十勝川温泉の「十勝が丘公園ホタルのせせらぎ」において、2023年7月8日(土)から23日(日)まで、「モール温泉夢ボタル鑑賞会」が開催されます。今年も、モール温泉で育ったかわいいヘイケボタルたちが、神秘的な光の舞を披露してくれます。厳冬期にはマイナス20℃にもなる厳しい環境の中、モール温泉に守られて育ったホタルたちによる夏の夜空に舞うファンタジーの世界をお楽しみに!
写真:妖しく光るホタルの光(C)十勝川温泉観光協会
ホタルは、日本では約50種が生息、世界中にも多く生息しており、その数は2000種類ともいわれています。しかし、そのすべてが夜になると発光するわけではありません。
発光するホタルの代表的な種類としてヘイケボタルやゲンジボタル、ヒメボタルが知られています。ゲンジボタルとヘイケボタルは幼虫期を水中で過ごし、卵→幼虫→サナギ→成虫期と、一生発光し続ける珍しい習性をもつホタルです。
中でもゲンジボタルは大型で、九州から北海道、東シベリアや韓国にも分布。湿地帯や水田を取り巻く水辺にたくさん生息していました。
北海道のヘイケボタルの特色は、本州のヘイケボタルに比べると発光の間隔が長い傾向にあるそうです。
写真:ホタル観察会会場へ
地元の財産であるモール温泉でヘイケボタルを再生!
十勝川温泉周辺でも、以前はヘイケボタルを見かけることができました。しかし、街の発展とともにホタルの住める環境が少なくなり、1990年の夏を最後にヘイケボタルの姿を見ることができなくなりました。
そこで、十勝川温泉では、以前は普通に見ることができた初夏の光景を呼び戻すことを目的に「十勝川温泉でのヘイケボタルの再生」を試みました。
ちなみに、十勝川温泉の泉質は植物成分を多く含んだ世界でも珍しい植物性モール温泉です。植物成分を含んでいるため、巻貝の餌となる珪藻類の繁殖に欠かせないミネラル分を多く含んでいます。
このモール温泉100%の温泉水を利用してホタルの再生に成功。温泉水でホタルを再生させた例は日本でも初めてなんです。
イベント期間中は、ホタルが生息している水路を20~21時に限り開放しており、無料で見学ができます。(ホタルは音や光に敏感なので、水路内では携帯電話やカメラの使用は禁止となります。携帯電話は事前にマナーモードに設定するのを忘れずに!)
水路内は舗装されておらず、足元が不安定なため、スニーカー等の動きやすい格好がおススメです。
写真:モール温泉はちょっと茶色のお湯
珍しい植物性温泉で美人になろう!
十勝川温泉は美人の湯として名高いモール泉の温泉地としても有名な場所です。はるか太古の昔、十勝川河畔は葦などの植物が自生していました。それらの植物が長い時間をかけて堆積しできた亜炭層を通って湧き出る温泉が、植物性の有機物を多く含むモールの湯なのです。
「モール」とは、亜炭などを指すドイツ語に由来しています。地下500~700mから55~60℃と高温のお湯が沸き出ています。
写真:お肌ツルツルになるといわれているモール温泉
十勝川温泉は、かつてアイヌの人たちが「薬の沼」と言っていたという語り伝えもあり、昭和初期から本格的に開発が行われ、戦後は道東を代表する温泉地に成長。2004年には「北海道遺産」に選定されました。
家族で一緒に温泉が楽しめるスパを備えた施設「ガーデンスパ十勝川温泉」や、北海道の自然を体験できる「十勝ネイチャーセンター」での川下りや早朝熱気球体験などいろいろなアクティビティがあり、家族や仲間と一緒に楽しめる温泉地です。
ゆっくり自分のペースで十勝川温泉を楽しみたい方にはレンタル自転車がおススメ。大自然に触れ、心地よい汗をかき、そのあとはのんびり温泉に浸かってリフレッシュもいいですね。
(まとめ・文:吉川、情報更新:hotspring727 2023年6月)
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