長野県須坂市、上信越国立公園内に位置する「五味池破風高原自然園」で100万株ものレンゲツツジが見ごろを迎えています。
「長野県自然100選」にも選ばれている五味池破風高原自然園は、須坂駅から車で約50分、20kmの山道を登ったところにあります。
かつては放牧場(旧乳山牧場)として利用されていた自然園は約130haの広さを持ち、6月中旬~中旬から下旬には、この高原一帯がレンゲツツジのオレンジ色で染まり、新緑と共に牧歌的な風景が楽しめます。
また、破風岳・土鍋山への登山口でもあります。「五味池」とは、大池、苦池、西五味池、よし河原池、東五味池のこと(現在は、よし河原池と東五味池は枯渇消失しています)。
写真:レンゲツツジの由来は、つぼみの形が仏像の蓮華の台座の形であることから。
五味池破風高原に咲くレンゲツツジは、普通のツツジとは少し違っていて、オレンジ色に近い朱色。なかなかエキゾチックな色のお花ですね。須坂市の市花でもあり、信州では初夏の花としてなじみがあるようです。この朱色と高原の緑、そして遠くに臨む北アルプスとのコントラストの美しさもこの季節ならでは。
ツツジの見所は
【1】大池周辺(標高約1,480m):
五味池駐車場(第一駐車場)より、緩やかな坂道の管理道路経由で徒歩(往)約45分(復)約65分。あずまや斜面からの登山道(急坂)を利用する場合は(往)約30分です。
写真:大池周辺のレンゲツツジ
【2】あずまや展望台から管理棟・ツツジハウスまでの斜面(標高約1,630m~1,660m):
駐車場より徒歩約5~10分
【3】三角点から中大平までの斜面(標高約1,700m~1,800m):
駐車場より三角点経由で徒歩10分~30分、管理道路沿いに大平経由で徒歩40分~50分
数カ所あり、標高の低いところから大池周辺、ツツジハウス周辺、大平周辺の順に咲いていきます。
そしてこの季節にあわせてツツジまつり「レンゲツツジin五味池」が開催されます。今年2019年は6月8日(土)~6月30日(日)まで。
さらにこのイベントの名物が、ツツジハウスでいただくジンギスカン!例年大人気だそう。標高約1,600mのさわやかな高原の風に吹かれて満開のツツジを鑑賞した後(前でも)、いただくジンギスカン、ぜひ味わってみたいですね!
またこのエリアには、古くから開かれた温泉もあります。須坂温泉・古城荘は上杉謙信が川中島合戦の時に将兵の傷を癒したといわれており、
今にいたるまで地元の人たちに親しまれてきました。江戸時代から続く温泉の歴史を感じながら、旅の疲れも癒されそう。
狭い山道を登りきったところにある高原、まさに秘境といった場所に咲くレンゲツツジ。花よりジンギスカンになってしまうかもしれませんが、この季節だけのぜいたくランチを楽しみに、ぜひ訪れてみてください。
※五味池破風高原自然園へのアクセス道路(県道五味池高原線)は、狭く80箇所以上のカーブが連続します。普通車までは通行できますが、中型・大型車の通行はできません。また、携帯電話の電波が届かないエリアとのことです。
(まとめ・文:mashiro 更新:すてぃーぶん 記事確認 2019年6月)