古くから漁業の一大基地として賑わってきた港町・気仙沼。
東日本大震災では飲食店も多く被災しましたが、気仙沼のうまいもんの歴史は連綿と続いています!気仙沼を訪れたら土地の人たちと一緒に普段着の美味を楽しんでみませんか? 今回はそんな気仙沼のうまいもんをめぐってきました!
なお、気仙沼レポ1では「体が浮遊するぷかぷか温泉」も紹介しています。こちらもご覧くださいね。
【宮城】気仙沼には体が浮遊するぷかぷか温泉がある!復興の槌音が力強く響く●気仙沼温泉&グルメルポ・その1
「海辺の街を訪れたら寿司を食べる!」と決めている人もいるのでは?
気仙沼にも人気の寿司店がいくつもあるので、新鮮な三陸の幸を存分に味わうことができるでしょう。
そして、「時間がない」「子ども連れだから…」というた方も諦めないでください。さくっと楽しめる回転寿司でも気仙沼ならではのネタを楽しむことができますよ。
写真は、「海の市」の中にある『いちば寿司』のメニューから。
○いちば寿司
http://www.mermaid-st.com/12_popichiba/
写真:フカヒレのお寿司
写真:いちば寿司のネタいろいろ
ホヤは、ちり酢を添えた軍艦巻きで。海の香りが満喫できます。フカヒレは噛むほどにほどけて酢飯と相性の良いことにも驚き。
また、マンボウの酢味噌添え(集合左下)なんてものを発見!「モウカの星」(集合右下)はサメの心臓の刺身です。どちらも気仙沼ではポピュラーな食材とのことですが、ほかではなかなかお目にかかれないでしょう。ちなみにマンボウもサメの心臓も食感がとても良くて、驚くほど上品な味わいですよ。
港町だからといって、気仙沼の名物は魚介類だけではありません。
「気仙沼ホルモン」は昭和の時代にブレイクして以来、気仙沼のソウルフードといわれるほど地元で愛されている料理なのだそう。テレビ番組や雑誌などで紹介されたことで知名度もいまや全国区です。
気仙沼ホルモンの基本的な特徴は、
・豚の生ホルモンをミックスして使う
・味噌ベースのたれに漬け込んでから焼く
・ウスターソースをかけた千切りキャベツが添えられる
といったところ。
写真:気仙沼ホルモンお福のランチ。「ひとりホルモン」でも浮かない環境も素敵
写真は名店の誉れ高い「お福」の昼のホルモン定食から。
生ホルモンはいろいろな部位が入っていて、おどろおどろしい見た目に少し怯んだのですが、炭火でじっくり焼いてみると…
すっごく香ばしくてクセなんて皆無!どんどんいけます。
もみだれもですが、つけだれがまた美味しい。見た目よりもあっさりしていますが、ご飯と抜群に合うので大盛りにしておけばよかったと後悔しました。
忘れてはならないのが千切りキャベツ。どうして必ずウスターソースなの?と思ったのですが、このソースかけキャベツがホルモン焼きの合いの手にぴったりです。
お店では昼間から老若男女が七輪を囲んでいて、ひとりホルモンをしてる人もちらほら。本当に暮らしに溶け込んだ料理なのだと納得です。
気仙沼でよく目にする「気仙沼メカ×カレー」のポスター。
大盛り=メガじゃないですよ。これはメカ=メカジキを使った気仙沼の新名物料理です。
メカジキはカジキの仲間で全長4~5mにもなるという魚。気仙沼では昔からメカジキの中落ちを肉の代わりに使ったカレーが作られていたそうです。その懐かしい味をベースに開発されたオリジナルメニューが現在「メカ×カレー」として市内の飲食店で提供されているものです。
○気仙沼メカ×カレー
http://www.mekajiki.jp/gourmet/curry.html
写真:気仙沼メカカレー。メカといっても機械ではない(笑)メガ(大盛)でもない。メカジキです。
メカジキの身は部位によって赤身肉風に角切りにできるところや、とろりと脂のりのよいところなどいろいろ。様々な使い方ができてカレー味との相性もとてもいいんですよ。
写真は肉の代わりにメカジキの切り身を使ったシンプルなカレーですが、メカジキをカツやハンバーグ、メンチカツにしてカレー風味で仕上げたものなどバリエーション豊かなメカ×カレーがあります。
気仙沼メカ×カレー スタンプラリー加盟店で味わってスタンプを集め、メカジキグッズをgetするのも楽しそうですね。
まだまだ復興途上の気仙沼ですが、「リアス・アーク美術館」や「海の市」など是非訪れたい場所もいろいろ。
街めぐり途中のおやつにぴったりの美味しいものをご紹介しましょう。
まずは「紅梅」の揚げパン。昭和27年開業という和菓子店で、定番の「亀の子もなか」をはじめ多彩な菓子を作っていますが、揚げパンも毎日800個も売り上げるという人気商品。
もっちりしたパン生地に、和菓子店ならではの美味しい餡がよく合います。
○紅梅
http://www.kasi-koubai.com/
写真:昭和27年の老舗和菓子店、紅梅の揚げパン。餡のおいしさは和菓子店ならでは
震災前の気仙沼線の鉄道駅に隣接している道の駅・大谷海岸。売店でほやおにぎりが売っていたら迷わず食べてみてください。ほやの炊き込みご飯のおにぎりはほやの風味がぎゅっと詰まっていて1個でも存在感大です。
○道の駅 大谷海岸
https://www.michi-no-eki.jp/stations/view/176
写真:珍しい!ほやおにぎり。三陸の海の香りが広がる
気仙沼で珈琲といえば必ず名前が挙がるのがアンカーコーヒー。市内に2店舗あり、自家焙煎のスペシャルティ珈琲はお店で飲むほか、テイクアウトもOK。洒落たパッケージ入りのコーヒー豆はおみやげにも喜ばれます。
○アンカーコーヒー
https://www.facebook.com/anchor2fullsail/
写真:気仙沼の美味しいコーヒー。アンカーコーヒー
気仙沼の鮮魚店には地どれの魚介がずらり。マンボウやサメなど珍しいものもあるし、ウニやまぐろも安いのでついつい買いすぎてしまいます。もちろん多くの店で宅配OKですよ。
ここでは、鮮魚以外で買って帰って美味しかったあれこれの中で、気仙沼みやげとして人にプレゼントしても喜ばれるいくつかピックアップしてみました。
製造元のほか、「海の市」や「お魚いちば」などで簡単に手に入るものばかりなのでお気に入りを見つけてくださいね。
写真:
上:さくさく&クリーミーな「ホヤぼーやサブレー」 購入場所:紅梅
中:たれ漬けたっぷり「亀山ホルモン」(冷凍) 購入場所:お魚いちば/気仙沼ホルモン柄が楽しい帆布ポーチ 購入場所:リアス・アーク美術館
下:オードブルにも寿司ネタにも「ほやスモーク」「かじきスモーク」(冷凍) 購入場所:お魚いちば
写真:
上:おつまみにぴったり!「シャークジャーキー」「ほや味付」 購入場所:仙台空港
中:気仙沼産酒造好適米で醸した限定酒「福宿」 購入場所:角星/
下:使いやすいレトルトパウチの「気仙沼チャウダー」他 購入場所:海の市
写真:
上:常温保存OKで使い方いろいろ「三陸ソーセージ」 購入場所:海の市
中:使い方説明書がついている「気仙沼産ふかひれ」 購入場所:気仙沼プラザホテル
下:気仙沼で水揚げされた旬のさんまで作った「さんま味付」「さんま味噌煮」 購入場所:お魚いちば
まだまだ多くの場所が工事中で、来年には港周辺も生まれ変わる予定の気仙沼ですが、
現在も「ちょいのぞき気仙沼」https://cyoinozoki.jp/ など様々な取り組みが行われていて、元気に迎えてくれます。
心地良い温泉と美味しい食べ物が待っている気仙沼にでかけてみませんか。
(取材・文:まつもとようこ)