの見所だとか。夜の三朝温泉を散策して、ゲンジボタルが作り出す自然のイルミネーションを楽しむことができますよ。
写真：鳥取県内有数のホタルの名所でもある三朝温泉
三朝温泉は、鳥取県の真ん中に位置する自然に囲まれた、風光明媚な人気温泉です。山々に囲まれた温泉街はとても空気が澄んでおり、星空鑑賞会が開催されるほどなんです。
そんな三朝温泉で毎年6月に開催されているのが「ホタル祭り」。三朝温泉の初夏を彩る風物詩として楽しみにしている人もいるのではないでしょうか。
三朝温泉でのホタル鑑賞の見頃は、毎年6月上旬から中頃まで。温泉街の中心を流れる三朝川沿いの遊歩道のいたるところで、ぽっと温かい光を放つホタルに出会うことができますよ。
遊歩道沿いの観光案内所付近と「ふるさと健康むら」の一画にある「ホタルの小川」が、三朝温泉街の中でもオススメのホタルの見所となっています。
ほとんどの温泉旅館から徒歩圏内にあるので、美味しい夕食を食べた後に夜の散歩に出かけるのも乙なものですね。
写真：「ホタル祭り」チラシ
また、三朝温泉街には昔からカジカガエルが生息しており、この季節には昼夜を問わず美しい鳴き声を聞かせてくれます。
三朝温泉のカジカガエルは「日本の音風景百選」にも選ばれているんですよ。こちらも三朝川付近でよく聞くことができます。
三朝川沿いの「河原温泉」は24時間無料で利用できる公共露天風呂で足湯もあります。ホタルの光とカジカガエルの鳴き声を聞きながら入る開放感あふれる露天風呂や足湯なんて、日本らしい風情があって最高じゃないですか？
例年のホタルの見頃は、6月中旬。今年の状況を伺ったところ、ホタルのまとまった上陸が確認できており、いつでもホタル鑑賞が楽しめそうだということですね！
雨の日もホタルを楽しめるように、室内ホタル展示場（旧ニューラッキー）も設置されるのも嬉しいポイントです。
ホタル展示会場会館時間は20：00～21：00、入場無料となっています。
写真：緑に囲まれた三朝温泉に舞うホタル
三朝温泉には「三朝ホタルの会」という組織があり、美しいホタルを守るために1年を通じてホタルの生育活動を行なっています。ホタルの見所で紹介した「ホタルの小川」もその活動のひとつ。
整備したホタルの小川で育ったホタルが毎年卵を産み、次の年に美しい姿を見せてくれているんですよ。
また、カジカガエルは水の綺麗な場所にしか生息しないそう。昔から三朝川に生息していましたが、ひと昔前に三朝川に農薬汚染が有った際、一時絶滅しかけたそうです。
それを契機に「カジカガエル保存会」を立ち上げ水質改善作業や生息環境の改善等事業を行い、現在は三朝川に美しい鳴き声が戻ってきました。
三朝温泉の美しい環境と生き物を守るために、地域を挙げて取り組んでいるんですね。
そんな背景を知っていると、ホタルやカジカガエルに出会った時の感動が一段と増しそうです。
三朝温泉に来たら、もちろん温泉も堪能しましょう！三朝温泉は世界屈指の高濃度のラドンを含む放射能泉。
浴びると新陳代謝が活発になる等の「ホルミシス効果」が期待できる泉質なんですよ。入浴だけででなく、飲泉や吸泉することで、体の中に温泉の効能を取り込むことができます。
温泉旅館もたくさんありますが、日帰り入浴施設や足湯、飲泉場も充実しているのが三朝温泉の魅力の一つ。比較的遅い時間まで利用できる施設も多いので、ホタル鑑賞の前後での湯めぐりも可能ですよ。
ホタルの優しい光とカジカガエルの美しい鳴き声のコラボが楽しめるのは、三朝温泉だけ。この季節にお出かけして、日本の初夏の風物詩をぜひ堪能してくださいね。
（まとめ・文：ゆきさね、情報更新：hotspring727 2023年6月）
