山形県上山市のかみのやま温泉に2018年11月、新しく山形県初のプリン専門店であるその名も「山形プリン」がOPEN!しかもそのお店の名物は「賞味期限10分の山形生プリン」だといいます。しかも午前中に売り切れてしまうとか!寿命10分の生プリンとは何なのか、気になるその味を体験してきました!
写真:かみのやま温泉の葉山地区にある山形プリン
「日本の宿 古窯」プロデュースのプリン専門店
山形プリンはかみのやま温泉の中では市街地から離れた高台にある葉山地区にあります。
かつては石原裕次郎さんがヘリで(!)訪れたという老舗旅館「日本の宿 古窯」の目の前にあります。実はこの場所、昔は古窯さんから地下でつながっていた別館だったそうです。(今は地下からアクセスはできません・残念)
山形プリンはまさに「日本の宿 古窯」さんプロデュースのプリン店なのです。
お店に入るとショーケースには瓶に入った可愛いプリンたちが。
写真:取材時には旬のいちごやりんごが入ったプリンが彩りよく並ぶ
フルーツ県・山形らしく、瓶プリンの中にはカラフルなフルーツが透けて見えてとってもラブリー♪ 今の時期は生のいちごに、さくらんぼコンポート、そしてりんご。リンゴは赤い皮が入っていてとっても可愛い!
「りんごは、コンポートと生と、2種類の食感の違いが楽しめればと考えていましたが、生のりんごにあえて少しだけ皮を残すことで見た目もかわいらしく仕上がりました!」
と教えてくれたのは、プリンに負けずに可愛い店長・佐藤江里子さん。
写真:山形のフルーツとともに味わう山形プリン
ちなみにこの瓶プリンたちはお持ち帰り専用なんだそう。ん?お店にはカフェスペースありますよ?
「こちらでは山形生プリンをお出ししています」
出た!生プリン!このカフェスペースは山形生プリンを存分に味わうための専用席なのでした。
写真:ドリンク類と生プリンを味わうカフェスペース
山形生プリンの4月バージョン「夜桜プリン」
その噂の山形生プリンをさっそくいただきましょう。なお、生プリンは季節によってときどき味が変化、というかお色直しします。
私が訪れた4月は「夜桜プリン」一択。
ということで、夜桜プリンをいただきます。賞味期限10分にいよいよ出会える!
写真:ピンク色に春めく「夜桜プリン」※4/30までの提供です
これが山形プリンの「夜桜プリン」バージョン!泡あわ~♪
ピンク色の泡の上にラテアートのようにパウダーで桜があしらわれています。美しい。
ミルクプリンの上に、いちごとさくらんぼのムースの3層仕立て、その上に桜パウダーがかかっているのだそうです。
しかし、これは完成形ではないのです。
添えられている紅花たまごの黄身(生です)を自分で泡の上に載せて……
写真:卵の黄身を月に見立てた夜桜プリン
夜桜を満月が照らす麗しの「夜桜プリン」になりました~!わ~パチパチ!
自ら画龍点睛よろしく完成させた「夜桜プリン」に見とれる間もなく、佐藤さんより
「ではこれをよく混ぜてください!」
との指示が。え~もったいない!と躊躇するも
「この食べ方が一番おすすめです!」ときっぱり。
仕方がないので、夜桜アートをしぶしぶ崩します。
「徹底的に混ぜた方が美味しいです!」
というアドバイスに従い、ぐちゃぐちゃに念入りに混ぜ混ぜ。
すると、あわれ夜桜は泡交じりのペールオレンジ(※昭和的には肌色)のかたまりに……。
そこへカラメルソースを適宜かけていただきます。
おお!
美味しい!スイーツでは出会ったことがない新しい味!
柔らかいあわあわがなんとも優しい!ほわほわっとした食感。
さくらんぼ風の味がメインですが、混ぜ込んだ黄身だと思われるコクが味に丸みを、カラメルが深みを与えています。
アイスクリームのようなコクだけど、冷たすぎない温度感が優しい。食感も優しい。味も優しい。やさしさの三重奏を奏でています!
「卵黄や生プリンの温度が冷えた状態が特に濃厚なのでその一番おいしい瞬間を味わって頂くために、賞味期限を10分としています」とのことです。
そんな、わずか10分の邂逅の味、美味でした~! なお、夜桜プリンは4月限定、つまり4月30日までだそうです。食べたい人は急ぎましょう!
濃厚な生地がフルーツに合う瓶入り山形プリン
特別に瓶の山形プリンのほうも味わわせていただきました。
どれも味わいたいけれど、どんなものか知りたい「温泉たまごプリン」をチョイス。
プリンの中に卵の黄身が埋まっています。実はこれ、黄身にみたてたソースとHPには書いてあります。
スプーンを入れるとほぼ黄身のようにとろ~。この黄身ソースとプリンをからめながらいただきます。プリン生地に黄身ソースが合う!
写真:卵黄が入っている!温泉たまごプリン
地元「紅花たまご」と「やまべ牛乳」を使ったプリンの生地自体も濃厚なんですが、そこに黄身の濃厚さをさらに加える感じで、卵好きにはたまりません!
なお、紅花たまごは、鶏のエサに紅花の実などを入れて育てています。紅花の種は人間の体にもよい「紅花油」のもと。ビタミンEを豊富に含んでいて鶏とその卵を健康にするのだそうですよ。
生地は硬プリン(かたぷりん)・柔プリン(やわぷりん)でいうと、硬プリン寄りでしょうか。しっかりとした存在感が嬉しい。
とはいえ、生地自体はなめらかでクリーミーさがあるので「オカンが作る焼きプリン」のようなガシっとした無骨さはありません。
この存在感があるクリーミーなプリンゆえに、季節のフルーツとのとりあわせが絶妙。今(春)の季節は
山形県産りんごのコンポートとフレッシュが入ったりんごプリン
山形県東根市神町の「いちご姫」が生で入ったいちごプリン
それから通年の山形県産ナポレオンのコンポート入りのさくらんぼプリン
が楽しめます。旬のフルーツを使うので、さくらんぼプリン以外のフルーツプリンの種類は随時入れ替わります。
ネット通販は残念ながら行っていないとのことです。
濃厚な生地がフルーツに合う瓶入り山形プリン
以上、賞味期限10分間の「夜桜プリン」体験は、美味しくて楽しい驚きに満ちたものでした。
なお、夜桜プリンは、5月からは通常の「山形生プリン」に戻ります。
こちらはミルクプリンの上に黄身を乗せ、混ぜていただきます、泡はありません。
夏にはまた新作の生プリンを予定しているそう。山形らしいフレーバーも候補にあがっているそう。
「まだアイデア段階ですが、今、通年商品でお出ししているさくらんぼプリンの生バージョンや、メロンを使用したプリンなども考えています」
と佐藤店長。
夜桜に続く、山形の四季を味と見た目で表現した生プリンのラインナップ、新作が楽しみです!
ところで私が山形プリンを取材で訪れたのは午前中。取材が終わって帰るときには、夜桜プリンは売り切れていました(まだ昼前です)
通常の山形生プリンもですが、限定20食のみの提供なので、早々と売り切れてしまうことも多いそうです。
生プリンに確実に出会いたければ午前中の早めの時間を狙いましょう!
<余談>
ちなみに…山形プリンの目の前にある「日本の宿 古窯」さんには、蔵王から昇る月+夜桜を楽しめる露天風呂がついた新しい客室が2019年4月にできました。
夜桜プリン取材の夜にまさに、夜桜+満月を露天にて堪能!このお部屋のレポも後日アップしますのでお楽しみに~♪
※日本の宿 古窯レポート※
【山形】日本の宿 古窯の新客室「雪の館」の宿泊レポ!花見露天で蔵王見露天付…19年4月にリニューアルOPENしたばかり
(取材・文:おんせんニュース中の人)