葛城 琴の庭
https://kotononiwa.jp/所在地
愛媛県松山市道後湯月町4-16 GoogleMAP
TEL:089-931-5141
●温泉日帰り利用
なし
●宿泊について
宿泊料金例)
1泊2食付・1室2名(和室)
1名あたり40,700円~(消費税込・入湯税別)
宿泊者の温泉入浴時間:
24時間(深夜、源泉が止まる時間あり)
標準チェックイン/アウト
15:00/11:00
日本最古の温泉ともいわれる愛媛の名湯・道後温泉。道後温泉本館のすぐ近くに2020年4月にOPENしたのが「葛城 琴の庭」です。全客室で「生湯」にこだわった源泉かけ流しの道後温泉が楽しめる唯一の宿…という葛城 琴の庭の魅力を紹介しましょう。
かつて道後温泉本館の東側にあった庭園「振鷺園」の場所に2020年4月に新しくOPENしたのが「葛城 琴の庭」です。
「振鷺園」は道後の町の初代町長・伊佐庭如矢氏が町おこしの信念に基づいて周囲の反対を押し切って作った庭園です。
反対はされたもののつくってみると結局は、大成功。
道後温泉本館で温泉に浸かった人々が、湯あがりに振鷺園の茶屋で団子を食べながら寛ぐのが定番になったそうです。(この団子が現在の坊ちゃん団子の原型なのだそう)
道後温泉本館といえば、夏目漱石の「坊ちゃん」にも登場しますが、伊佐庭如矢氏が町長になったのが1890年で、夏目漱石が松山に滞在したのが1895~96年頃。漱石もきっと団子を片手に振鷺園で和んだにちがいありません。
現代へと続く道後温泉の魅力のスピリッツともいうべき場所に、あらたに誕生したのが葛城 琴の庭なのです。
琴の庭の特徴を端的に表すキーワードは2つ。「木の宿」そして「生湯」です。
創業70年の老舗旅館「葛城」が新しく琴の庭を建てるにあたって、建築を依頼したのが、住友林業。
木造住宅建築の最大手である住友林業はMOCCA(木化)というブランドで、商業、教育、福祉施設をも美しい木造で担っていくプロジェクトを進行中だといいます。
琴の庭は、住友林業が設計監修・工事施工を担った初のホテルなのです。
愛媛県産の檜に杉を中心とした国産木は、木材に含まれる精油が木の香りとしてお客様を心地よく迎えます。
優しい暖色のグラデーション、柔らかく響く音、香り、そして天然の調湿性。木の空間はまさに味覚以外の五感を優しく包み寛ぎを与えてくれるでしょう。
木はお客様が触れる内装のみならず、部屋外のルーバーや格子扉、外壁にも杉と檜をふんだんに使用されています。
これらは木を知り尽くした住友林業のノウハウにより、木材の経年による色合いの美しい変化まで計算されて建築されているのだとか。
木の色は、時を経て榯美色(ときみいろ)と呼ばれるさらに美しい色調に変化していくとのこと。木の宿を時間が磨いてますます趣を増していくなんて素敵ですよね。
内装は地元・愛媛のスミカデザインオフィスを率いる渡邉純哉さんが担当。地元素材の五十崎和紙などをあわせて温かみのある癒し空間に仕上がっています。
客室で使う茶器も愛媛が誇る砥部焼のものを使用。
さらに客室には愛媛ならではの柑橘100%ジュースも用意!新鮮ジュースやウェルカムフルーツのサービスはお客様も大喜びだそうですよ。
琴の庭のもう一つの大きな特徴は「生湯」。全客室で自分専用の温泉が楽しめて、しかもこのお湯はもちろん源泉かけ流し。
「生湯」と呼べる理由は、湯温調整に水を混ぜない、そのままの源泉だからです。
日本最古ともいわれる道後温泉の源泉。くせのない優しい肌触りが特徴の美肌の湯です。
混ぜ物なしの源泉かけ流し湯を自分専用で好きな時間に楽しめるのは、道後温泉では琴の庭が初めてなのだそうです!
その客室のお風呂でも木の宿のこだわりが。湯船には特に香り高い1枚ものの檜を使用しているのだそう。
木の香りに包まれた贅沢な生湯……贅沢なひとときですね。
隣には道後温泉本館、さらに宿泊者は姉妹宿の「花ゆづき」の展望露天風呂も無料で利用できるとのこと、道後温泉の温泉三昧にはうってつけ。温泉好きにはたまりませんね。
食事は瀬戸内・伊予の幸をふんだんに使った創作料理が楽しみです。
竹林や緑に囲まれた食事処「緑風庵」や姉妹館「花ゆづき」の展望食事処「飛梅」でゆったりといただきます。
瀬戸内といえば、美味しい鯛。おつくりに、旨煮、そして伊予の郷土料理・鯛めしを思わせるような釜めしなど。
もちろん愛媛のブランド牛「伊予牛 絹の味」のステーキも見逃せません。
タコやアワビに地魚など、季節によって変わっていく瀬戸内の海の幸には、愛媛の地酒をあわせたいですね。「石鎚」をはじめ地酒各種も揃っているとのことです。
ジャパン・ビア・グランプリ金賞受賞歴があるクラフトビール・道後ビールにもあいそうですね!
(取材・文:やまめタグ、編集:hotsping727)