2021年4月に諏訪湖湖畔の景勝地に「かたくらシルクホテル」がOPENします。諏訪湖畔で70年以上の歴史(構想からだと100年)を紡いできた「かたくら諏訪湖ホテル」が全面的に改装したお宿です。
48室から10室へと大幅に客室数を減らして目指すのは「シルクのような上質な滞在」。しかもそれは文字通りシルクをテーマとした、という全国いや世界でも例を見ない贅沢が味わえる予定です。
そんなシルクに癒され満ち足りる、滞在の魅力のほんの一部を紹介しましょう。
写真:全室諏訪湖ビューの展望温泉付き!シルク入りのコスメや料理も
生糸製造で栄えた片倉財閥が建てたホテルが前身
かたくらシルクホテルを運営する片倉興産のおおもとは、創業1873年(設立1895年)の製糸業・片倉組。
明治~戦前の日本を代表する輸出商品で国家に多大な富をもたらした絹糸(生糸)の製造を手始めに栄えた財閥です。
その勢いは、いまでは世界遺産にも認定された官営の富岡製糸場をのちに合併したほど。
そんな片倉組が公共の福利厚生施設として開業したのが、今も千人風呂として有名な「片倉館」。かたくらシルクホテルと隣接している日帰り温泉です。
片倉組二代目の片倉兼太郎が、海外視察旅行で目にした農村の慰安施設に感銘を受けて、自らも自社社員や地元の人々の保養施設を作りたいと願ったのは1922年。
今年で99年ですね。片倉館が実際に開業したのは6年後の1928年になります。
その後、かたくらシルクホテルの前身「かたくら諏訪湖ホテル」が1948年に開業、昭和天皇皇后両陛下、現上皇上皇后両陛下をはじめとする高貴な方やセレブを迎えてきました。
諏訪湖を背景にした洋館にわずか10室の贅沢
新しいかたくらシルクホテルの外観は隣接する片倉館に似せた瀟洒な洋館に仕上がっています。
写真:湖畔のお城のような瀟洒な洋館
1928(昭和3)年築の片倉館は、当時流行していたアールデコなどの定型的な形式にはあてはめ難い個性的な建物。
片倉館のHPによると「強いて言えば1900年前後から30年代にかけて、アメリカ等で発展したゴシックリバイバルまたはロマンティックリバイバルに属する」とのこと。
窓や切妻、レリーフにステンドグラスなどの細部には各国のデザイン技術が巧みに採り入れられるなど、片倉家のこだわりが凝縮されています。
温泉としての他にも、観光としてもとても魅力的な施設です。片倉館の守り神、熊のレリーフはかたくらシルクホテルにも取り入れられ、賓客を見守ることでしょう。
また背景に横たわる、雄大な諏訪湖の青が空間に水辺の安らぎをもたらします。
館内に入ると、オリジナル調合のフレグランスのよい香りがゲストを出迎えます。
各フロアには諏訪湖を眺められるラウンジが設けられ、寛ぎのスペースになっています。各フロアそれぞれのテーマに調和するフレグランスがほのかに漂い癒されます。
写真:3階ラウンジはフリードリンクなどを備えた寛ぎのスペース
客室はシャンデリア煌めく貴族の館風、または明るく伸びやかな癒し空間
わずか10室となった客室は、9室が諏訪湖ビュー。残りの1部屋は特別室で国登録有形文化財「菊の間」。
それぞれにガラス張りで諏訪湖が望める専用の展望温泉がついています。
インテリアやしつらえはすべての客室で大きく変えているのも特徴です。
2F客室のテーマは「クラシカル」。壁やじゅうたんに濃い色を配し、貴族の館のような重厚感がある中に、各客室それぞれに瀟洒なシャンデリアが煌めきます。
写真:2F客室の例。「KATAKURA」は生糸で繁栄した片倉家を思わせるような、シャンデリア灯る豪華なしつらえ
このシャンデリアもあわせて、家具はすべてオーダー品だというこだわりです。飾り棚のグラスも「SUWAガラスの里」製の特注品。
3F客室は明るく伸びやかな「モダンスタイル」がテーマ。白木や籐に、ベージュ~オフホワイトのファブリックを基調とした明るく伸びやかな空間になっています。
写真:3階客室例。305号室「mayu」は繭を思わせる丸い照明が柔らかく空間を照らす
本館の客室の名前はすべて「絹」にまつわるものや織の名前にちなんでいます。
布地としての絹は家具には向かないので使用していないとのことですが、各客室には京都丹後の織人が作った絹の織物(裂織)が。ここが絹のお宿であることのシンボルですね!
なお、本館は全フロアがバリアフリーになっているので、高齢者のお客様にも安心。
残り1室は、片倉館と同時に片倉家別邸として建てられた特別室離れ「菊の間」と「迎賓館」。
国登録有形文化財にも登録されたまさしく「本物」の歴史的建造物です。宿泊客がいなければ見学も可能です。
客室備え付けタブレットから好きな音楽をこだわりのスピーカーで!客室の小物も逸品ぞろい
滞在中にゲストが触れる小物も地元の逸品が勢ぞろいしています。
●木のボールペン
SUWAプレミアム認定商品。
客室にある筆記用具も木工技術を融合した、オリジナルの木軸ボールペン・シャープペンシルを使用しています。
長野県産材や各国の珍しい木種によるペンは、同じ柄はない木目の美しさ・木ならではの触感に温かみを感じます。
写真:客室にはオリジナルの木のボールペンにスピーカー。客室備え付けのタブレットより好きな曲をクリアな音質で楽しめる
●アコースティックスピーカー
客室にスピーカーが設置されているのも嬉しいところですが、そのスピーカーは地元MHaudioによる「WAON」を使用。
クリアでありながら自然な響きのある音質、長時間の使用でも聴き疲れのしない浸透性の良い音質を実現するとのこと。
持ち込んだCDなどのほか、客室備え付けのタブレット端末にインストールしてある音楽からお好みの曲を自由に楽しむことができます。
●北アルプスの天然水とゴールデンシルク配合のコスメ
「ゴールデンシルク」は世界でも大変希少な蚕品種「Golden Silk」から生まれた化粧品原料。
保湿・抗酸化など細胞を保護する力に優れていて美容業界でも注目の成分を配合したオリジナルコスメを地元ラインハルト株式会社とともに開発しました。
長野県大町市にあるラインハルト株式会社は、北アルプスあづみ野の天然水と安全な自然素材を使ったヘアケア製品やコスメの開発で定評を集める会社なので、その使用感や効果は気になりますね!
写真:あづみ野の天然水と安全な自然素材を使ったラインハルト社によるオリジナルのシルク入りコスメ
●オリジナルのカトラリー
持ちやすく手にフィットする形状、持った時の触感にシルクのなめらかさを…とカトラリーまでオリジナルで制作してしまいました!
デザインは「シルクを織る様子」からインスパイア、見た目もかわいい仕上がりになっています。こちらも地元企業に制作からコーティングまで依頼したものです。
小物へのこだわりはまだまだ他にも!
タオルはかつてフランスに出張所を持っていた片倉紡績にちなんで、フランス政府から無形文化財の企業認定を受けたガルニエ・ティエボー社のものでシルクが配合されています。
写真:フランスの無形文化財企業ガルニエ・ティエボー社のタオルにはシルクが配合
その他寝具や枕も医学的見地から眠りの質を高めるものを使用……と枚挙にいとまがありません。
単に贅沢というだけでなく、ゲストの身体やメンタルが一番リラックスできるポイントを極めようとしているのが小物に現れているようです。
食事もシルク入り!八ヶ岳山麓の自然食材とのコラボは注目!
「ラ・ソア」、フランス語の「絹」の名を冠すメインダイニングでいただく食事は、信州の旬の美味食材が集合します。
写真:臨場感あふれる鉄板スペースもあるダイニング「ラ・ソア」
写真:信州プレミアム牛に蓼科牛など「絹の味わい」の自慢の牛肉は信州産のワインでいただきたい
信州プレミアム牛に蓼科牛、諏訪の殿様御用達の米沢村(茅野市)の米、ぶどうの枝で焼き上げた八ヶ岳カントリーキッチンベーカリーの薪石窯パン。野菜は八ヶ岳奥蓼科農場いしい農園。八ヶ岳農園のミルクや卵。
写真:八ヶ岳農園のミルクや卵をたっぷり使用
まだOPEN前なので料理写真はイメージだけですが、HPには思わず細部まで読み込んでしまうようなシェフのイラスト入りのコースプランが掲載されていて嬉しくなってしまいます。
写真:HPより。シェフ手書きのコースプランは写真より食欲をかきたてそう
素材を並べただけでも美味しそうですが、ダイニングの名前通り、シルクパウダーを使った料理も大きな特徴。
必須アミノ酸を豊富に含み、美容と健康によいとされるシルクパウダーがシェフの技とアイデアで美味しくいただけます。
4・5月のプランでは「佐久産大鱒のムース・善光寺竜眼とシルクパウダーを使ったヴァンブランソース」とシルクカレーに登場予定。他にもシルクプリンやドレッシングなど創作が楽しみです。
食事にあわせる酒類についてはまだ選定中ですが、日本酒は諏訪地方で作られた地酒「諏訪9蔵」のもの。よい水に恵まれた諏訪エリアは、歴史のある酒どころなのです。
さらに「オシャレな八百屋さん」として有名な諏訪湖マルシェのジェラートはスイーツ好きには垂涎もの。こちらは夕食時のデザートとして登場します。
写真:諏訪湖マルシェのジェラートは野菜や果物で季節を描くよう
全室に諏訪湖ビュー・源泉かけ流しの展望温泉!
かたくらシルクホテルでは、大浴場を廃止しました。
代わりに、各客室に諏訪湖を望む展望風呂がついており、滞在中好きな時にいつでも温泉を楽しんでもらおうという趣向になっています。
写真:各客室に諏訪湖を望む展望温泉。もちろん源泉かけ流しだ
温泉は諏訪湖の湖底から湧出する84℃の温泉・七ッ釜の源泉。
薄い琥珀色の湯を源泉かけ流しで各客室に配湯、諏訪湖を眺めながらのんびりと楽しむことができます。
写真:ガラス張りの展望温泉を通して自然光あふれる洗面スペースでお肌も明るくシルクの輝きに!
温泉らしい大きなお風呂に入りたい……という場合は、隣の片倉館の温泉を利用できます。
予約は1月18日より開始!
2021年4月22日にグランドOPENを迎えるかたくらシルクホテル、1月18日から予約開始(公式HP)になります。
日帰りでのレストラン利用などについてはしばらくは行わず、宿泊でのおもてなしに専念するとのこと。
面白いのが、車の洗車サービス。ゲストの車はお帰りまでにピカピカに磨かれます。「お帰りはシルクの様に輝いた車でお帰りいただきたい」とのこと。
シルクにちなんだこんな心配りも嬉しいですね。
(取材・文:やまめタグ、編集:hotspring727)
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