長野県富士見町では、2018年6月1日から、恒例の「信州富士見町 高原野菜グルメサミット」スタンプラリーが行われています。地元の冷涼な気候を生かして栽培されたルバーブなどの高原野菜や、夏秋いちごをたっぷりと味わえるバラエティに富んだ22店が対象です。
写真:「レストラン洋風厨房のんき」で味わえる、富士見高原産の椎茸がたっぷりのった『椎茸とホタテのみそ風味ピッツァ』 提供元:富士見町役場産業課
スタンプラリー参加方法は、専用のはがきに、巡った3店のスタンプを集めて応募するだけ。抽選で22名に、参加店で使える共通のお食事券が当たります。ひとり何度でも応募ができ、対象のメニューや商品以外でもスタンプをもらえるのが嬉しいポイント! 開催は2018年9月30日までです。
からりとした涼しさと明るい空が、高原野菜のおいしさの秘密
八ヶ岳の麓にある富士見町へは、都心から直行する特急や高速バスを使って2時間半前後の距離。車なら、東京からは高速で約2時間、名古屋からは約2時間半程度のアクセスです。
盛夏でも平均気温が25℃を下回るという富士見町は、標高700~1,200mにある町です。晴天率が高く、からりとした過ごしやすさが特徴です。
写真:「ペンション ラクーン」に泊まった人だけが味わえる『富士見町産夏イチゴと高原野菜のサラダ』(宿泊者限定) 提供元:富士見町役場産業課
さんさんと太陽が輝く昼と、しっかりと気温が下がる夜。涼しい気候のもとで高原野菜はゆっくりと甘みを増し、柔らかく色鮮やかに育ちます。
築70年の古別荘で味わう、高原野菜をふんだんに使ったイタリアン
そんな地元の食材を使った、新鮮なイタリアンを楽しめるのが「オステリア アジアート」。
写真:採れたての高原野菜が味わえる「オステリア アジアート」の『季節のランチセット』(1,800円) 提供元:富士見町役場産業課
富士見町に生まれ育ったシェフは、10年以上も空き家になっていた別荘をリノベーションし、新しい命を吹き込みました。
八ヶ岳の自然を眺めながら、お店の名前のとおりアジアート(心地が良い=ゆっくり、楽しい)な時間が流れていきます。
故郷に近い気候の中で、まるまると熟していく高原トマト
アンデスの高地が原産のトマトは、たっぷりと降り注ぐ太陽の光とからりとした気候、そして16℃から26℃くらいの気温を好みます。
年間の平均降水量は全国平均の70%程度、からりとした晴天の日が多い富士見町は、トマトが育つのにうってつけの土地。トマトの故郷・アンデスの高地に近い富士見町の環境で、トマトは大きくまるまると育ち、じっくりと甘みを増していきます。
トマトのおいしさの秘密は、味噌や醤油にも含まれる豊かなグルタミン酸。そのままでもおいしい富士見町のトマトは、加熱すると、さらにうまみ成分が凝縮されます。
写真:真っ赤に実ったトマトと瑞々しい高原野菜 提供元:富士見町役場産業課
ふたつのトマトの味わいを楽しめる、ハンバーグとナポリタン
火を入れたトマトのおいしさをたっぷりと味わえるのが「レストラン かぶと」の焼きトマトとハンバーグのトマトクリームソース です。
しっかりソテーしたトマトと粗挽きの信州牛を手ごねしたハンバーグは、ぴったりのとりあわせ。トマト色のクリームソースをたっぷりとかけていただきます。
写真:大玉のトマトが丸ごと一個楽しめる「レストラン かぶと」特製の『焼きトマトとハンバーグのトマトクリームソース』(単品1,620円・定食1,890円) 提供元:富士見町役場産業課
「レストラン かぶと」のもうひとつの人気メニューは、ナポリタン鉄板焼きです。熱々の鉄板を覆っている薄焼き卵の上には、太麺のスパゲティと、ぱりっとしたソーセージ。しっかりとしたケチャップ味に、昭和の面影が浮かびます。
真っ赤なルバーブは、健康や美容にも効果が高い野菜?!
甘いジャムや菓子のイメージが強いルバーブは、初夏には瑞々しい、秋には柔らかな酸味が楽しめます。むくみに効果的なカリウムや、目の疲れを回復させるアントシアニンを多く含んでいるのが特長です。
ルバーブのふるさとは、盛夏の気温が20℃を下回るというシベリア。同様に涼しい夏の富士見町では、ルバーブの栽培が盛んです。富士見町のルバーブの生産量は、なんと日本一!
写真:たくましく育つ、『真っ赤なルバーブ』。食べられるのは茎の30~40cm程度。 提供元:富士見町役場産業課
食事で楽しむルバーブの、やわらかな赤と瑞々しい酸味
富士見町特産の『真っ赤なルバーブ』をイタリアの塩で漬けこみ、酸味と塩味でアクセントを効かせた一品が、『富士見高原レタス・塩漬けルバーブと厚切りベーコンのペペロンチーノ』です。たっぷりとしたベーコンの旨みと高原レタスのシャキシャキした食感も楽しめます。
写真:「富士見高原リゾート花の里 大空レストラン」の高原ランチバイキング(1,600円)で味わえる。 提供元:富士見町役場産業課
ランチバイキングでは、溶岩石の窯で焼く地粉のナポリ風ピザをはじめとした、高原野菜をふんだんに使ったイタリアンが楽しめます。
他にも、ルバーブたっぷりの赤いカレー『富士見ルバーブカレー』を、単品で味わうこともできます。
彩り豊かな高原野菜がごろごろ載った、野菜そば
さて、信州といえば、やはり蕎麦。
女将が毎日、二種類の地粉のそばを打つ「そばきり 喜蕎八(ききょうや)」は、お座敷でゆっくりとくつろいで、遠く南アルプスの山々を望む風雅な庭を眺めながら、十割蕎麦を味わえるのが魅力です。
写真:ジューシーな高原野菜とうちたての十割蕎麦が目にもおいしい。「そばきり 喜蕎八(ききょうや)」の『しょうが風味のゴロゴロ野菜そば』(1,580円) 提供元:富士見町役場産業課
サイドメニューの『天ぷらの盛合わせ』には、トマトやなす、セロリなどの季節の高原野菜が揃います。デザートには、『そば茶ブリュレ』や『そばがきの黒豆しるこ」がお勧めです。
高原だから味わえる、夏から秋にかけて実るいちご
旬は冬から春までなのが、日本のいちご。
気温が高い季節には、いちごは花実をつけられなくなります。このため、スーパーなどで夏秋に出回るのは、海外から輸入したいちごがほとんどだと言われています。
しかし、冷涼な気候の富士見町では、夏秋に地物のいちごが実ります。しっかりとした果肉とこくのある酸味の夏秋いちごは、スウィーツにぴったりの味わいです。
貴重な国産の夏秋いちごがたっぷり! 甘みと酸味を楽しむタルト
地元の生産者「八ヶ岳富士見高原菜園 いちえや」で夏秋いちごが収穫されるのは、7月上旬ころから。宝石のような夏秋いちごを、ヨーロッパで菓子作りを学んだオーナーが焼くタルトで楽しめます。
写真:艶やかに輝く「キャトル・セゾン」の『いちごいっぱい贅沢タルト』(1カット420円) 提供元:富士見町役場産業課
他にも、信州のリンゴをたっぷり使ったアップルパイや、平飼卵でふんわりと焼き上げたシフォンケーキなど、地元の恵みを活かした様々な洋菓子が楽しめます。
豊かな源泉で疲れを癒し、おみやげには朝採り野菜や信州の味
しっかりとお腹を満たしたら、小旅行の疲れを温泉で癒しましょう。フォッサマグナの中央部にある富士見町には、良質な温泉が点在しています。
写真:入笠山(にゅうかさやま)から望む、雄大な八ヶ岳の姿 提供元:富士見町役場産業課
硫酸塩泉の「ホテル八峯苑(はっぽうえん) 鹿の湯」の魅力は、美しい翠のお湯。時折湯船にさす自然な翠色は、入浴するひとの目を楽しませながら、1~2時間ほどではかなく消えていきます。
毎日10時、16時、18時の大浴場では、この翠に出会えるそうです。ぜひ時間をあわせて、新鮮な翠の恵みを味わってみてください。
写真:鹿の池のほとりに佇む「ホテル八峯苑 鹿の湯」 提供元:富士見町役場産業課
「信州蔦木宿(つたきじゅく)」は、温泉と直売所が併設された、にぎやかな道の駅。
並んでいる朝採りの高原野菜は、午前中に売り切れることもあるほどの人気です。特産のルバーブやほおずきのジャム、老舗の泉屋などの銘菓、古代米や味噌、お惣菜まで、信州の豊かな味わいが一堂に会します。 美味しい富士見町のお土産選びに、入湯を兼ねて立ち寄るのもお勧めです。
写真:新鮮な高原野菜が並ぶ直売所 提供元:富士見町役場産業課
2018年は、猛暑となりそうな気配ですね。 からりとした高原の空気と夏秋いちごや高原野菜、そして新鮮な温泉を味わいに、富士見町は夏のおでかけの有力候補になりそうですね!
なお「信州富士見町高原野菜グルメサミット」スタンプラリーは、9月30日まで。涼しい夏の富士見町を、こころゆくまで楽しみましょう!
(取材・文:なかおかともみ)